アラベスクの弓形背中、ちょっと発想を変えてみない?

アラベスクでの弓形の背中。やっぱり、「これをできるようにしたい!」という人は多いです。実は私自身、学生の頃は“寝そべったアラベスク”になっていたので、その気持ちはよくわかります。

ということで、今日はアラベスクでの弓形背中のヒントをお届けします。

手っ取り早い3つから!

弓形背中の王道、背骨へのアプローチの前にこの3つを試してみましょう。割と手取り早くできますし、これだけで随分よくなる人も多いです。

  • 肩をぐるっと回して後ろにする
  • 肩甲骨を軽く寄せる
  • 顔は普段より、ちょっと上を向く

ちょっとだけ解説しますね。

まず、肩。

そのまま後ろに引いてしまうとの頂点(肩峰)が前を向きがちです。ぐるっと回して後ろに設定することで、いい向きを取りやすくなります。

次の肩甲骨。

寄せすぎもよくありませんが、離れすぎていると、寝そべりに見えてしまいます。ちなみに大人は、肩甲骨が離れすぎの傾向が高いので、軽く寄せるのが効果的です。

最後に顔の向きについて。

「まっすぐ前を向く」だと、少し下を向いてしまう方がいます。アラベスクは、やや上を向くくらいでいいので、いつもより上に顔を向けてみるのがおすすめです。このとき、首の後ろが潰れないように気をつけてくださいね!

大人の姿勢や生活習慣を考慮したものなので、あなたにもおすすめです。

背骨へのアプローチ

キレイなアラベスクを見ていると、背中が弓形に反っているように見えます。

ただ実際に、背中を反らせてアラベスクをしてみても、背中が平らに見えてしまったり、足が上がりにくかったり、腰で折れてしまったり(あるいは痛くなったり)することが多いんじゃないかと思います。

ちょっとだけ発想を変えてみましょう。
 ▷背中を反らせる=背骨のブロック(椎骨)をひとつずつ動かす

あるいは
 ▷背中を反らせる=背骨全体を弓形にしならせる

こんな発想、持っていませんか?この考え方は正しいですし、うまくいっているなら問題ありません。その上で、「もうちょっと、なんとかしたいな…」と思っている場合は、次に読み進めてみてくださいね。

大人の体は、大きいし、その分重さもあります。

発想をちょっと変えてあげると、弓形を作りやすくなります。

ブロッキングという発想

背骨を“1つの長いまとまり”と捉えるのでも、“1つずつ動かす”と捉えるのでもなく、ブロッキング(=まとまり)として捉えてみましょう。

先ほどの図をもう一度出します。

大人の場合、“1つの長いまとまり”や“1つずつ動かそう”と捉えると、腰に重さがかかりやすくなります。

アラベスクは、胸の部分の背骨(胸椎)から動かしたいのですが、腰に重さがかかると腰から反らせようとしてしまうのです。

まず、首の部分の背骨/胸の部分の背骨/腰の部分の背骨/その他 というように4つにブロッキングしていきましょう。

“反るアラベスク”から、前に乗るアラベスクへ

背中を反らせようとすると、重心が後ろに残ってしまって足が上がらないし、弓形の背中になりません。

“反っているように見せるために”こんな発想を持ってみては、いかがでしょう?

  • ブロッキングした背骨のうち、胸の部分の背骨を
  • 斜め上に引き上げる

胸に肋骨でできた鳥かご(胸郭)がありますが、そこにプレゼントがあると想像してみてください。そのプレゼントを、あなたの前にいる人に差し出してみるのです。そうすると、胸の部分の背骨(胸椎)を前に引き上げやすくなります。

バレエは普段から、日常生活での姿勢と比べて胸を前に引き上げています。アラベスクは、それを誇張するかのように、さらに前へと引き上げます。

“反る”から、“前へ引き上がる” あなたも試してみませんか?

バンドなどを使って、胸の背骨部分をガイドしてあげるとわかりやすいですよ。

▶︎弓形背中の作り方は、ワークショップで

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