バレエを踊るときは、いつもとは違う呼吸法が必要だ。
なぜかというと、普段の呼吸では「お腹が抜ける・体が落ちる・背中がお休みしてしまう」といったことが起きてしまうからである。
バレエでの「普通の呼吸・呼吸法」については、すでにJBPバレエワークショップでお伝えしたところだ。
(動作を生み出すための呼吸法については、8月に予定)
ここで詳しくは取り上げないが、あなたが知っておいたことがいいことについて、お話ししよう!
呼吸の違いは、お腹の違い
2つの呼吸
はじめに、2種類の呼吸を知ろう。
①お腹を膨らませる呼吸
②胸を膨らませる呼吸
私たちは普段、①で呼吸をしているといわれているが、②をしていないというワケでもない。
つまり、①だけ、②だけ、ということではないということ。
どういうことを言っているかというと、私たちが普段、無意識に行っている呼吸は
・①と②の両方を活用はしているが
・割合としては、[①お腹を膨らませる]が、かなり多い
ということだ。
ちょっとではない [かなり] であるからこそ、 “普段の呼吸は①です!” となるワケだ。
電車の中で、人間ウォッチをしてみよう。
ほとんどの人は、呼吸によってお腹が動いているのが見える。
お腹を膨らませて呼吸している証拠だ。
膨らませてみよう
次に、それぞれの呼吸を確かめてみよう。
あなたは専門家ではないので、微妙なところにこだわらず、「あ、動いたな」「膨らんだな」となれば、それでOKだ。
その前に、場所の確認をしておこう。
①お腹を膨らませる呼吸
お腹がベコベコと動いているのがわかるだろう。
これが「お腹で呼吸をしている」ということだ。
②胸を膨らませる呼吸
息を吸ったときに、肋骨が広がるのがわかる。
これが「胸で呼吸をしている」ということだ。
まとめ:お腹をコルセットに
バレエを踊るときに、お腹がベコベコと動いてしまうのはよくない。
激しい動きをしたあとに「ハアハア」と息切れする状況においても、「最低限」にとどめなければならないのだ。
それには、胸の呼吸が必要となるが、思い出して欲しい。
私たちは普段、お腹の呼吸が優位に立っている。
意識的にやっておかないと、すぐに、お腹の呼吸になってしまうのだ!
[やってみよう]
①お腹に手をあてる。
②胸の呼吸をする。
③お腹が動いていないかを確認。
この場合、お腹に手をあてて胸の呼吸をしてみることが有効だ。
大事なのは、大きく胸を動かすことではなく、お腹がベコベコと動かないことだからだ。
つまり、お腹をコルセットのようにすることで、体の変形を防ぐ。
くれぐれもお伝えしておくが、呼吸を練習すれば、ピルエットが回れたり、脚が上がるわけではない。
助けにはなるかもしれないが、あくまで「補助」であって、動作の主役ではないのだ。
とはいえ、間違った呼吸をしていると、せっかくがんばったことが「ふとしたときに、台無しになってしまう」ことも、また事実である。
どこでもできる、お腹を抜けにくくする練習法。
あなたもぜひ、やってみよう。
大きく3回、
胸の呼吸をしてみよう!