顔と体がずっと同じ方向を向いている踊りは、実に不自然で味気ないものです。かと言って、顔を付けたり頭の向きをつけてみても、バレエらしさとは程遠い。
そこまで気づけたら、あなたが今の時点でできることは試してみたということかもしれません。よくがんばりました。
ここからは、バレエのルールに則った顔の付け方・頭の向き方をあなたにお伝えします。思うようにレッスンに参加できなくても、おうちで練習することもできます。
バレエらしさには欠かせない
ただ顔を付けても頭の向きをつけても、その辺の道端を歩いている人と何ら変わりありません。バレエらしく見せるには【条件】があります。
それが、長い首。バレリーナのあの長い首があってこそ成り立つこと。まずは、ここを復習しましょう。意外と勘違いしやすい項目なので要注意。
バレリーナの長い首レシピ
その1:姿勢をとる
まずは、まっすぐに立ちましょう。座っている場合は、背筋を伸ばして座りましょう。
その2:肩の高さをとる
大人の場合、肩が落ちてしまっていることがほとんど。肩の角度を変えずに、少し高くするといいでしょう。首を長くしようと、肩や肩甲骨を落としてはいけません。
その3:頭を高く
肩の高さや姿勢を崩さずに、頭を天井方向に持ち上げましょう。頭の上に手を乗せて、押し上げるようにしてみるとわかりやすいです。
側方から自分の体を見たときに、バストラインが見えるようにしましょう。肩の位置が前に被ると背中が見えてしまいます。
顔の付け方・頭の向き方
顔の向きを変えたり、傾けたり。ほんの少しの動きで、さまざまな表情を演出することができます。頭は常に自由に動けるようにプレパラシオンし、いつでも置かれている状況や心情などを表すことができます。
一方で、エポールマンでは一定の決まった顔の向きや傾きがあります。
いずれにしても、ルールとして存在することは同じです。どのような顔の付け方や頭の向き方だったとしても、次のポイントを押さえることで【バレエ】になります。
バレエにするための3つのポイント
Point1:頭の位置をとる
まずは、頭を高くしましょう。もちろん、首も長くなります。
頭の位置を高くすることで、首が動けるようにします。頭が低いまま顔を付けたり頭を傾けると、活気がなく、下品な印象になるので注意しましょう。
頭を常に高く保ちましょう。
Point2:頭の向き方
頭の向きを変えてみます。シンプルに左右を見てみましょう。
目だけが動いて “横目・流し目” のようになってはいけません。頭と目線は一緒、または【ほんの少し】目が先に動きます。見た目は同時に動いている範囲です。
首の可動域が足りないと目だけが大幅に動きがちですので、その場合は可動域確保が先になります。
▶︎やってみよう
鏡に対して体を直角にし、胸と顔が同じ方向を向きます。
体はそのまま、鏡の方に顔を向けましょう。
向きを変えたときの状態が鏡にうつるので、目だけが動いているか否かのチェックがしやすくなります。
可動域があっても所作として癖になっているようだと、改善するには時間がかかります。それでも、目だけが動くのは、技術的に誤りであるだけでなく、感じがよくありませんので、地道に改善することをオススメします。
Point3:顔の付け方
左右を向いたまま頭を前後に傾けてみましょう。このとき、一般の人の傾け方とバレリーナの傾け方で大幅に異なるのは【首の長さに変化があるか否か】です。
一般的な傾け方だと、首を動かすために頭を傾ける(顔を付ける)と首自体が短くなってしまいます。
一方、バレエでの動かし方では、あくまで「頭が動いた印象」にとどめます。つまり、首は長く保たれたまま頭が傾き、顔が付きます。
▶︎やってみよう
首の側面(左右)に手を当てて傾けてみましょう。
両側にシワができないように動かします。
シワが寄ってしまったら、頭の高さが低くなってしまった、垂れてしまったという合図です。
まとめ
センターレッスンで顔の向きがわからないなら正面に向けましょう。エポールマンをつけているので、顔と胸の向きをずらす事ができます👍顔と胸とおへそが全て同じ方向を向いているとまるでゾンビ😱とても不自然。自然に見える動きとは【自然に見えるように計算しコントロールした不自然なもの】です🌹
— 大人のバレエ上達 JBPおニャーさん (@junkotomono) October 5, 2021
顔と体が同じ方向を向いたまま、顔を付ける・頭を傾けることは、まずありません。原則として、体に対して顔が左右を向いたまま頭を傾けます。
まずは、体と顔の向きをわけることができるようにしましょう。その上で、顔と頭を付けていきます。
□首を長くし、頭を高く保ったまま動きましょう。
□適切な肩の位置をとりましょう。
□横を向くときは、目だけが動いているように見えてはいけません。
□首にシワが寄らないまま、頭を動かしましょう。
【頭の引き上げ】引き上げの極意
『バレエの動かし方』頭部ポジションと操作【引き上げ】
長い首レシピを今日中に1回やってみよう!