ルティレ(パッセ)は、さまざまな動作へと応用されます。ピルエットはもちろん、高さのあるディベロッペやアンブロッペ、ピケ。 “通過するもの” も含めると、実に多彩です。
ということは、ルティレがしっくりこないために、その先の動作や複合的な動きもイマイチになる可能性が高くなります。
また、大人にとっては開かなかったり、ルティレとクドゥピエの差が出ないという悩みもあることでしょう。
この記事では、ルティレについて知っておきたいことをまとめます。
ルティレの “タスク”
ただなんとなくルティレをしても、何かが変わることはありません。意識することしたいこと、目的や目標をはっきりさせましょう。
そうすることで、脳から体に指令が届きやすくなります。
ルティレのお仕事
どんなルティレであるべきか、どんなルティレをしたいのか。あなたの想いとバレエを一致させましょう。
こうなりたい!ルティレ
【脳内バレエ】をしてみましょう。
□しっかりと開いている。
□しっかり膝や太腿が上がって脚が高い。
□太腿(特に、内腿や腿裏)に張りがある。
□正面に見たときに、キレイな三角形ができている。
どれも、見た目と機能に関わっています。
ちなみに「開くこと」が気になるケースが多いようですが、開くためには膝や太腿をしっかり上げる必要がります。脚自体が低いと、なかなか開くことができません。
これが、ルティレよりクドゥピエの方が難しい理由の1つです。
ルティレで練習したいこと
第5プリエからピルエット、再び第5プリエ。ルティレになる脚は支持脚を擦って上がり、同じく支持脚を擦って下ろします。つま先が支持脚から離れてはなりません。こうして練習する事でまっすぐ回れるようになっていきます。つま先が離れるようでは出来るようにはなりません🙅♀️練習の【方法】は大事です🌼
— 大人のバレエ上達 JBPおニャーさん (@junkotomono) September 10, 2021
レッスンでルティレをするとき、漠然と動くのではなく「目的」を持って練習しましょう。
ここで紹介する内容は、基本となる動き方・方法です。習っていない場合でも、レッスンで意識することが大切です。
その1:動作スピード
・第5ポジション〜ルティレ(行き)
・ルティレ〜第5ポジション(帰り)
指定がなければ、行き帰りの動きを速くしましょう。瞬発力は年々衰えていきます。あなたはすばやく動いているつもりでも、客観的にみたら「ずいぶん、トロトロ動いてるな」という印象の場合も。
よほど意識しないと、どんどん遅くなってしまいます。大人は特に、意識したい項目です。
タイツとシューズが摩擦で “シュッ” と音がするか耳を澄ませてみましょう。
すばやい動きができると音がしますが、動きが遅いと聞こえません。
動き自体を速くするのであって、カウントを早めにとるのではありません。
その2:つま先の位置
動作足のつま先は、支持脚をつたって上げてルティレ。支持脚をつたって第5ポジションに戻ります。
大人にとても多い、つま先が一度支持脚から離れ、再びくっつくという【ワープ】はルール違反です。
ルティレになるときは、動作足のつま先が支持脚に沿って動く。
支持脚からつま先が離れてはならない。
その3:裏腿を持ち上げる
しっかり開いたルティレをするには、膝と太腿を持ち上げることが必要です。膝と太腿を積極的に持ち上げましょう。
このとき、のんびり上げていると高さを出すのは難しくなります。”その1” をもう一度思い出しましょう。
また、裏腿の筋出力や感覚が薄いなどに不安がある場合は、予め、筋出力や強化をしておくと良いでしょう。
まとめ
どんなルティレがOKなのか、はっきりとした構図を持ちましょう。また、ルティレという動作で基本となる方法を必ず押さえましょう。
□しっかり開くためにも、膝と太腿を持ち上げましょう。
□動作スピード、つま先の位置、裏腿を持ち上げることが同時にできるようにしましょう。
【ルティレの作り方と筋強化】
『開く』パッセ・ルティレを作る【裏腿・ハム】
次のレッスンまでにルティレのシミュレーションをしておこう!