「肋骨を閉じる/肋を閉じる」バレエでは、定番のサジェスチョンです。とはいえ、実際にどうするのかとなると悩みどころ。今日はこの辺りを整理して、何をするのか、よくある間違いなどをはっきり認識していきましょう。
ざっくり解説しますので、最後までお付き合いください♪

よくある間違い
肋骨を閉じようとするときに、ありがちな間違い。それは、機能面だけでなく、姿勢の美しさまで失われてしまいます。特に、大人に多いことですので、確認してみてくださいね。
胸を下げてしまう
肋が開いているからと、胸郭ごと下を向いてしまうと胸が落ち、貧相な立ち姿になってしまいます。全体のアライメントも崩れてしまいますので、注意が必要です。
下部肋骨が落ちる
下の方の肋骨を落としてしまえば、確かに肋骨が開いた状態ではなくなります。ただ、この場合、腹部が弛み、体を引き上げたり、姿勢を保つ筋肉が働けなくなってしまいます。
正しく肋骨を閉じる
下部肋骨を閉じることで、肋間筋や外腹斜筋が強烈に働き出します。腹筋が張り、まるでコルセットのように、腹部を保ちます。
さらに、下部肋骨がバストを支え、胸が引き上がります。
正しい肋の閉じ方で得られること①
のけ反った姿勢、「反っている」と先生に言われたことがある人は、特に必見!これらの姿勢の改善が見込まれるだけでなく、お腹がしっかり引き上がり、トルソースクエアが安定し、不要な体の変形を防ぎます。
正しい肋の閉じ方で得られること②
バレエの立ち姿勢が美しくなるのはもちろんのこと、腰の位置が上がり、体が軽く感じられるようになります。また、脚や腕が動きやすくなり、関節への負担も減ります。
具体的なバレエ動作で言うと、特に、回転系・アレグロなどのテクニック系は、正しく肋骨を閉じることで、バランスや動作軸が安定し、成功率が上がります。
ポイントは、「距離」

正しく肋骨を閉じるときのポイントは、骨盤と下部肋骨との距離。多くの間違いは、ここが短くなってしまうこと。極限まで引き離した状態で、肋骨を閉じるのがポイント。
次のレッスンでは、矢印部分を引き離しながら肋骨を閉じてみてくださいね!
