「背中から腕を動かす」よく耳にする言葉だとは思いますが、実際問題、何をしたらいいかというと、具体的に習うことは、ほとんどありません。
自分なりに考えて動いてみると「なんとなく違う気がする」、けれどもどうしたらいいのかが分からない。
そう、この言葉にはちょっと「隠れた意味」があるのです。一緒に整理しましょう。ぜひ、参考にしてください。
復習記事/関連WS:https://juncotomono.info/20230725-19/
*この記事は、2023年7月25日開催「背中から腕を使うWS」復習教材です。
実際問題、何するの?
この指導言語の意味、実際に背中から腕を動かすということではありません。ここが、指導言語の難しいところです。
実際に何をしたらいいのか、何を押さえるべきなのか。あるいは、その動きを体験する方法をお届けします。
意味と意図
「背中から腕を動かす」という指導言語に隠されている意味と意図を整理しましょう。
- 背中と腕のコネクションが「見える、視覚化されている」
- 腕だけが単独で振り回している印象が「ない」
- ポールドブラにおいての不要な動きが「ない」
実は、余計なことをやらなければ、バレエのポールドブラは、背中から腕を動かしているように見えます。
例えば、大胸筋がしっかり張れていないと鎖骨が余計な動きをしてしまいます。あるいは、肘を伸ばし切ってしまうと肩甲骨を不要なほどガボガボと動かしてしまいます。
こうした「余計な動き」を抑えると、最初は窮屈な感じがすることでしょう。それが正しいのです。
慣れていないうちは窮屈に感じる動き方ですが、だんだんと関節が正しく動けるようになり、必要な動きを学習し、窮屈さを感じなくなります。
意識したいこと
不要な動きを取り除きつつ、背中から腕を動かしているように見せるためにポイントとなるのが、腕と手の向きです。
バレエでは、腕と手は自然な状態で繋がっているのではありません。バレエ動作として自然に見せるために、身体のオペレーションをしているのです。
このオペレーションを行わないと、腕・手首・手に至る部分が、盆踊りのような動き方になってしまうので注意が必要です。
目安となるのは、肘と手のひら(もしくは甲)の向き。他にもチェック項目はありますが、肘と手のひらは比較的チェックしやすい部位です。鏡をみて、積極的に確認できるようにしましょう。
TRY!
腕と手の向きと関連性を確認するエクササイズ。ポジションの基本ルールが理解できていれば、誰でもトライすることができます。
- 親指を立てる(「いいね!マークのように)
- バレエポジションを取る
- ポールドブラを行い、向きを確認する
例題として、アンバー→アンナヴァン→アンオー という動きをやってみましょう。
鎖骨や肘の向きを取り、正しくポジショニングできていると、プレパラシオンでのアンバーでは、親指が正面を向いています。
そして、アンナヴァンでは天井、アンオーでは後ろ向きになります。特に、アンナヴァンからアンオー間は窮屈な感じがすると思いますが、肘や親指の向きを正しく取りましょう。軽く息を吸い込むと、腕がしっかり回りやすく、あげやすくなります。
この時の腕や手の向き、動かし方のまま、親指をいつものポジションに戻しましょう。
JBP バレエWS
背中から腕を使う動かし方に、胸郭のわずかな動きを加えると、断然バレエらしさがアップ!!基本通りの動きから、ニュアンスのあるエレガントな動きへ変化します。
所作的動作が中心となりますので、難しいステップなどは行いません。順番やレベルが心配な方もぜひ、ご受講ください♪
まとめ
指導言語の捉え方は難しいものがあります。慣習として使われていることも多く、先生自身、うまく説明できない場合もあります。(それが悪いということではなく、感覚的なところなので致し方ない側面もあります)
違和感を覚えたり、ちょっと違うかも、という感覚は大切にしましょう。JBP WSで具体的に何をしたらよいかを知り、適切な動き方を覚えてください。
また、動き方に必要な身体の機能を揃えることで、スムーズに対応することができるようになります。オペレーションと身体機能の両立を忘れずに、健康的で楽しいバレエにしていきましょう!
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