ピタッと止まったり、バランスを見せるシーンが多いバレエ。グラグラするのは当然です。
とはいえ、同じグラグラでもバレエとしてOKなものと、NGなものがあります。OKゾーンの中でバランスを取るにはどうしたらいいのか、大人の攻略法を解説します。
バレエの「基礎・根幹部分」に関わることです。ぜひ、参考にしてください。
この記事のお手本
バレリーナもグラグラする
眠りの森の美女“ローズアダージオ“でのアティテュードバランスは、このシーンの見せ場にもなっています。0分45秒あたりから見てみましょう。
バレリーナもグラグラしながらバランスをとっているのは、間違いありません。そこは、あなたと同じです。とはいえ、バレリーナのグラグラと一般的なグラグラの違いもありますから、比較してみましょう。
- 身体が低い、バランスを取ろうとますます低くなる
→地面に近づこうとする - 腕を振り回す
→重さを移動してバランスを取ろうとする - 上半身が大きく揺れる
→前後、左右に大きく動いてしまう - 骨盤が不要に動く
→おしりが支持側に寄りかかる、腰掛けてしまう - 膝を曲げたり、伸ばしたりする
→簡単に動かせる箇所の変形をしてしまう
- 身体が高いまま落ちない、バランスを取ろうとますます高くなる
→地面には、決して近づかない - 一度、作った形を崩さない
→余計な動きをしない
同じグラグラでも違いがある
一般的なグラグラは、身体を大きく揺らしたり、振り回したり、変形するなど、重さを移動させることで、バランスを取ろうとします。“やじろべえ“ のように。
一方で、バレリーナのグラグラでは、筋肉の働きやパーツの配列によって、バランスを取ろうとするため、形を崩すことがありません。
ここが、一般的なグラグラと決定的に異なるポイントになります。この時、活躍するのが内転筋と深層外旋六筋です。
バレエのバランスでは、一度作った形を崩しません。例えば、アリーナのバランス。決して形が崩れることなく、右手が、王子の手か、アンオーか、で動いているだけです。
アリーナがどうしているか、確認してみましょう。
- 左腕のアンオーの形が変わっていますか?
- 支持脚の膝が曲がったり、緩む瞬間はありますか?
- アティテュードの脚が上下したり、変形していますか?
- 胴体が変形していますか?
- 全体の身体の長さや身長に変化はありましたか?
バレリーナバランスに大切なこと
ここで重要になるのが、内転筋と外旋六筋がどのように働くかという仕組みです。
例えば、膝を曲げ伸ばしする、腕を上げ下ろしするといった動作を生み出す時とは異なり、この2つの筋肉は、グラグラしたとき「無意識に、反射的に」働いてくれるのがマストです。
意識しないと出力できないようだと、とっさに働くまで行き着きません。いざという時(グラグラした時)「無意識に、反射的に」勝手にスイッチが入れるようになるまで、出力自体を強くしておくこと。これが大切です。
内転筋と外6でバランスをとる手順
グラグラした時に、正しくバランスを立て直す方法を身につけましょう。いずれ、ピルエットなどの回転系で、回転軸の保持にも繋がります。
手順
- 内転筋と外旋六筋をそれぞれ個別に出力する
- 内転筋と外旋六筋を同時に出力する、強化する
- グラグラする状況を作り、バランスエクササイズを行う
これをバレエ動作で行うと、動きの癖や代償運動が強く出てしまいます。フロアエクササイズなどを活用し、正しい運動システムを構築しましょう。
JBPバレエWS「グラグラバランス 解決法」
記事に書かれた手順を、専門家監修によるエクササイズで行います。内腿を引き締め、外旋六筋で脚を寄せるため、ボディラインにも効果的です。
まとめ
バレリーナ流のバランスを取るには、無意識でも反射的に、内転筋と外旋六筋が働くことがマストアイテム。
単発で出力強化、複合での出力強化を行い、意識しなくても働ける状況にしておきましょう。特に、内転筋はエクササイズしにくい傾向にありますので、専門家の助言を参考にして、しっかりエクササイズを行ってください。
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