しっかり張ったルティレ(パッセ)
横に開いたルティレ。
まず、出し方を知りましょう!
構造の共通点
例えば、タンジュ。
例えば、グランバットマン。
例えば、ディベロッペ。
これらは、各方向(前・横・後ろ)への動きがありますが、動きの基準となるのは[横]
最初に習うのも、横からです。
例えば、タンジュ・アラセゴン。
例えば、ルティレ(パッセ)
膝を伸ばして入るか、曲げているかの違いはありますが、同じ2番ポジション方向(アラセゴン)の構造です。
タンジュは、つま先を横方向に運びますが、ルティレでは、膝を横方向に運びます。
上から見てみよう
厳密なイラストではないので、あくまでイメージとして活用してください。
ルティレを上から見たところです。
アラセゴンでは、体の横方向、つまり2番ポジションに足または脚を運びます。
大人の方に多いのは、このようにアラセゴンより前方に脚を出している状態。
ルティレでも、膝が前に出ているケースが目立ちます。
まず、ルティレにせよ、タンジュなどのバットマンにせよ、2番ポジションという方向がある以上、できるだけ横方向を目指す必要はあります。
できてもできなくても。
そうすることで、筋肉がピンと張り、ストレッチされ、股関節がよく動き、可動域を広げてくれます。
そうやって、アンディオールを形成していくのです。
アラセゴンを目指す
脚を張るということは、膝を横に出すということ。
少なくとも今よりも横に出そうとすることで、たるんだ内腿が張りを取り戻します。
よく見かける誤りを紹介しましょう。
膝が横に引く(前に出ているので、動きとしては後ろに引く形になる)のと一緒に、脚の付け根まで引いてしまう。
外見で言うと、ルティレ側のおしりを引いてしまっています。
おしりは、左右ともに横に並べておくのが正しい。
膝を横に引くときは、太腿の骨、骨盤に近い部分は前に押し出し、膝を後ろに引きます。
内腿の筋肉が固く、長さが足りないと、おしりを引いてしまうか、膝が前に出てしまうかのどちらかになってしまいます。
予めストレッチして、筋肉の長さを確保しておきましょう。
この動かし方は、ロンドゥジャンブでもとても重要な役割を果たします。
実際に、バレエワークショップでトライしてみましょう。
参考
【動かす脚のアンディオール】/アラセゴン/アラベスク/股関節伸展膝を横にしようとすることで起きる誤りがあったとしても、何もしないよりずっといい!それだけは忘れないで。
動きの中でのメリット
ルティレの膝を横に引く、開くこと。
バレエの[型]がある以上、よく開いたルティレの方がいいのは当然です。
でも、メリットはそれだけではありません。
ピルエット・アンディオール。
ルティレの膝を先行して回れるようになります。
つまり、回転の動力を[アンディオール]にすることができるのです。
ピルエット・アンデダン。
上半身を先行しやすくなります。
膝が閉じることなく、美しいルティレの形のまま回ることができます。
見た目だけではない、動きの機能としても、とても大きなメリットがあるのです。
まとめ
ルティレを横に開く。
その過程で股関節の可動も増やします。
ルティレやロンドゥジャンブの方法を知って、それらが可能になりやすい動きやすい体を作りましょう。
関連
【動かす脚のアンディオール】/アラセゴン/アラベスク/股関節伸展ここまでをまとめます。
- ルティレの膝を引くことで、股関節の可動を促し、可動域を広げます。
- 太腿の骨の骨盤に近い部分を前に押し出し、膝を引きましょう。
ファーストステップ♪
次のレッスンで試してみよう。