しっかりとボディを保つ際に大事になってくる腹圧。
特に、ジャンプやグランバットマンなど、瞬間的動きや大きな動きでは、動きのクオリティを高めるだけでなく、腰などの安全性を守る上でも、なくてはならないもの。
腹圧が正しくかかると、体幹がしっかり維持され、姿勢が安定するため、お腹をしっかり引き上げておくこおとができます。
バレエで使える腹圧を知る前に知っておきたいこと。ぜひ、参考にしてください♪
関連WS:https://juncotomono.info/20230822-pressure/
*この記事は、2023年8月22日開催予定「腹圧と股関節」予習用記事です。
大人が知っておきたいお腹のこと
腹圧というと、“お腹を凹ませる” イメージを持たれるかもしれません。
大人にとって、ある意味正解ですが、これだけでは腹圧はかかりきりません。何より、ずっとお腹を凹ませているのでは、苦しくて踊れません。
一方で、現象としては “凹ます” ことが必要になるシーンがあるのも確か。
まずは、この辺りを整理してみましょう。
お腹をしまう
出ているお腹を平らにすること/フラットにすることを、私たちは「お腹をしまう」あるいは「プレスする」という言い方をしています。
お腹が出ている場合は、フラットにする過程で確かにお腹を凹まします。ただ、お腹がフラットにさえなっていれば、これ以上、凹ませる必要はありません。
この場合、整理するとこうなります。
- 運動としては、“お腹を凹ます” ではあるが
- 出来上がりフォーム自体、お腹が凹んでいるわけではない
「実際にやっていること」と「その結果」を言葉にした時、必ずしもイコールではないので、情報を鵜呑みにせず、情報把握することが大切です。
お腹が出ている場合は、腹圧をかけるより先に、お腹をしまいましょう!
腹筋と腹圧
「腹筋がない状態で腹圧がかかるか」と言われたら、「YES」ということはできません。ただ、“腹筋=腹圧” ではないことも確か。
腹筋と腹圧は混同されがちです。ある程度の腹筋がないと腹圧はかかりにくいですが、腹筋をやれば腹圧がかかるわけではありません。
腹圧をかけるとは、腹腔内の圧を高めるということ。
未開封のポテトチップスの袋は、空気圧でパンパンです。でも、穴を開けたら空気が抜け、圧が抜け、萎んでしまいます。
腹圧をかけるとは、いかに「パンパンのポテチの袋にする」ということ。腹筋だけで満足せず、腹圧にもチャレンジしてみましょう。
腹圧をかけるまでの準備
大人が効率よく腹圧を身につけるために、「下ごしらえ」をしましょう。
地味な作業ですが、結局、下ごしらえをしっかりした方が、失敗も少なく、効率よく学ぶことができます。
どれも、やってみると非常にカンタンですが、腹圧をかける際にマストな腹部のインナーマッスルに刺激を送ることができます。
腹圧を身につけたい方だけでなく、お腹を引き締めたい方、姿勢をよくしたい方、体を高く保ちたい方などに、おすすめです。
ステップ1
- 仰向けになり、両膝を立てる。
- 鼻から息を吸い、お腹を膨らませる。
- 口から【細く】息を吐き続け、お腹を薄くする。
ここでは、背骨の形が変わっても構いませんので、できるだけお腹を “パンパン&ぺったんこ” にしましょう。
特に、吐き出した時に「最後の最後まで吐き切ること」がポイントです。
ステップ2
- ステップ1と同じ姿勢をとり、片手を腰と床の間に挟む。
- 同じ呼吸を腰の形状を変えずに行う。
ここで重要なのは、息を吸っても吐いても、腰の形を変えないこと。
- 吸ったり吐いたりしたときに
- 腰に挟んだ手を押したり、離れたりせず
- 最初の状態を保つ
ここが、ステップ1との違いになります。その上で、しっかりとお腹を動かしていきましょう。
腰の形状を変えませんので、お腹を背中(腰)に近づけるようにします。ステップ1より、動き自体は小さくなると思いますが、それでOKです。
ステップ3
同じことを立位でやってみましょう。
姿勢が変わると重力がかかる位置や向きが変わるので、やっていることは同じでも難度が上がります。立位は仰向けよりお腹が出やすい姿勢です。
また、四つ這いなど、お腹が下を向いた姿勢で試してみるのもおすすめです。
まとめ
腹圧をかけるまでのお腹のしまい方について紹介しました。
「お腹をしまうことはできるけれど、気がつくと緩んでしまう!」という[持久力不足]に悩んでいる場合も、参考にしてください。
できれば、今回紹介した腹部インナーマッスルへの刺激の送り方は、日常的に取り入れることでお腹を引き締め、鍛えることができます。
寝起き寝る前、レッスン前、気持ちを落ち着かせたい時、通勤電車の中や休憩時間など、回数は少なくても構いませんので、気軽に取り入れてみるといいでしょう。
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