バレエというと「股関節をよく動かす」という印象が強い。
確かに、そうなのだ。
日常生活では、こんなに股関節を動かすことはないだろう。
大人のあなたにやって欲しいことは「股関節をよく動かす」こと。
あらゆる方向に動かせてはじめて、可動域が広がりやすくなる。
そして「たくさん開く」の前に、「たくさん動かすことができる」ことで、骨盤や脚を正確に動かすことができるようになるだろう。
動くことができなければ、正しいポジションがわかっても、それを取ることができないからだ。
では。
今日は一緒に、股関節を動かしてみよう!
股関節を動かそう!バレエ用に動かすポイント
バレエでのパターン
ところで、股関節とはよくいうけれど「股関節ってなに?」と言われたら、はっきりと答えることができるだろうか。
動かすところがわからなければ、的外れになってしまう。
「股関節」というのは、骨盤とフトモモの「つなぎ目」だと思えばいい。
股関節は触ることができないために、捉えることが難しく、感覚的にややこしくしてしまっている部分がある。
ゆえに、[股関節=骨盤+脚] これを知っておくと、非常に便利だし、捉えやすくなる。
股関節を動かすとは、大きく3パターンに分けることができる。
①フトモモを動かさずに、骨盤を動かす
②骨盤を動かさずに、フトモモを動かす
③両方を動かす
バレエで求められるほとんどは、①もしくは②である。
意識したいポイント
では、股関節を動かしてみよう!
[やってみよう]
スタートポジション
・あお向け
・両膝は天井向き
・手は頭の後ろに
両脚のつま先を同じ方向に向け、戻す。
反対も行い、繰り返す。
✳︎骨盤は「絶対に」動かさないこと。
[ポイント]
(図1)
脚の折れるところから動かすと(図1緑色ライン上のどこか)、骨盤が動きやすく、結果として、股関節をよく動かすことができない。
(図2)
フトモモの半分のライン(オレンジのライン)から動かすと、骨盤が動かずにフトモモが動くため、より純粋に股関節を動かすことができる。
✳︎オレンジのラインより骨盤よりのフトモモは、できるだけ動かさない意識をもとう!
この方法だと、バレエで求められる股関節の動かし方を覚えることができる。
大人が考慮したいこと
立つことを「立位」というが、立位姿勢では股関節に大変な重さがかかっている。
立つと動きにくくなるのはこのためだ。
この重さを少しでも分散させ、股関節を動きやすくするために、バレエでは「引き上げ」などを行う。
股関節を動かしたいと思うとき、まずは、あお向けでやるべきだ。
重力はかかるが、体重からは解放されている。
次に、長座。
少しずつ、股関節に重さがかかってくるので、体重分散が必要になってくる。
最後に、立ってやってみよう。
あお向けやうつ伏せなどを取り入れることは、体重から解放され、純粋な動作を学ぶ機会となる。
大人にとって賢明な判断だ。
まとめ
股関節とは
→骨盤と脚のつなぎ目
バレエで多い「股関節を動かす」
→骨盤か脚の一方を動かさずに、一方を動かす
動かし方のポイント
→フトモモの真ん中で動かす意識を持つ
股関節をよく動かしておくことは、ウォームアップとしてもとても良い。
レッスンでは「開いて開いて!」と一方通行になりやすい。
終わった後やその日の夜に、反対方向にも動かして上げることで、より可動しやすい環境を提供できる。
正しい知識を持って、動かしてみよう!
今日の宿題は [やってみよう]を
3往復!