もととなる考え方が違っていたら
そりゃ、大変だ!
序論:チャンスを手に入れたあなたへ
45度の角度を取るのは、意外と難しい。
体の向きの話だ。
とはいえ、きっと初心者はそんなことは思わないものだ。
なぜなら、感覚的に1度〜89度までの正面以外を「45度=斜め」と捉えがちなため、「45度を正確に取れていない」という実感を持ちにくいからだ。
あなたもそんな時期があったに違いない。
一方で、「45度ってむずかしいなー」そう思う時点で、あなたは “正確な45度を取れるようになるチャンス” を手に入れている。
バレエでは、クロワぜ・エファッセ・エカルテ…と、美しく見せるために、そのほとんどで45度の向きをとる。
向きすぎる・向き足りない。
45度を正確にとるためのヒントを、あなたにお伝えしよう!
本論:上手なダンサーは、絶対に外さない!斜め45度|大人のバレエレッスン
本論1:実はコレ、体の向きではありません
お教室の方向を8つの番号で表すことがある。
ご存知の方が多いとは思うが、もし知らない場合は、必ず覚えておこう。
方向や動作を覚えるとき、舞台稽古など、この番号が活用される機会は多いからだ。
図を見て確認しよう。
[図1] お教室の方向を8つの番号で表したもの
図1で示した番号は、方向ではあるが「お教室の位置・方向」を表している。
”体の向き” と解釈してしまうと、正確な方向を取れないので注意。
例えば、「2番に集合!」と言われたら、「2番」に移動する必要がある。
これは、お教室のどの位置にいても、どこを向いていても、「2番」に移動することには変わりない。
本論2:あなたに必要なのは、こっち
本論1で登場した [図1] は、よく見かけるものだし、お教室の位置や向きを表すものとしては正しい。
一方で、これを「体の向き」に当てはめてしまうと、向きすぎ現象が発生する。
仮に、[図1] を基準に、正確に体の向きを取ったならば、45度の方向を向くことはない。
逆を言えば、この取り方で45度を取れているならば、ある意味「正確ではない」。
体の向きを取るときは、こちらの図にチェンジしよう!
[図2] 体の向きを取るための指標
[図1] と何が違うかというと、正方形を基準にしているということ。
こうすると、どんな形の稽古場でも、正確な45度を取ることができる。
[図3] さまざまなお教室の形状の例
この体の向きを表す「正方形」と、お教室の向きや位置を表す「長方形」を、試しに重ねてみよう。
[図4] お教室の向きと体の向きの違い
こんなに違ってしまうのだ。
もし、あなたが[図1]で体の向きをとっていたのならば、斜め45度が取れない原因の1つになっていることだろう。
ということは、[図2] 正方形からの方向のとり方にチェンジすればいいだけだ!
そしてもし、万が一、お教室の先生が体の向きなのに、[図1]の対応を求めてきたら、どうしたら良いだろうか?
それは、わざわざ指摘をするなんてヤボなことはせず、あなたは正方形から方向を取ればいいだけだ。
結論:おうちでコソ練
さあ、まとめをしよう。
①お教室・舞台などの位置や方向
→お教室や舞台などの形状から割り出し、番号をふる
✳︎長方形がほとんどである。
②体の向き・方向をとる
→自分の立ち位置を「ど真ん中」にし、周りに正方形をつくって、番号をふる
わざわざバレエ教室に行かなくてもできる、方向をとる練習法を紹介しよう。
[プロローグステップ]
①大きい紙を用意し、正方形に切る。
②[図2] と同じく、線をひき、番号をふる。
③紙の上に乗り、ど真ん中に立つ。
④そのまま、それぞれの方向を向いてみる。
筆者が子供のころ、お教室で習った方法だ。
当時はカレンダーの裏紙を利用していたが、大人の場合、もう少し大きめの紙を用意したほうが分かりやすいかと思う。
向きすぎ・向き足りないでお困りの方は、おうちで “コッソリ”試してみるのもいいかもしれない。
ちょっとしたことは
ちょっとしたことではない。
情報の書き換えをしておこう!