あなたが「生徒」の立場なら、考えたこともないかも知れない。
あなたが、なんらかの「教師」であっても、状況によって考えたこともないかも知れない。
だからこそ、知っておいて欲しいこと。
それは、レッスンというものを進行するにあたって、教師ができないこと・やってはいけないこと。
JBPでは、受講者に対して「サジェスチョンをする」という言葉を用います。
注意、という言葉は使いません。
「サジェスチョン=提案」のことをいいます。
JBPに限らず、あらゆる教師は、生徒という立場の人間を尊重せねばなりません。
尊重という意味において、何かを良くしたいとき(JBPなら受講者のバレエをより良いものにする目的がありますが)
必要なことだと教師が判断したとしても、本人に強制することはできません。
教師ができるのは、あくまで「提案」です。
教師が提案し、そこから先、受け取るのか、ハジくのかは、受け手次第です。
特に、大人の場合、職業訓練校のような「職業として成立するために、就労することを目的に」強制はできません。
したがって、本人が受け入れる意思を見せない・教師から見て受け入れてくれそうにない、そんなケースでは
教師の立場や心情的に、「強制」しか方法は無い、と映ってしまいます。
「提案」という選択肢で指導をすることが、できなくなってしまいます。
教師は、提案することはできます。
生徒がよくなりたい、素直に受け入れようと頑張っている姿を見せてくれるならば、
いくらでも提案しますし、アイデアも考えます。
ただし、強制することはできません。
それは、あなたが「強制的に言って欲しい」と望んだとしても、教師として『やってはいけない』ことです。
バレエレッスンをする上で、ここを知っておくと、サジェスチョンの「重要性」が認識できるようになるかも知れませんよ。