クエスチョン。
・前後の隙間なく
・両足の間がピッタリ糊付けされ
・バーだろうが、センターだろうが、振付だろうが、必要あらば無意識でもできる
そのような第5ポジションを無意識でも取ることができ
・日常生活レベルを超えて、バレエ特性に必要な可動域を確保しており
・バレエを踊るにあたって必要な筋力がある
という条件を兼ね備えているのであれば、今日の記事はスルーしてもらって構わない。
なぜなら、今日は「足のバレエポジション」が
・取りにくい、取れない
・バーレッスンなど特定のものでは取れても、無意識になるとできない
・アンディオール、特に「開くこと」
こうしたことに悩んでいたり、”さらに” を目指す方に向けてのものだからだ。
「意識をすればできます」これは、「できている」ということはできない。
でき「かけ」とでもいうべきだろうか。
こうしたことに悩むのであれば、あるいは、もっと上を目指すのであれば、忘れ去られている大事なことがあるのだ。
あなたがなぜ開けないのか?
理解しよう
重要なことというのは、
・全てのレベルにとって重要なこと
・その人の段階や目指す方向などによって、優先度が変わるもの
大凡、2つに分類される。
先にお伝えしておくが、後者の場合「重要ではない」ということではない。
重要は重要なんだけど、あくまで「優先度が下がる」ということだ。
まず、後者について例を出そう。
ここに、これから「九九」を学習する小学生がいるとしよう。
九九は、とても重要だ。
その後の算数の成績を左右することだろうし、日常生活にだって多く用いられる。
では、中学生でも「九九」は重要だろうか。
確かに、重要は重要なんだけども、すでに九九を習得した彼らにとって、今、重要なことはここではない。
一次方程式とか、関数や平方根、図形の面積や体積を求めるなど、そちらの方が優先度が高くなる。
なぜなら、九九はすでに習得しているからだ。
では、小学生にとって、一次方程式は重要だろうか?
そう、九九を習得していない小学生にとって、「中学生の優先度の高い内容」は、重要とは言えない。
”一次方程式をやりたい、関数ってのをやりたい” そんなことを言っても、九九を習得していない時点で、お話にもならない。
お分かりだろうか?
重要だったとしても、優先度は相手によって変わるのだ。
一方で、
・挨拶をきちんとしましょう
・人の話をよく聞きましょう
・思いやりを持ちましょう
そうしたことは、小学生だろうと、中学生だろうと、さらにいうならば、大人だろうと、老人だろうと変わらない。
ありがちな ”判断ミス”
バレエも同じだ。
教師にも、職業ダンサーにも、初心者にも、重要度が高い項目は確かにある。
その上で、教師や職業ダンサーにとっては、さほど優先度は高くはないが、その他の人にとっては「超重要」ということが存在する。
ここをすっ飛ばすということは、
①九九ができていないのに、一次関数をやりたいといい
②一次関数の解き方を教えると「わからない!できない!」といい
③「まずは、九九を覚えましょう」と言われると、「そんなものはできている!」というのと同じだ。
なかにはこんな例もある。
大人のバレエでありがちなのは、③で何かが足りないと気づき「ああ、基本や基礎が大事なのね」と思う。
けれど、九九を学ぶのではなく、”いかに数字をキレイに書けるか” にシフトしてしまう。
良い方向に気持ちが向かっただけに、実に惜しい例だ。
私たちは、ここから学ぼう。
こうした判断ミスを防ぐためには「知識」が必要だということを。
先生の重要、あなたの重要
さて、話を先に進めよう。
教師や職業ダンサー以外ならば、重要度が高い項目がある。
教師や職業ダンサー以外…つまり、あなたのことだ。
先生にとっては、さほど優先度は高くないが、あなたにとって優先度が高いこと。
それが「第2ポジション」なのだ。
先生にとっては、第5ポジション・第1ポジションの方がよほど、優先度は高くなる。
だが、あなたにとっては、まず、第2ポジションでやるべきことをやらないと、美しい第1や第5ポジションをとることができない。
まとめ:アンディオールのためには必須
第2ポジションでクリアしたい項目がある。
その項目をクリアしておかないと、他のポジションを正しく取れる日は永遠に来ない。
ただ、ボンヤリと第2ポジションをとってる場合ではないのだ。
なせだろう?
先ほどから言っているように、先生にとっての優先度は、さほど高くない。
だからこそ、教師が何を教えたら良いのか・伝えたら良いのかがボケやすい。
ほとんどのレッスンは「だって、バレエで第2ポジションが出てくるから」という理由だけで、このポジションが登場する。
意義や目的を持って、第2ポジションを活用することが大事なのだ。
しつこいが、もう一度言おう。
あなたの先生にとって、あなたの憧れのダンサーにとっては、優先度は低い。
その上で、あなたにとって、優先度が高いポジションがある。
それが、「第2ポジション」だ。
完璧な第5ポジション、アンディオール、可動域の拡大、股関節可動…
どれをとっても、第2ポジションが必要なのである。
特に「開く」ことに対して、強烈なほどの重要性を担っているのだ。
次のレッスンでは、第2ポジションで「開く」ことを、いつも以上にやってみよう!
●「ただ、やればいい」ではない。第2ポジションでやりたいこと。
▶︎https://juncotomono.info/program/20210721-16-plie2nd/
1分でいい。
先生とあなたで
優先度が異なる項目を
考えてみよう!