そうは言われても、実際にどうしたらいいのかがわからない。
そんなこともあるだろう。
レッスンでは、全てがわからなくても大丈夫だ。
なぜなら、いい指導者ほど「先を見据えたことを助言しているから」である。
とはいえ、何がなんだかわからない状態では、意思疎通ができないだろうし、何をしたらよいかを自力で探すには「膨大な時間と労力」を必要とする。
大人の場合、その時間をかけているうちに、老化がすすみ、できないことが増えていく。
できれば避けたい、やるならやはり、結果を出して「楽しみたい」。
思いっきり楽しむために。
今日は、足部(フット)について、お話ししよう!
失われた”甲の張り” ~アーチと土ふまず~
アーチと土ふまずの違い
レッスンで耳にする指導言語を整理しよう。
①(足部)アーチを上げて!
②土ふまずを上げて!
レッスンでは “ほぼ同意語” と受け取っても問題ないとは思うが、厳密にいうと、この2つは意味が異なる。
実際に使っていても、先生自身ほとんど認識がないと思うが、あなたにはお伝えしておこう!
①…骨格。表からは見えない。要は、レントゲンをとったら映る骨の配列。
②…外から見える足底の部分。要は、骨だけでなく、筋や脂肪、皮膚などで構成された外観。
ということで、外観に該当するのが “土ふまず” である以上、レッスンで使うのであれば、②の方が適切だろう。
その上で、バレエ構造から見ると、実はそのまま受け取っていいワケではない。
大人の場合、ここを学んでおかないと「バレエの意図」が分からない。
ゆえに、甲が育たなかったり、足指が丸まってきてしまう。
バレエを解剖学だけで語ってはならないとは、こうした問題がはらんでいるからである。
長くなるので、この話はやめよう。
実際にどうするのか、次へと話をすすめよう。
上から?下から?
まず、「土ふまずをあげる」から。
足裏の筋を収縮させる
⬇︎
足底を押し上げる。
あくまで「下から」であることに着眼。
次に「甲を張る」。
ここでは、一般的なアーチを上げると混同しないように、この言葉を用いる。
実際のレッスン、”土ふまずを上げて” だろうが、”アーチを上げて” だろうが、実際にするのはこちらだ。
こちらは上から引っ張り上げている。
整理するとこういうことだ。
甲側の筋の活動によって
⬇︎
骨を動かす(アーチが上がった状態)
⬇︎
骨についていた、足底の筋が活動する(土ふまずが上がった状態)
ここで大切なのは、足底は積極的に何かをするのではなく、受動的であるということ。
積極的に、能動的になりたいのは、あくまで「甲側」である。
まとめ
・アーチを上げて!
・土ふまずを上げて!
という先生の声を耳にしたら「甲を張る」ことをしよう。
下から持ち上げるのではなく、甲を上から引っ張り上げる。
このイメージを持って、動かしてみよう。
そのために必要なことは、デミポイントを伴わないフレックス&ポイントに含まれている。
ちなみに、ポイントからフレックスにする際、デミポイントを通らないとできないようだと、甲を張ることは難しい。
確実にできるようにしておこう。
●「甲の張り方」甲側はここを活動させる!
▶︎https://juncotomono.info/program/20210714-19-load-instep/
甲をつまみ上げるイメージで
立ってみよう!
1回でもOK