11月ワークショップ発表!

手元に置いておきたい脚の出し方|大人のバレエ

体で表現するとは、どういうことだろう。

 

陥りがちなワナを先に伝えるなら「精神論・感情論」に走ってしまうということだ。

作品を踊る場合は、そうしたこともある “かも” しれない。

レッスンではどうだろう?

 

レッスンで大切なことは「表現できるだけの技術を習得すること」にある。

 

かつて、私が師事した教師は、レッスンでこんなことを語り出した。

「脚は、上がるなら上がるに越したことはありません。90度しか上がらないよりも、120度上がるなら上がったほうがいい。回転も同じです。2回転しかできないよりも、3回転できたほうがいい」

 

話はここで終わらない。

「できることが増えるということは、選択肢も増えるということです。90度しか上がらないよりも、2回転しか回れないよりも、表現の幅が広がります。それそのものの量に価値があるわけではありません」

 

さまざまな考え方があるだろうが、個人的には大方、同意している。

最終目的が、量ではない。

その先にある。

 

「えー、でも量が出せない場合はどうするの?」

あなたはそう思うかもしれない。

 

もちろん、量が出せるに越したことはないが “術” はある。

45度までの脚の出し方だけでも、印象はグッと変わるものだ。

 

その入り口をほんの少し、ご紹介しよう。

 

手元に置いておきたい脚の出し方

まずは、2種類!

形式を要求しない場合、45度までなら、誰でも脚を出すことはできるだろう。

よほどの事情がない限り。

 

つま先を伸ばして、アンディオールして、とバレエ的脚の出し方を気にしていたとしよう。

それでも、レッスンで45度も上げることができないケースは、まずない。

もし、不可能ならば、バレエクラスの前に医師の診察が必要だ。

そう、あなたも大丈夫なはず。

 

では、この条件で整理してみよう!

 

 

45度までに脚を出す。

バーレッスンでは “プリエが終わってから、ロンドゥジャンブアテールが始まるまでの間” に練習する。

最初は、脚の出し方を2つにわけてみよう。

脚の出し方①:すばやく出し、すばやく止める。
脚の出し方②:一定の速度で、出す・戻す。

 

大人が先に練習するとよいのは①。

お教室の方針によって②しかやっていないのであれば、レッスン前後に少しでもチェックすることをオススメしよう!

 

①の出し方は、瞬発力を養う。

動きそのもののスピードや、脚の強さを身につけることが可能な方法である。

年齢とともに瞬発力は失われていくので、老化対策としても有効だ。

 

ここでのイメージは、いわば、車の「急発進・急ブレーキ」。

ギリギリまで待って唐突に脚を出す、急ブレーキで唐突に止まる。

戻るときも同様だ。

 

 

一方で②は、速度コントロールと足部コントロールの練習になる。

 

①に比べると、車の運転は穏やかだ。

一定の速度で車が走っている光景を思い浮かべてみよう。

 

急発進・急ブレーキよりも、燃料のロスも少ない。

ということは、体力の消耗や筋疲労対策にもなる。

 

”流れに乗る” 車の流れに乗る、音楽の流れに乗る。

パワーよりもコントロール。

そうしたことを求める場合には、効果的な脚の出し方だ。

 

表現とはこういうこと

アッサンブレやジュッテといった、アレグロに登場するステップを例に整理してみよう。

同じステップなのに、脚の出し方によって受ける印象が変わる。

 

その前にアッサンブレとジュッテのルールを復習しておこう!

[バレエのルールブック]
①アッサンブレは、両足着地
②ジュッテは、片足がクペ。
(出した足がプリエ、反対の足がクペ)

 

まず、脚の出し方その①で、”アッサンブレ” もしくは “ジュッテ” をしてみよう。

動きの「輪郭」がはっきりとするために、力強いラインを描くことができる。

 

・動きがボヤッとして見える

・意思がある動きに見えない(本人に意思があっても)

・ハッキリ動いて!と言われることが多い

 

こうした場合、①がオススメだ。

また、音楽自体が力強い場合も、こちらの方が動きと音楽がマッチする。

 

 

では、脚の出し方②で試してみよう。

この出し方で動いてみると、①とは対照的で

 

・柔らかい動き

・こなれた印象

・軽やか

このような印象を受ける。

 

①が直線的な動きであるのに対して、②は「丸みのある動き」になる。

いわゆる「一生懸命踊ってます!」ではなく、軽々と、楽々と動いている、そんな感じだ。

 

情緒性を出す場合は、こちらをオススメする。

①でバタバタして見えてしまう場合でも、②に切り替えると動きに落ち着きが生まれる。

 

 

同じステップでも、これだけ対象的な印象を出すことができる。

こうした「目的」を知った上でレッスンをすると、選択の幅が広がるためにレッスン自体が、非常にオモシロイものとなる!

きっと、あなたなら「正しい」が最終目的ではないことに気づくことだろう。

 

とても大事なこと

アッサンブレとジュッテを例に、体で表現することについて整理してきた。

 

2つの脚の出し方についてお話ししたが、最も大事なことをここでまとめておこう。

 

・アレグロ自体が苦手
・動きが遅れがち

こうした場合のほとんどは「脚が出ていない、もしくは、遅い」

 

もちろん、あなたが一生懸命やっているのは理解できる。

その上で、脚が出なければ、動きはドンドン遅れてしまう。

 

その場合は、迷わず「脚の出し方①」を選択しよう。

急発進する動きが、非常に重要となる。

これさえできれば、あなたのアレグロに対する印象が変わるかもしれない。

 

では「脚の出し方②」は、どんなケースに適しているかというと、バレエ形式がすでに身についている場合。

「脚の出し方①」ができた場合、もう1つの選択肢となる。

これが、表現の幅だ。

 

さまざまな脚の出し方を研究しよう!

 

●3種類の脚の出し方、バレエはもっとオモシロイ!
▶︎https://juncotomono.info/program/20210721-19-jete-degage/

 

 

頭の中で
2種類のアッサンブレを
イメージしよう!

おニャーさんより

 

著者おニャー

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