11月ワークショップ発表!

大人に奨める「7:3」の法則|バレエ形式を満たす為の捉え方

 

観客に思いやりを持った上で
バレエを学ぶなら
自ずと”正しいバレエ”が見つかるだろう。

 

序論:バレエの形式を満たすためのテクニック

”私の体の資質や条件、全ての能力はバレエ向きであり、大手のバレエ学校を経て、オペラ座やボリショイ劇場のトップに君臨するダンサーと大差ない”

 

あなたがもし、このように思うのであれば、本稿は読まなくて良いと思われる。

申し分ない体の条件、才能、精神面を持っているのならば、既存のメソッドに適応するのだろう。

 

 

そうでないのならば、バレエの形式を満たすための考え方や工夫が必要だ。

 

本稿で述べる内容は、筆者がどのコーチにも言われ続けて来たことである。

コーチ違えど、優秀な指導者ほど、譲れない項目なのだ。

 

 

本稿では、特にセンターレッスンでこそ意識したい脚・足の区別について述べる。

非常に実用性高く、センスとなって現れる

よくお読みいただきたい。

 

 

 

本論:大人に奨める「7:3」の法則:バレエ形式を満たす為の捉え方

本論1:前提として、整理すべきこと

 

前提として、あなたに整理して欲しいことがある。

バレエは、”魅せる”ものであって、記録を競う類のものではないということだ。

 

▶︎どれだけ開けるのか

▶︎どれだけ伸ばせるのか

▶︎どれだけ甲が高いのか

 

等々、競っているのではない。

これらは、魅せる為の要素として存在するのである。

 

つまり、バレエというカテゴリにおいて、”美しいとされる概念=形式・様式” を実現するための “材料” であり、「人より開けるのならば、それで良し」という類のものではない。

 

 

”正しい” についても同様のことが言える。

バレエの最上級は ”美しい” であり、”正しい” とは、”美しい” を手に入れるための材料である。

”正しい” を最上級にしてはならない。

 

 

 

 

本論2:2本の脚・足、それぞれの役割

 

前提を踏まえた上で述べていく。

例題を出すので、あなたも一緒に考えてみよう。

 

 

クロワゼデヴァン(脚が前方のタンジュ)をとっているとしよう。

この時、”客席側=鏡”から、よく見える・目立つのは、どちらの脚(足)だろうか。

そう、より客席に近い、動作脚である。

 

 

エファッセデヴァンでは、どうだろう。

客席側に近く、より目立つのは支持脚(足)である。

支持足がカマアシ・内足になっていると、とても悪目立ちする理由である。

 

 

↓”支持脚のカマアシ” については、こちらの記事をお読みいただきたい。

気づいていますか?プリエで起きているカマアシ

 

 

クロワゼデリエールでは?

同じクロワゼでも、今度は支持脚が目立つ。

第3・第4アラベスク で多いのは、エヴァッセデヴァンと同じく “支持足のカマアシ・内足” だ。

 

 

最後に、エファッセデリエールを考えてみよう。

あなたの答えは??

そう、動作脚が非常に目立つ。

膝が下を向いた第1アラベスク は、客席から丸見えである。

支持足のアンディオールよりも、動作脚の角度の方が、相当に目立つことを忘れないようにしよう。

 

 

 

 

 

本論3:「7:3」の法則で「マイナス」を消す

 

バーレッスンとセンターレッスンは、目的が異なる。

本稿は、センターレッスンを対象としていることを、今一度、確認しておく。

 

 

バレエでは、必ず ”より目立つ方の脚・足” がある。

アンファスでさえも、である。

 

では、どのように捉え、実行したら良いのだろうか。

そこで登場するのが、「7:3」の法則である。

これは、身体条件に自信がない、バレエもどきでなく「バレエ」にしたい人ほど、必要とするテクニックである。

 

 

目立つ脚・足:目立ちにくい脚・足

普段、「5:5」にしているとしよう。

 

 

この状態だと多くは、目立つ方の脚・足が動作側の場合、アンディオールが不足し、膝が下を向いてしまったり、あるいは、外を向くべきが天井を向いてしまったりする。

支持側の場合は、カマアシ・内足が問題となる。

 

 

これを「7:3」に比率を変える。

比率を変えるだけで、どちらかを「0(ゼロ)」にする訳ではない。

 

 

 

こうしたことを言うと、必ずと言っていいほど反論が来る。

冒頭に述べたように、体の資質に申し分ないのであれば「5:5」で行えばいい。

 

とはいえ、恵まれた条件のダンサーはさらに「7:3」にすることで、美しいフォルムを作っている。

根拠ない「5:5」にこだわっている場合ではない。

 

 

体感と思い込みに支配されていると、こうした反論が出やすい。

それで満足ならば良いが、観客に対して、不誠実極まりない。

それが本当にベターなのか、冷静になる必要があるだろう。

 

 

 

 

結論:思いやりが導く”正しい”

目立つ脚・足を優先させ、バレエの形式に収めるということは、一種、”観客への思いやり” である。

 

舞台に立つにしても立たないにしても、バレエ自体は、舞台で踊ることを前提に構成されている。

 

”開ないから”、”これが正しいから” 、”自分の中では感覚がいいから” という理由で、形式を無視しているのであれば、バレエとは言わない。

観客への配慮にかけた、エゴスティックな行為になってしまう。

 

 

あなたは、そうではない。

だからこそ、本稿を届けるのだ。

こうしたことは、プロと言えど、”誰でも”教えてもらえることではない。

だが、バレエそのものに向き合ってくれると思うからこそ、こうしてお伝えするのである。

授業料も取らずに、惜しげもなく。

 

さあ、開かない・カマアシ・内足に悩んでいるならば、「7:3」を試してみよう。

これが、”正しいバレエ” である。

 

 

順番は守るべきだ。
正しいことをすることで、思いやりが生まれるのではない。
思いやりが、正しいバレエへと導くのである。

 

 

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