この記事では、背中や腕のポジションに大きく関わる ”肩甲骨” の位置どりについて、わかりやすく解説します。
これだけは忘れないで
大人の方に対して先生が 【何度でも、口酸っぱく、飽きたとしても言い続けるべきこと】があります。それが、肩甲骨を正しく寄せることです。
0(ゼロ)ポジションではない
日常生活では、腕や手を体の前にしている時間が必要に多くあります。その時点で、肩甲骨は外側に離れています。
つまり、あなたの基準になっている肩甲骨の位置は “0(ゼロ)ポジション” ではなく、すでに肩甲骨が外側に移動している状態になります。
日常生活で基準となっている肩甲骨の位置が、0ポジションよりも外側に5cmほどズレていたとします。
e.g.
あなたが2cm内側に寄せたとしても、まだ3cm外側にズレたままということになります。
e.g.
あなたが5cm内側に寄せてはじめて、0ポジションになります。何もしなければ “−5cm” であって、0ポジションではありません。
あなたが0ポジションになるまで肩甲骨を寄せたとしても “寄せすぎ” ということはあり得ません。むしろ、これまでが “離れすぎ” であったということです。
先生からの指摘に確認したいこと
あなたが一所懸命、肩甲骨を寄せてみたとき「肩甲骨を寄せないで!」と先生から指摘されることがあるかもしれません。そのときに、先生が何をみているのかを知り、適切な対処ができるようにしましょう。
”鳥かご” の位置や形
胸には肋骨に囲まれた鳥かご(胸郭:きょうかく)があります。肩甲骨を寄せたときに、鳥かごに望まない変化が起きていないかを確認してみましょう。
Check
□鳥かごの形が変わってしまった(薄くなったなど)
□胸が前に突き出てしまった
肩の位置
肩甲骨を寄せたときに、肩に望まない変化が起きていないかを確認してみましょう。
Check
□肩が落ちてしまった
□鎖骨が下がってしまった
”おやくそく” をプラス
あなたが思う “肩甲骨を寄せる” に「肩甲骨を寄せるときのルール」をプラスしましょう。ルールを守って行えば、大きく道が逸れることはありません。
”鳥かご” の位置と形のキープ
この順に確認すると効果的です。
鳥かごの変形を防ぐ
①大きく息を吸い、鳥かごの中を空気でパンパンにする
②そのまま肩甲骨を寄せる
胸が前に突き出るのを防ぐ
①胸に片手をあてる
②その手を押さないようにして、肩甲骨を寄せる
鳥かごと肩甲骨をわける
肩甲骨を寄せる事で背中がロックしてしまう、脇が縮むようなら、他のパーツを勝手に動かしてしまったという事。適切ならば、肩甲骨は【自動ドア】のように動きます。胸の鳥かごが建物、肩甲骨はその上で開閉します。建物は変形しないし、勝手には動きません😱動くのは自動ドアだけ。この関係が大事🍋
— 大人のバレエ上達 JBPおニャーさん (@junkotomono) October 3, 2021
肩甲骨を寄せることは必要ですが、鳥かごの位置と形を保持することがルールになります。
鳥かごが変形したり(潰れるなど)、位置が変わってしまうと、首の過度な緊張・脇がつぶれる、落ちる・肘が落ちる・腕のポジションが不正確になる・背中が落ちる、のけ反るなど、複数の望まない現象が発生してしまいます。
この現象が現れたときに、指導言語として「肩甲骨を寄せないで!」が出る可能性があります。重要なのは【肩甲骨を寄せないのではなく、適切に寄せること】です。
鳥かご=ビル
肩甲骨=自動ドア
鳥かごの上を、肩甲骨が滑るように動きます。このとき “ビル” にあたる鳥かごは変形しません。
あなたのがんばりが先生に伝わるように、適切に動きましょう。
まとめ
□胸郭の位置や形を保持したまま、肩甲骨を寄せましょう。
□肩甲骨を適切に寄せましょう。
□何が重要なのかを整理しましょう。
背中や胸郭の立て方を特集します。確認方法も紹介。
WS情報:背中・胸郭を立てる”引き上げの方向” #まっすぐ立つ #肩甲骨高く
休憩時間に “肩甲骨を寄せる+ルール” を脳内バレエしてみましょう!