回転の中では、比較的何となく回りやすい傾向のあるピケターン。
何となく回ったいるから、華やかな見応えのある動きへとステップアップしましょう!
これを読んだら、次のレッスンで試してみる事を決めてくださいね。
ピケターン 成長の要
ピケターン(ピケアンデダン)で、良く見かけるあるある。
- 移動距離が足りず、その場ぐるぐる
- 進行方向に進まず、あっちこっち
ピルエットと違うのは、動きが[回転+移動]で構成されていること。
最初は、ピルエットよりも “何となくできる” けれど、ステップアップするには[動きの基本]が身についていないと行き詰まります。
ピケターンの移動で必要な2つの項目を整理しましょう。
- 指定された方向
- 適切な距離
方向だけでなく、距離だけでなく[指定された方向に、適切な距離を移動する]必要があります。
そうしないと、意図しない方向に進んでしまったり、その場でグルグルと回ってしまって、動きが停滞してしまいます。
そして、この方法を続けていても
- より早くスピーディーに回る
- よりダイナミックに回る
- より多く(ダブルなど)回る
こうしたレベルアップには繋がらなくなってしまいます。
おおよその動きができるのであれば、動きの基本を取り入れて、美しいピケターンに成長させましょう!
もちろん、動きの安定にもつながること。
安心して踊れるようになるためにも、基準を身につけておくことは、非常に重要です♪
指定された方向に進む
単純な話ですが、忘れがちなので復習しましょう。
指定された方向に進むためには、指定された方向に足を出すことが必要です。
では、右回りのピケターンで考えてみます。
指定された方向に、右足のつま先を出し、そこに立つ。
まずは、回転なしの “ピケ+ルティレ” で確認してみてください。
毎回毎回、指定の方向につま先を正確に出すことが大切です。
もう1つ。
右回りのピケターンでは、
- 右手を広げて
- そこに左手が追いつく
という動きを展開しています。
この腕の使い方で気をつけたいのは
▶︎左手が追いつくのであって
▶︎右腕を戻すのではないということ
腕を戻してしまうと、推進力が失われ、体を運べなくなってしまいます。
似ている動きに見えるかもしれませんが、中身は随分と異なります。
一度、確認しておきましょう!
適切な移動距離
続いては、移動する距離について。
移動する距離は「できるだけ遠く」ではありません。
基準となる移動距離があります。
その上で、例えば「ここは広いから基準より移動距離を取ろう」とか「ピケターンの回数は決まってるけど、舞台スペースがないから、少し狭くしよう」というのはアリです。
ただ、これも基準を持っているから対応できるというもの。
普段から、ただ「できるだけ遠くに進もう」というのでは、こうした時に対応できません。
また、これだとダブルの回り方を習得できません。
基準となる移動距離を体でしっかり覚えましょう。
3月WSでは、ここを詳しく取り上げます。
適切な移動距離が取れるようになると、こんなこともよくなります。
- 支持脚の膝を伸ばす
- 出す足の足首やつま先を伸ばす
- ルティレを開く
- スポットがつけやすくなる
- 姿勢を保ちやすくなる
これらは、移動する距離が足りないと、伸ばしたり・開いたり・立てるスペースがないために起こることです。
適切な移動距離を取ることで、こうしたことが改善へと向かいます。
ピケターンは、比較的少人数で行うことが多いバレエ動作。
人の目に触れやすいからこそ、早めに対処しておきたい。
ダブルを入れる際のポイント
同じバレエ動作でも、シングルとダブルだと[見せるもの]に若干の違いが生じます。
シングルの連続は、回転そのものというよりも
▶︎推進力
なので、空気を引っ張るようにグイグイ進みたいところ。
一方で、ダブルは
▶︎回転
推進力は横方向への動きを見せますが、ダブルは縦方向の動きを見せます。
これを前提に、ダブルを回る際のポイントはコレ。
▶︎シングルよりやや手前にピケをする
要するに[基準よりも、やや手前]になるので、基準がわかっている必要はあります。
その上で、つま先を通常よりも手前につくことで、回転速度を上げ、ダブルが入りやすくなります。
これは、回転のシャープさを強調するにも効果的です。
まとめ
正しいピケターンの方法がわかりました。
見応えのある動きへとステップアップしましょう!
JBP3月WSでは、基準となる移動距離について取り上げます。
非常に汎用性の高いものですので、必ず知っておく&できるようにしておきましょう。
また、姿勢を保つ際にポイントとなるお腹の使い分けについても取り上げます。
ぜひ、ご参加ください。
それでは、ここまでをまとめましょう。
- ピケターンでは、指定された方向に適切な距離を移動することが大切です。
- 指定された方向に足を出しましょう。
- 基準となる移動距離をとりましょう。
- ダブルは、基準よりもやや手前にピケします。
ファーストステップ♪
次のレッスンで実験することを1つ、決めよう。