アレグロでは、素早い足捌きが見せ場になります。
大袈裟な上体の動きは極力控え、バレエの真髄へと迫ります。
回転や脚の高さ、大きなジャンプとは異なり、バレエをやっていないとできないのがアレグロ。
大人に多いアレグロを苦手にしてしまう行動パターンを踏まえて、グリッサードを分析します!
自覚があるなら、良くなっていく途中
[グリッサード+アッサンブレ]は、レッスンでとても多く登場する組み合わせです。
このシンプルな組み合わせ、グリッサードの「ド」5番プリエのポジションが甘くなりがち。
もしくは、「甘くなるってよりも、5番に入らない!」という場合もあるかもしれません。
OK、自覚があるならきっと良くなるハズ。
なんでもそうです、最も良くならないのは「わかっているけど、思い通りにできない人」ではなく「自分がそうだと自覚がない人」です。
あなたに自覚があるならば、この記事を読んで試してみてくださいね。
では、まずグリッサードを分解してみます。
今回は、右方向に進む横のグリッサードを例題にします。
- 5番ポジションのプリエ
- 右脚タンジュ+左脚プリエ
- 両膝が伸びる
- 右脚プリエ+左脚タンジュ
- 5番ポジションのプリエ
5番が抜けやすいのが、圧倒的に⑤です。
それはなぜなのかをお伝えしましょう。
重さをかける・しっかり乗る
さあ、解説をしましょう。
意識しているのに5番が入らない場合に陥りやすいのが、バレエ要素に固執してしまうこと。
- アンディオール
- ターンアウト
- 引き上げ
もちろん、こうしたことも関係しています。
が、もうちょっと直接的な解決法にトライしてみましょう。
まず、どうして5番が入りにくいのか。
そもそも、「5番に入れようとする意思」がない場合は論外。
ですが、意思がある場合の原因として多い、大人特有の動き方がこれ。
- 右に移動するグリッサードで
- ③から④に動きが変わる際
- 理想より早いタイミングで上体を右に移動させてしまっている
- すると、左脚が軽くなりすぎて迂回ルートを通ってしまうために
- 5番に入らず、支持足を追い越してしまう
これが、どういう状態かというと
▶︎上半身の重さを移動することで動いてしまっている
▶︎筋肉の活動が主体となって動いているのではない
大人の場合、②や④で片足になる際「しっかり乗ろう」と思うと、しっかりではなく寄りかかりがち。
すると、動きに対しての正しい重心線を取る事ができず、ずれてしまいます。
結果として、5番に入りにくくなってしまうのです。
子供たちに対しては「しっかり乗る」という言葉が適切な場合でも、大人の場合は解釈に注意が必要です。
重さをかけることと、しっかり乗ることは全く別だからです。
ここは、常に注意が必要です。
大人だからこそ意識したいポイント
正しい5番に入れるために、大人のあなたに意識してほしいこと。
その1
③両膝を伸ばしたときに、脚と脚の間に体を設定。
ここでの体の位置をできるだけ保ち、④に移行。
その2
②〜④の間に骨盤が上下運動しない、水平に保つ。
その3
④右足にできるだけ体重をかけずにプリエしようとする意識を持つ。
ただし!
これらを守ろうとして「そろーり、そろり」になってしまったり、形を蔑ろにするのはNG。
形を作った上で意識してみてくださいね。
まとめ
グリッサードで5番に入れるためには、正しい重心線の設定が大事だということがわかりました。
JBPでは3月プログラムで、重心線をとったまま脚を動かしてみるWSを開催します。
記事で取り上げたグリッサードのさらに「素」になることをやってみましょう。
ここまでをまとめます。
- グリッサードの5番ポジションを正しく取りましょう。
- 重さによって動こうとすると、ポジションに入りにくくなります。
- 大人特有の動き方を踏まえ、重心線を適切に取ることでポジションに入りやすくなります。
ファーストステップ♪
次のレッスンまでにシミュレーションしておこう!