11月ワークショップ発表!

バレエ「だから」開くことが出来る理由

「開くことが出来る理由」タイトル

大人のバレエには、子供とは違った強みがある。
正しいバレエテクニックは理に適ったものなのである。

 

 

本ページに記載の(図)に関しては、大雑把にイメージするものとして書いてある。
厳密な詳細については、専門のイラストなどをご覧いただきたい。
ここではあくまで、大まかなイメージ図として掲載していることをご了承いただく。

 

 

序論:可動域=動く範囲なのか

今現在の自分の可動域が、イコール、バレエにおいての

・「開ける範囲・角度」なのか
・「上げることのできる範囲・角度」なのか

自分の可動域とバレエポジション・動作との関係性、バレエというトリックについて述べる。

 

 

 

本論1:バレエ「だと」開かない原因

自分の可動域=開ける範囲、脚を上げることのできる範囲

と思われがちだが、これは、はっきり言って「間違い」である。

 

正しい体の動かし方、バレエテクニックを身につけていれば、いわゆる「可動域」以上に、開くことができることが「当たり前」である。

バレエポジションやバレエ動作の方が「開ける」ことが、「正しい」のである。

だからこそ、アンディオールという言葉がふさわしいのだと、私は考える。

単なる、柔軟性や筋力だけでなく、インテリジェンスに富んだ「身体操作」によって、成し得るものだからである。

 

 

もし、あなたが、自分の可動域以上に、開くことや上げることが出来ていないのであれば

①バレエ以前の(つまり、ADLとしての)関節の動かし方

②バレエの方法

③ファクトを見ていない(ファクトスルーとでも言うべきか)

いずれかに該当し、それらを理解・見直すことで可能性を見出すことが可能となるだろう。

 

 

①の解説

ここには「正常可動域」も含まれる。

バレエの可動域のことではない。

コンビニやスーパーを訪れるような、そう、ほとんどの人が持っているはずの可動域のことを指す。

 

バレエをしていると、この点において過信しがちだが、バレエ歴が長いほど、極端に可動域が「減っている」ケースが多いことは、特筆すべきことの1つである。

 

原理に基づいてレッスンしていれば、本来、このようなことが起きるはずもなく、バレエそのものが悪いわけではない。

自分の可動域以上に開くことが危険だという「洗脳、思い込み」、バレエをはじめた時の体の状況(既に、ADLレベルが低下している状態)によって、引き起こされるのである。

 

バレエをする際、「開こうとしないこと」こそ、危険なものはない!

 

 

②の解説

バレエの方法とは、「どのような動作において、どのような理屈に基づいて、どのように体を動かすか」ということである。

この方法を間違っている、知らない場合は、どんなに体からのアプローチを図っても、直接的改善には、相当な時間を要するか、最悪、反映されることはない。

つまり、バレエテクニックが間違っている、ということだ。

 

 

 

③の解説

ここまでの話を読んでみて「もしかしたら、間違っているのかもしれない」あるいは「私が知らないことがあるのかもしれない」と、多少なりとも思うならば、一歩前進したと思って良い。

 

人は、自分にとってマイナスであり、重大なデメリットが生じるとわかっていたとしても、現状から離れたくないという心理が働くことが、圧倒的に多い。

成長できる人とできない人の違い、もしくは、何をやってもある程度うまく行く人と、何をやってもうまくいかない人の違い、と言って良い。

いわゆる「行動パターン」であり、「心理パターン」でもある。

 

事実がそこにあったとしても、自分の都合の良いように解釈するならば、誰がどんな助言をしたとしても「無駄」である。

もちろん、このままでは、可動域以上に開ける、アンディオールできる日は来ない。

レッスン、指導云々、以前の問題である。

この記事を読んでいる時点で、あなたが、100パーセントここに当てはまるとは思えないし、そうでないことを願う。

 

 

 

 

本論2 :2つの概念

バレエにおいて、可動域以上に「開く・上げる」=正しいバレエテクニックを理解するために、「基本軸・移動軸」について知ってく必要がある。

 

骨盤と脚(足)の関係を例にとる。

 

まずは、便宜上「方向の番号」を用いるため、知らない人は参考にしてほしい。

 

 

客席側・鏡を正面とし、番号「1」とする。

 

 

多くの人は、バレエで「開く」時、骨盤に対して脚(足)を外に向けようとする。

具体的に説明しよう。

 

以下、右半身で考えることとする。

 

「1」を向いて、6番ポジションに立っているとする。

体の向きはそのままに、右のつま先を「3」に向ける。

 

 

この場合、骨盤は動いていない=固定になるので、骨盤が「基本軸」となる。

一方、脚(足)を動かしているので、脚が「移動軸」となる。

 

 

では、もう1つ。

 

 

同じように、「1」を向いて、6番ポジションに立っているとする。

ここから、足の位置はそのまま、体の向き(骨盤の前面)を「7」の方向に向けてみよう。

 

 

体の向きが異なるが、「7」の方向からみた時、先ほどと同様の形になっている。

しかし、先ほどとは逆転した現象が起きている。

 

つまり、こうだ。

 

骨盤は動いている(向きを変えた)ので、「移動軸」となり、

脚(足)は固定された状態なので「基本軸」となる。

 

 

 

この概念が非常に活きるのは、5番ポジション・4番ポジション・片脚になる動作においてである。

1番ポジションは、この概念で形成はしない。

 

片脚になる動き、つまり、ほとんどのバレエ動作において、この概念が適用となるのだ。

 

ちなみに、5番ポジション、4番ポジションにおいて、骨盤の前面を揃えた状態(いわゆる、腰骨が左右同じ位置にある状態)を、現実にできているのだとしたら、バレエテクニックとしては間違いである。

 

さらに、この状態は、人間の体の動きとして、あるべきではない。

つまり、怪我のリスクが非常に高くなり、慢性的な痛みや、具体的な原因に欠ける痛みを伴う可能性がある、ということを忘れてはならない。

 

さらに、本来持っているはずの可動域の現象、代償行為の発生、筋の過緊張、関節への負担増大などが連鎖的に起きる可能性がある。

 

いわゆる「腰骨を揃える・骨盤を揃える」というのは、先に可動があってこその話であって、可動もせずに揃えるのでは、害以外の何者でもない。

つまり、再度いうが、5番や4番ポジションで、左右の腰骨が平面に揃っているのは、明らかに「間違い」だ。

 

 

 

 

結論:タネあかしを知るということ

バレエには「トリック」がある。

トリック故に、正しいバレエテクニックを身につけることで、実際の可動域以上に、可動することができる。

 

トリックは、無知であれば  ”不思議なもの・不可解なもの” に感じるだろうが、知識に基づき「タネあかし」の「タネ」を理解することで、むしろ、人間に適した動かし方になる。

 

「タネ」を知らずして、真似事をすれば、できないのは当たり前である。

努力すると言っても、バレエという「マジック」を習得するためには、「バレエというマジックのタネ」を知り、それを練習する必要がある。

それが、正しい努力の方向である。

 

タネを知らずに、努力しても、「努力の方向性は、永遠に違ったまま」なのである。

 

 

◎バレエ「だから」開くことが出来る理由
https://juncotomono.info/program/20200922-torso-endehors/