アンディオールを目指す「裏腿」という言葉

バレエを習っていたら、必ず聞いているであろう「裏腿」

なぜ、先生たちは「裏腿、裏腿!」というのでしょう。それには、ちゃんとした理由があるのです。

何をすべきか、してほしいのか。何が正しいのか。それを知ったら、裏腿に対する価値観が変わるかも!

先生の指示が表すもの

先生が適切な指示をしているなら、その意味や目的、背景を知ることで内容をより深く理解することができます。それは、「ただ何となく」ではなく、あなたが目的を持って動けるということを意味します。

レッスンでのワンシーン

先生は、どんな時に「裏腿」という言葉を使うのか。ここから整理しましょう。

きっかけは色々あるでしょうけれど、「裏腿」という言葉を発しやすいシーンは、大きく分けても3つあります。

  • プリエから膝を伸ばすとき(アテール・ルルヴェ・ジャンプ含める)「裏から伸ばして、裏を長く」
  • 出している、動かしている脚に対して「もっと裏から回して」
  • 支持脚に対して「裏から回して」

やってほしいことは全て同じです。動きの中で脚を外向きに回すこと、つまり“アンディオール”です。

先生が知っている「裏腿の働き」

ではなぜ、先生はアンディオールしてほしい時に「裏腿」という言葉を用いるのでしょう?

それは、裏腿と呼ばれるエリアの中でも特に「大腿二頭筋」という筋肉が、脚を外向きにする作用があるからです。

アンディオールは、さまざまなエレメンツで構成されています。骨盤を起こすこと、脚を寄せること、レッグポジションを取ること…

こうした「材料」が揃わず、ただ脚を外向きに外旋しただけでは、「ただの外旋」あるいは「ガニ股」であって、アンディオールとは言いません。

その中でも、脚を外向きにするというエレメンツの主役。この役割を担っているのが大腿二頭筋の働きなのです。

実は、親切な指示

ここまできたら、もうお分かりでしょう。

「アンディオールして」という意味を頭と体で理解するのは、実は、かなり難しいことです。今、何を必要とするのか、受け手自身が判断することが求められます。

もちろん、その際に間違った判断をすれば、結果も間違ったものになります。

一方で、「裏腿をこうして!」という指示は、もっと具体的です。場所と何をするかが限定されるからです。

脚を前に押し出し、結果として股関節が伸展する。しかも、大腿二頭筋という裏腿自体に脚を外向きにする作用がある。

求めていることは一緒ですが、「アンディオール」という言葉よりも、ずっと親切です。

指導言語としての「裏腿」

バレエの指導言語を理解するのは、簡単ではありません。言葉通りに受け取った方がいいケースもあれば、そうでないケースもたくさんあるからです。

ここでは、裏腿に関しての指導言語の真意について解説します。

裏腿を「長く」

「裏腿を長くするように言われているから」と、おしりを突き出してしまったり「裏腿を伸ばすと言われている」と、裏腿を脱力・リラックス状態にしている大人を見かけることがあります。

もちろん、これは間違いです。先生が言いたいことは、こういうことではありません。

脚を外向きに回す時、大腿二頭筋は収縮している必要があります。他に選択肢はありません。

ところが、筋肉の性質上、筋肉自体がある程度の中さを確保できていないと、収縮する力を働かせることができません。

伸縮性のあるゴムを引き伸ばすと縮もうとする力が働きますが、弛んでいては、その力は働きません。

大人に多いのは、この「筋肉が弛んでいる状態」

  • 筋肉が弛んでいる
  • 筋肉が収縮できない
  • 大腿二頭筋が活動しない
  • 脚を外向きに回せない

この悪循環を断ち切るために「収縮する力が働く長さまで伸ばしましょう」という意味で「長く・伸ばす」という言葉を発しているのです。

ですから、“長く”あるいは、“伸ばした”結果、収縮をしていなかったら間違いです。

収縮していたら、筋肉に良い緊張が入ったり、いつもより固さがでたり、力が入ります。決して、リラックスしたり、まして脱力しているのではありません。

体感がない

一方で、裏腿に関しては「体感がない」という声も耳にします。

バレエ動作で体幹がない人は、ストレッチやエクササイズなどのフロアを行いましょう。

それでも体感がないという場合は、体感を感じるだけの出力まで到達していないのです。

火があまりにも弱いと、鍋に入った水は沸騰しません。「沸騰した」とわかるくらいの火力が必要なのと同じ。

ある程度負荷をかけて、裏腿の体感を感じとれるくらいの出力をすれば、収縮したか否かの判断がつくようになります。

まとめ

レッスン中、なぜ先生は「裏腿」という言葉をたくさん発するのか。それは、大切なことだから、ということがわかりましたね。

また、同じアンディオールを目指す言葉でも、具体的で受け手に親切な言葉であることもわかったと思います。

長くする・伸ばすという意味の解釈には注意する必要がありますが、裏腿の体感があれば、比較的セルフでもチェックしやすい項目です。

裏腿の出力エクササイズで体感を得て、アンディオールに励みましょう!

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