アンディオールの構造と太腿 大人のバレエ辞書

バレエを習っていて「裏腿」という言葉を聞いたことがない人は、恐らくいないでしょう。

この裏腿。先生や状況によっては「裏」と略す場合もあるかと思いますが、筋肉の名称で言うと[ハムストリングス]が該当します。

なぜ、先生は「裏腿」と言うのか。

それはもちろん、バレエには欠かせない働きをする筋肉だからです。

今回は、裏腿が大切である理由を、1冊のバレエの本の言葉を借りて解説します。

関連:https://juncotomono.info/20230926-hamstrings/

*この記事は、2023年9月26日開催予定「ハムストリングス!アンディオール」予習用記事です。

それぞれの働きと協調

ハムストリングスには、内側ハムストリングスと外側ハムストリングスがあります。

ここでは、内側と外側それぞれの性質について解説しましょう。

*この記事で使用するテキストは、ヴァレリー・グリーグ著による「インサイド・バレエテクニック」です。

内側ハムストリングス

ハムストリングスのうち、内側ハムストリングスはコンディションをよくしておくことが重要です。ここが硬直して、機能不全を起こしていると、脚を外に回そうとする働きを阻害してしまうからです。

内側ハムストリングは、内旋筋です。内側ハムストリングが硬いと、十分にターンアウトできません。

ヴァレリー・グリーグ著「インサイド・バレエテクニック」

実際に、手軽に、内側ハムストリングスのストレッチをするなら、内向きでのストレッチがおすすめです。リンバリングなどをする際、脚を内向きにしてみましょう。

いつものストレッチも、脚の向きを変えるだけで違うところを伸ばすことができます。また、先にリリースをかけておくとより効果的です。

外側ハムストリングス

次に、外側ハムストリングス。大腿ニ頭筋のことで、先生が言う裏腿とは、主にこの筋肉を指しています。

外側ハムストリングには、ターンアウトを達成し、それをキープする重要な役目があります。

ヴァレリー・グリーグ著「インサイド・バレエテクニック」

噛み砕いて言うと「脚を外向きに回す役割がある」ということ。つまり、ターンアウトやアンディオールをする筋肉の1つ。

フトモモの外側を後ろに回旋させるのを助ける一方、内転筋と協力しあって、フトモモの内側を前に押し出すのです。

ヴァレリー・グリーグ著「インサイド・バレエテクニック」

太腿を前に押し出すことで股関節が伸展方向に働きます。

大人の方で言うと、この状態を作ることで骨盤の高さを作ります。骨盤が高くなれば股関節にスペースが生まれ、動きやすくなります。(つまり、可動を出せる)

結果、フトモモの内側が前を向き、押し出され、脚はターンアウトします。

アラベスク、または後ろへのバットマンでは、殿筋と深部の外旋筋グループを補佐しながら、動作脚のターンアウトをキープする、フトモモの主要な筋肉となります。

ヴァレリー・グリーグ著「インサイド・バレエテクニック」

デリエール系の動きでは「おしりと協力して活動しますよ」ということ。JBPでは、だいぶメジャーになってきた項目だと思います。

デリエールだけでなく、上体を大きく後ろに反る時にも、おしりとの協力は欠かせないものでしたね!

合わせて読みたい|こちらの記事でも詳しく解説!

骨盤:正しい傾きかズレているだけか、その違い

ハムストが弱いとでる症状

ハムストリングが弱かったり調子が悪いと、大腿四頭筋がきちんと働かなくなります。逆に、大腿四筋の使い方がまずいと、ハムストリングが十分に力を出せません。

ヴァレリー・グリーグ著「インサイド・バレエテクニック」

何を言いたいのかを、わかりやすくいうとこういうこと↓

  • ハムストリングスが弱い/調子が悪い

    前腿がきちんと働かない
  • 前腿の使い方がよくない、使えていない

    ハムストリングスを正しく使えない

ハムストリングスと前腿は「拮抗関係」にあります。どちらか「だけ」ではなく「どちらも」適切なコンディション、適切な活動をしているのが望ましいわけです。

どちらかだけにフォーカスしすぎると、もう片方の筋肉が拗ねて、職場放棄してしまいます。

ハムストリングスを正しく活用するには、前腿のコンディションと正しい使い方が必要です。

大人に多いのは、座っている時間が長すぎて、前腿が固くなり機能不全に陥っているケース。血流を良くすることやストレッチなどは、前腿に良いだけでなく、裏腿にとっても有効だということを覚えておきましょう。

続きはこちら(拮抗関係の構築もやります)

9月26日16:20開催 バレエWS

まとめ

内側と外側のハムストリングス。それぞれに適した対応がアンディオールできる体への準備を整えます。

また、前腿との関係も重要だということがわかりましたね。

実際のレッスンで、先生やダンサーがどのように体を使っているのか、何を意識したらそうなるのか、バレエワークショップで体験してみましょう!

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