反り腰。
「腰が反る」と書くが、実際は異なる。
大人バレエで言われる反り腰のほとんど、実は、腰はほとんど反っていない。
腰が反れるほどの柔軟性があったら、何かと解決していることも多いはず。
そう、大人の場合の「反り腰」は、別の問題がひそんでいるのである。
原因がわかれば、がんばりの方向を間違うこともないはず。
今日はあなたと一緒に、「大人の反り腰」について整理しよう。
ニセ「反り腰」正体と対処
着目したい●●の向き
まずは、第1ポジションで確認して欲しい。
反り腰と呼ばれるタイプの人は、大抵、骨盤より胸を前に突き出してしまっている。
そして、お腹が「前」ではなく「斜め下」を向いてしまっている。
この状態でいくらお腹に力を入れたり、引き上げようとしても、「力を入れただけで、引き上げではない」。
▶︎みぞおちを突き出している!
▶︎肋が開いている!
▶︎胸に力が入りすぎている!
等々も、同じ傾向がある。
お腹が斜め下を向いてしまっているというのは、かなりの大問題。
なぜかというと、
[お腹が斜め下を向く=お腹の重さで、斜め下に引っ張られる=お腹の重さで骨まで動いてしまう] これが連鎖的に起きてしまうからだ。
大人の場合、このお腹の向きをなんとかしないと、無意識にお腹の重さに引っ張られてしまう。
そして、こうして出来上がるのが「ニセ反り腰」である。
ここにフォーカス!
正面から見たときの「骨盤の三角形」を確認してみよう。
(図1)
この三角形をマークしたら、鏡に対して横向きになってみよう。
緑の三角形の部分が膨らんでいないだろうか?
もし膨らんでいるならば、膨らみが見えないように下腹を薄くしよう。
(図2)
手のひらを当ててみて、下腹を手から遠ざけるように薄くしてみるとわかりやすい。
それができたら、この三角形を床に対して垂直に立てよう。
(図3)
反り腰や肋が開いていると指摘が出るような姿勢では、横からみたときに「b」よりも「a」の方が前に出ている。
「a」と「b」で構成される「三角形の面」を垂直に立てる。
こうすると、お腹はまっすぐ前を向くことができる。
まとめ
まずは、骨盤の三角形を確認。
↓
お腹の膨らみが出ないように、薄くする。
(出ていなければやらなくて良いが、ほとんどの大人は出ている)
↓
三角形の面を床に垂直に立てる。
ここに関しては、持久力が必要だ。
なんせ、バレエを踊っているときはずっとこうしていなければ、正しい姿勢は取ることができない。
いやいや、バレエどころか、日常生活での標準的な姿勢も取ることができない。
ちょっと雑でも、「習慣にしたいこと」なのだ。
とはいえ、人間の行動が習慣化するには、おおよそ200回の行動が必要なのだそう。
そう考えると、心が折れそうになるかも知れない。
そういう場合は、ゲームのようにルールを作ってみてはいかがだろうか。
例えば、
・「通勤電車の●●駅から一駅分だけはやってみる」とか
・「休憩時間ごとに、10秒だけやってみる」 とか
・「朝起きて、歯磨きのときはやってみる」とか
最初は「この程度でもいいの??」というくらいの設定の方がいいだろう。
気合を入れず、「何かの行動をきっかけにする」ことが、継続するためのコツだ。
「ついでにやる」ように設定する。
朝やる、夜やる、時間で決めると、意外と続かない。
ついでが続き習慣になったら、もはや「ついで」ではなく「あなたのスタイル」になっていくのだ。
さて、今日は
お風呂に入るついでに
10秒を1回やってみよう!