ずらすことで
一緒に見える。
まるで、人間のよう。
序論:目的は「重さの分散」
▶︎バーレッスンでのバットマン・フォンデュ、片脚プリエ または プリエアップ
▶︎イタリアン・フェッテやフェッテ・アントゥールナンのような、プリエアップと回転などが組み合わさっているもの
▶︎バロネの連続やエシャッペの連続のように、プリエアップが連続して行われるもの
こうした動きは、脚への負担が非常に大きい。
”脚がつらい、体が重い、脚が疲れて回数をこなせない、脚が弱い…” と悩む人ほど、「引き上げたプリエ」が必要だ。
プリエで体の位置を落とさずに、重さの分散ができたならば、今よりずっと楽にルルヴェできるだろう。
ここでは、具体的に何をしたら良いのか「スタートアップとしての引き上がったプリエ」を二段階に分けて、一緒に考えてみよう!
✳︎スタートアップを習得したら、次の段階にすすもう!
本論:引き上げてプリエする|大人のバレエにオススメのスタートアップ
本論1:バレエでの基本的な考え方は、コレ
いきなり「引き上げたプリエ」に入る前に、比較的わかりやすい「プリエなしのアテールへの下り方」を確認してみよう。
例題は、シンプルに「第1ポジションでのルルヴェから、プリエなしのアテールに下りる」。
まず、ここで重要なのは「速度ずらし」である。
一般的な意味での「下りる」と、バレエでの「下りる」を比較してみよう。
[一般的な意味での ”下りる”]
→物理的にカカトが”下がる” のに比例して、体の位置も下がる。
[バレエでの ”下りる”]
→物理的にはカカトは”下がる” が、体は、ルルヴェでの位置(高さ)にあり続けようとする。
✳︎ここでいう「体」で指している体のパーツは、段階によって異なる。
この記事では「バレエとしてのスタートアップ」においての提案となることをご了承いただきたい。
一般的な意味合いだと、ルルヴェで持ち上がったカカトが下がる分、頭の位置も下がる。
バレエでは、ルルヴェで持ち上がった際の頭の高さを保持したまま、カカトを下ろす。
もちろん、胴体にも同じことがいえる。
[脳内バレエ]
第1ポジション ルルヴェから、プリエなしのアテールに下りる。
▶︎頭と胴体を1つのグループにする=1グループ
↓
▶︎1グループの高さを保持したまま、カカトを積極的に下げる。
◎カカトを下げる “速度” と、1グループが下がる “速度” を 「ずらす」ことで重さを分散させる。
本論2:ウエストは細くなる!
では、プリエへの下り方について話を進めよう。
両脚でも片脚でも同様なので、さまざまなシーンでご活用いただきたい。
対処法はいくつかあるが、大人に最初にオススメするのは、「ウエストを引き上げる方法」である。
なぜかというと、これならばお腹や背中を積極的に働かせるので、脚への負担が少なく、疲れにくい上にケガも防いでくれるからだ。
しかも、ウエストの「変形」を防ぎ、トルソースクエアの保持にも、良い影響を及ぼす。
そして、プリエでのエネルギーを生産しやすいので、次の動きへと繋げることが可能なのだ。
[やってみよう]
両手を腰骨に当てて、第1ポジションのルルヴェに立つ。
▶︎頭で天井を押し上げ、手で骨盤を “グッ” と押さえる。
(骨盤を押さえることで、上体が上がりやすくなる)
↓
▶︎1グループはルルヴェの高さを保とうとするが、手で押さえた骨盤とカカトが床に “近づく”。
◎お腹や腰が バツっと張ってきたら、成功の可能性大。
(補足)
・手で骨盤を床の方に押し出すことで、ウエストを細長くする。
・お腹と背中の筋長が確保できる=筋活動がスタートする。
結論:まとめとアドバイス
プリエの有無問わず、頭と胴体は高い位置にあり続けようとする。
[1グループの作り方]
①プリエなしで下りる
→頭と胴体で1グループとする
②プリエありで下りる
→頭と胸で1グループとする
[ルルヴェからの下り方]
①プリエなしの場合
1グループはルルヴェの高さを保持、カカトを下げる
②プリエに下りる場合
1グループと “カカト+骨盤” を “遠ざける”
筋活動がより活発になり、ウエストの長さを保てるようになった場合、1グループの組み合わせを変えることで、さらに体を高い位置に保持することが可能となる。
まずは、両脇の長さをしっかりと確保して、プリエに降りてみよう。
「引き上げたプリエ」に近づくことができる。
レッスン前に確認しておくと
情報が体に伝達しやすいので
より、効果的!
●より詳しく! 「引き上げてプリエ」の真相を解説●
→https://juncotomono.info/program/20210406-plie/