不恰好に見える原因。
バレエに慣れれば慣れるほど、足や脚ばかり気になってしまう傾向があるが、全体のフォルムを決定づけているのは、実は「腕」だ。
・どんなに脚が上がっても
・どんなにたくさん回れても
腕の形が取れていないと、とたんに不恰好に見えてしまうもの。
「腕に気をつけなきゃ!」と思うと、今度は「しな」を入れてしまうことが多いようだが、より一層、不恰好に見えてしまう。
もうそろそろ、卒業しよう。
あなたがやりがいをもってレッスンし、表れた形が美しかったら、気分もいいハズだ。
「しな」を作ってごまかすのはやめて、形に表そう。
あなたなら、できるハズだから。
それが、「表現」ってものだ!
一緒にやってみよう。
不恰好を卒業するための”1つのポイント”
バレエのルール
全てを不恰好にしている原因が「肘の向き」にある。
バレエで適切に腕を動かしているとき、一体どうなっているのかを説明するとなると、非常に複雑な話になる。
本当は知っておいた方がいい。
なぜなら、ゼロスタートではないからだ。
「ゼロスタートってなに?」そう思うかもしれない。
ここを文章で伝えるとなると、専門用語をバンバン使わざるを得ない状況になるので、ここではやめておこう。
バレエでの肘の向きは、「自然に」動かしたのでは、不自然な動きになってしまう。
特性ともいうべきことに属するので、自分がやりやすいように動かすのではなく、バレエの「型」通りに動かすことが必要になる分野だ。
ここで、各ポジションの「肘の向き」を確認しておこう。
[バレエのルールブック]
アンバー、アナヴァン、アンオー
→肘は “外側” を向く。
アラセゴン
→肘は “後ろ” を向く。
よく見かける間違い
間違いをしている自分を受け入れることは、簡単ではない。
快く思わない場合もあるだろう。
気持ちはわかるが、間違いを避ければいいだけの話なのだ。
そして、何が間違いなのかを知ることで、人の動きを見て、何が間違いなのかを発見できるし、自分に反映させることができるようになる。
闇雲に怖がる必要もなくなる。
実は、精神衛生にも良いこと。
毛嫌いせず、間違いを知って欲しい!
よく見かける間違った “肘の向き”
・アンバーで後ろをむく
・アナヴァンで床方向を向く
・アンオーで斜め後ろを向く
・アラセゴンで床方向を向く
これは、アロンジェ(手のひらが下を向く)する場合でも、保持することである。
アロンジェにした途端、肘の向きが変わってしまう人がほとんどだが、バレエとして間違っていることを知ろう。
アームスの動きを “ていねいに” しようとしているときほど、起こりやすいので注意。
アロンジェといえば、アラベスクをしたときの “横に差し出している腕・手” は、どうなっているだろう。
・肘が大きく曲がり、床を向いている
・肘がつっぱり、床を向いている
心当たりがあったら、もう一度、アラセゴンでの肘の向きを正確にとり、肘の向きを変えずに手のひらを下に向けよう!
肘の向きをとる練習
ここで、肘の向きをとる練習をしてみよう。
時間はかからない。
レッスン前にやってみてもいいし、おうちで試すことも可能だ。
[試してみよう]
①床かテーブルなど平らなところに、肘から先を立ててつける。
②肘が動かないように、反対の手で肘を押さえる。
③そのまま、手首を曲げる。
(写真)
✳︎肘はできるだけ「外」を向いた状態で固定したい。
手首を曲げた状態で、指先をつくると「アナヴァン」になるし、腕の位置をかえると、それぞれのポジションになる。
肘の向きを変えずに、手首を曲げることがポイントだ。
手首を曲げると肘の向きが変わりやすい。
これが、肘の向きが変わってしまう原因の1つである。
しっかりと「矯正」しよう!
まとめ
「間違った肘の向き」は、不恰好に見えてしまう原因となる。
・アラセゴンは、後ろ向き
・それ以外は、外向き
アロンジェにするときも、肘の向きは変えない。
意識してやってみても思うようにいかなかったり、無意識でもできるようにしたい場合は、肘の向きをとったまま、手首を曲げることを体に覚えさせよう。
今日は [試してみよう]を
1回だけ
やってみよう!