脚と足の働く方向:立ち方の基本

2023/01/20 仕上げ1

アンディオールやターンアウトは、ガニ股ではありません。

大人がそのまま脚を外向きにしたら、ガニ股直行です。

バレエだから、開いて回せばいいってものではありません。

下品な所作は控えたい。

バレエは前提が多くて、簡単ではありません。

だからこそ、哲学的におもしろい。

今日も、前提が出てきます。

アンディオールのエレメンツでもある

脚をただ外向きに回すだけでは、アンディオールではなくガニ股です。

少なくとも大人はそうです。

アンディオールをするためには、脚を常に寄せ続けなければなりません。

片足になろうが、ジャンプをしていようが、回転をしていようが、です。

バレリーナたちは、常に脚を寄せ続けた上で外向きにしているからこそ、あの脚のラインを出すことができるのです。

例えば、片足でのタンジュ。

太腿と膝から足首にかけての部分は、脚自体が動こうとも常に「集めようとする力」が働きます。

この状態を「寄せる」といい、さらに強固になり専門的になっていくと「センタリング」になります。

ですから、1番ポジションで[脚と脚の間がピッタリとついていること]はアンディオールをする上で必須条件なのです。

そうでなくとも、このポジションで脚の間がつかないというのは、膝が曲がっているということ。

膝が曲がった状態で脚を外向きにすれば、アンディオールでもターンアウトでもなく、ガニ股です。

アンディオールとは、ただ脚を外向きにすることではありません。

このあたり、整理はできましたか?

フットと合わせてみる

ここまで、レッグ(脚)についてお話ししました。

ここからは、フット(足)を加えましょう。

日本語では同じ「あし」でも、脚と足があります。

レッグとフットの働く方向を確認してみましょう。

わかりやすいよう、1番ポジションにしました。

レッグは、体の正中線に向かって寄せ続けた上で、外向きに回しています。

一方で、フットは外側へと働き続けています。

いつでも、すぐ、予備動作なしで動けるためです。

予備動作が少なければ、動きは軽やかにバレエらしくなります。

予備動作が多いほど、「よっこいしょ、どっこいしょ」といった重さを表現した動きになります。

*足底の働く方向に関しては、こちらの記事に掲載しています。

レッグとフットは逆方向に働き続けることに注目しましょう。

つまり、同じ「あし」でも脚と足の独立性が必要になります。

動きで捉える

最もシンプルな「バットマン・タンジュ」で考えてみましょう。

脚は、支持脚・動作脚ともに寄せ続け、足は、踵が足趾付け根ラインに向かって働き続けます。

その結果、足が押し出されタンジュという形態を取ります。

脚は寄せ続けるけれど、足は外に働き続ける。

この関係性が、竹がしなるような脚のラインと強靭さを生み出します。

ただし、この時に条件があります。

 ▶︎足首を伸ばし切る

これは、バレエにおいて足裏が床から離れる際の前提条件です。

足裏が床から離れようとした瞬間、足首は伸ばし切る方向に働きます。

この前提条件をクリアしていないと、足首が伸び切らずに中途半端、くの字に折れ曲がった状態を生み出してしまいます。

  • 足首を伸ばし切ること
  • 膝を伸ばした状態で、足首を伸ばし切れること

必ず、このルールは守りましょう。

まとめ

アンディオールについてや脚と足について、動きの中でのアンディオールを構成するエレメンツについて、たくさんのことを学びました。

ここまでをまとめましょう。

  • アンディオールやターンアウトとガニ股は異なります。
  • 大人は、そのまま脚を回したらガニ股です。
  • 脚と足は逆方向に働きます。
  • 脚と足の働きをするための前提に、足首を伸ばし切れることが挙げられます。

ファーストステップ♪

もう1回、読み直しておこう!

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