腕のバレエポジションは、ヒトの体の機能に準じて構成されています。
とはいえ、現代社会に生きる私たちにとっては、自分にとっての体の機能とイコールではありません。
改めて、体の再教育を必要とします。
その位置/ポジションがわかったら、レッスンに活用してみましょう!先生への対応も含めて復習します。
関連:https://juncotomono.info/20230905-scapulaplane/
*この記事は、2023年9月5日開催「今こそ!スキャプラプレーン」復習用記事です。
2番ポジションに気づく
今回は、2番ポジション(アラセゴン)をフォーカスしました。
このポジションは、位置によって様々な表情を出しますが、大人にとっては注意点もあります。
2番なくしてバレエなし
“バレエとして” というよりも、「大人にとって難しいポジション」であるのが2番。
自覚があってもなくても、立ち姿勢やテクニックへの影響が大きいのは確かです。
- バーレッスンでの2番ポジション
- ピルエットの構え
- エポールマン
- アレグロ
2番ポジションなくしてバレエは成立できません。
一方で、その位置や角度には実に様々なバリエーションがあります。それゆえに、基本形ができていないと、美しい形、テクニックとして都合の良い形を作れないという事態に陥ります。
大人にとって難度が高いワケ
人は、歩くのも走るのも、日常の動作はほぼ「前後の動き」で構成されています。それゆえ、横方向への動きというのは、慣れていない上に、感覚も薄く、ただでさえ動きにくい。
それなのに、バレエの動きを習得するのは全て「横方向への動き」から始まります。
バットマン・タンジュも、ジュッテも全て、アラセゴンから習います。まず、ここがバレエの難しいところです。
腕の2番ポジションも同じことがいえます。
実をいうと、バレエ的に難度が高いポジションは2番ではありません。ですが、大人の場合、長年に渡る姿勢や癖、ライフスタイルによって、横方向への動きをしても効果が得難い状況にあります。
2番ポジション。できているように感じていても、ほとんどの大人にはこのような症状が見受けられます。
違う言い方をするならば、ピルエットにしても、アレグロにしても、然るべきポジションを取れば、今よりずっと良くなることを意味しています。
症状
- 腕をぶら下げている
- 肩ごと引っ張っている
- 姿勢が崩れている
- 肩甲骨ごと外にずれている
- 2番の形が取れていない
レッスンで試してみよう!
ワークショップでは、原型となる形について学びました。
どんなシーンで活用できるのか。
今回いつもと違って動きが少ないものではなく、「最適!」という動作での取り入れ方や練習の仕方を紹介します。
オススメ例
アレグロ
絶対的にオススメしたいのがアレグロ。
バサバサとして見えてしまいがちですが、肩(腕)の位置を変えれば、とてもバレエらしい立体感が出ます。
- 腕だけ動かす
- ジャンプ入れずに、足の動きをつける
- 全部合わせてみる
腕の動きだけを繰り返し行うのは、足へ負担をかけずに、肩や腕の位置や動きを覚えることができます。
いつでもできるので、オススメです。
つなぎの動き
パドブレやグリッサードなど、“つなぎ” として活用されるバレエステップでの活用もオススメです。
つなぎの動きで腕を過度に動かしてしまうと、大げさに感じたり、メリハリのない印象を持ちます。
ぜひ、取り入れたいムーブメントです。
- 足の動きを覚える(←これ大事)
- 腕のポジションを覚える
- どこで2番ポジションになるのかを強く意識
- 脚と腕を合わせる
アラベスクなどのポーズと違って、比較的小さな動きになります。
この場合、足の動きがしっかり入っていないと、その後に続く動作で混乱が生じるケースが多いですから、位置を取るまでの工程を「下ごしらえ」としてしっかりクリアしておくのがポイントです。
前よりに指示がある先生のクラス
ステップではありませんが、ぜひ活用したいこと。
それが「腕を前よりにする指定がある先生のレッスン」でこの位置をとること。
2番にしても、アンオーにしても言えることですが、前に構えるように指示が出ると、どうしても[腕だけを前にして終わり]になりがちです。
方法を知らなければそうなってしまいますが、これだとテクニック的によくありません。
[毎回なんとなく前にする]ではなく、まずは基本形をとってみる。その上で、先生の好みの位置に調整しましょう。
question
調整のしかた、覚えてる?
バーの持ち方について
ワークショップではバーの持ち方についても取り上げました。
バーを持つ位置が後ろすぎるケースが多い印象を受けたので内容として組みましたが、優先順位としては、しっかり位置が取れるようになってからでもいいかと思います。
なぜかというと、今回のバーの持ち方というのは、意外と難しいからです。
自力で片足に立てる力、パワー、持久力、コントロール力を試されます。フィジカルが弱い場合、あの持ち方だと難しい側面があります。
目指す方向としてはこちらですが、ここに関しては慌てずに取り組みましょう。
先に、センターやバー外側の腕を気をつけるところからで十分です!
と言っても、いずれはここをできるようにしたい!
だから、ノートは大事にとっておいてね。バーの持ち方辞書になるはず。
まとめ
今回、紹介させていただいた肩・腕の位置は、これで終わりではなく、他のポジションや同じ2番でも違った表情を出す応用編があります。
その上で、この基本形で動くと、特に軽やかに見せたい動きや作品では抜群の効果を発揮します。
肋が開く、反り腰、巻き肩などにも効果がありますので、ぜひ、身につけてくださいね!
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