足裏を強くしたい!
そう、足裏はとっても大事なパーツだ。
足裏が強くコントロールできなければ、脛のオペレーションなんてもってのほかだし、膝下を回すことも難しい。
もっとも、大人の方にとっては「甲」という観点の印象が強いのかもしれない。
もっといえば、日常でも「体重を支える」という重大任務をになっている。
足裏がしっかりしていなければ、体重を最後の最後で受け止めることができない。
さて、足裏を強くするためのエクササイズとして知られる「タオルギャザーやドーミング」、個人的には、大人の方にはオススメしていない。
筋は使えばいいってものでもなく「方向だったり、収縮させる場所が重要になってくるから」ではあるが、その前に、大人の場合、こうしたエクササイズをすることで、好ましくない癖を身につけてしまうことが多いからである。
さて、どうしたらいいものか。
大丈夫、大人に最適な足裏の鍛え方を、一緒にやってみよう!
欲張りエクササイズ! あしうら編
NO!3ヶ条
足裏を「ただ」鍛える、強くするだけでなく、バレエに繋げたいのであれば、そのままバレエに使える形だったり、動きであることが望ましい。
大人が足裏トレーニングをするときに、注意しなければならないことがあるので、一度、整理しておこう!
[大人が避けるべき3ヶ条]
①極力、足指を丸める動作は避ける
②極力、足裏を縮める動作は避ける
③極力、何も動かずに足裏の筋だけに力を入れる動作は避ける
[解説]
①について
甲を引き伸ばすと足指を丸めるは、混同しやすい。
足裏が強くなっても、セットで足指を丸めてしまうことを刷り込むべきではない。
②について
もちろん、甲を引き伸ばし「ポイント」と呼ばれる形にするためには、足裏は収縮する(縮める)。
一方で、その前に「筋を張れている」ことが条件となる。
筋を張れていないのに、足裏を縮めてしまうことは、甲を引き伸ばせない原因となる。
③について
土踏まずだけに力を入れるようなエクササイズは、ただ、筋に力を入れただけで終わってしまう。
それによる「恩恵」を受けることができない。
筋がつけばいい、強くなればいい、という趣旨の目的ならいいだろうが、バレエには役不足だ。
やってみよう!
さて、一緒に試してみよう。
大人が切り離したい「クセ」を切り離し、得体「恩恵」が手に入り、そのままバレエに使える形だ。
[やってみよう]
①足首を曲げた状態で、カカト〜親趾(オヤユビ)のつけ根を遠ざける。(✳︎)
②親趾を人差し趾から離し、「V字」を作る。
✳︎親趾(オヤユビ)のつけ根…「母趾球」のこと。
[写真]
[足趾の写真]
①で作った状態が、足裏を張っているということ。
その状態を保持して作った②が、つま先を伸ばすことやアテールで必要な足部のカタチ。
つまり、この形のままポイントの形をとる、アテールになる、さらには、ルルヴェをする、これが正しい。
バレエにおいて、親趾が上がっているのは、機能としては間違いだ。
そう、このままアテールにそっと足を置いてみると、あなたならわかるだろう。
土踏まずが上がっていることに!
土踏まずは、上げるものではない。
上げようとしたものは、[大人が避けるべき3ヶ条]にあげた③に該当する。
つまり、土踏まずを上げる意味が全くない。
土踏まずとは、「上げようとしなくても勝手に上がる」これが正しい。
親趾をしっかり下げることができれば、そうなるのである。
(✳︎足首を曲げた形でできたら、ポイントの形でも同様にやってみよう!)
「気軽に」がいい!
今回は、トレーニングとしてお伝えしたが「トレーニングだから!」と構える必要はない。
パンプルだとやりにくいかもしれないが、スニーカーの中でやってみてもいいし、座っているときに「ちょっと」やってみる程度でもOK。
ものすごく正確に「たまにしかやらない」よりも、お気軽にしょっちゅうやった方がいい。
どのみち、自分でやるときは「比較的、お気軽にできること」を選択した方がいいのだ。
自分で厳密にできているかは、判断できない。
なぜなら、その時点で「厳密に」できていなければ、判断自体ができないからだ。
厳密にできるのであれば、足裏が弱くて困ることは、すでにない。
多少、厳密でなくても、害がない上に、効果があるもの。
これが理想的だ!
正しく、この記事で紹介したトレーニングは、害がなく、安全・安心で、効果絶大なものなのだ!
まずは、1回でもいいから
動かしてみよう!