物事をズームインし過ぎると、何をみているのかがわからなくなります。
スマホで拡大しすぎると、一体何を写しているのかがわからなくなるのと同じ。
私たちに求められるのは、ズームインではなく【ズームアウト】です。
タンジュは大事というけれど
この記事では、比較的気づきやすい“タンジュ・デヴァン(前)“を例題に解説しましょう。
初心者、経験者それぞれに傾向がありますが、ここで着眼したいのは「骨盤と脚の関係」です。
あなたも一緒に
次の動作を例題とします。
脳内バレエをしてみましょう。
- 右足前の第5ポジション
- 右脚を前に出す(バットマン・タンジュ・デヴァン)
- 第5ポジションに戻る
毎レッスンで必ず出題される動作です。
パターン1
フィジカルが弱い、バレエ経験が薄いと判断されやすいケースに多いパターンです。
傾向としては初心者に多いように感じますが、30年バレエを続けたらできるようになっているわけではありません。
特に、立っているときに筋肉の活動が弱いタイプに多く見受けられます。
- 右足前の第5ポジション
- 右脚を前に出すと同時に、骨盤もズルズルと動いてしまう
- 膝を曲げながら第5ポジションに入ろうとする
当てはまる場合、ざっくり言うと次のような傾向が見られます。
- 跳ぶ、回る、上げるなど、テクニカルなことができない。
- やろうと思えばできることでも、そこまで活動的になれない。
先生の目には、フィジカルが弱い、意思が弱いとうつることがあります。
例え、フィジカルが強かったとしても、このような方法で動いてしまうと、弱いと判断されます。
大事なのは、実際に強いか弱いかではありません。
この場合、強かったとしても、それを全く活かしていないことになりますので注意しましょう。
パターン2
引き上げを意識するあまり間違ってしまう。
比較的、経験者に多いパターンで、プロフェッショナルなダンサーでも見受けられます。
情報が入り過ぎて、どうあるべきかを見失うと起こりがちな誤りです。
- 右足前の第5ポジションから
- 脚を前に出すのと同時に、骨盤と動作脚を【引き込んで】しまう
- 支持脚の膝を押し込んだまま、第5ポジションに入ろうとする
脚の付け根を中心に、上半身と脚が「くの字」に折れ曲がってしまうことが特徴です。
問題は、足ばかりに気をとらわれて、肝心の【脚】の動きがおざなりにされていること。
このケースでは、次のようなことも同時に起きていることに気づきましょう。
- 胸が前に突き出る
- おしりが後ろに突き出している
- 肋が開いている
- 支持脚が引いている
- 支持脚膝の押し込み
- 股関節、膝、足首など、重さの分散ができていない(怪我をしやすい)
こうした項目をした記された場合、それそのものだけでなく、脚を引き込んでいないかも確認しましょう。
あなたが今すぐできること
パターン1でも、パターン2でも、あなたが今すぐできることがあります。
それは、プレパラシオンでとった第5ポジションでの骨盤の位置を変えないことです。
移動してしまう方向は違えど、いずれにしても骨盤の保持ができていないことは問題です。
特に、脚の引き込みをしてしまう場合、それ自体、自分自身では「引き上げている」という誤った情報を持ってしまっているため、感覚をあてにせず、客観的に判断することが必要になります。
プレパラシオンを基準にするということは、適切なプレパラシオンを取れているかも重要です。
合わせて確認しておきましょう。
【合わせて読みたい プレパラシオン】
まとめ
あなたがどのような脚の出し方をしているのか、まずは、把握することからはじめましょう。
普段のレッスンの中で、先生が指摘していることをよく思い出し、どんな傾向の助言が多いのか整理します。
このように整理するためには、レッスンで先生の話をしっかりと聞いていることが必要になります。
- あなたの脚の出し方の傾向を知りましょう。
- 正確なプレパラシオンを取りましょう。
- プレパラシオンで取った骨盤ポジションを変えずに、脚を動かしましょう。
- 脚を引き込んでいる場合は、引き上げに関しての正しい情報を再入力しましょう。
ファーストステップ♪
これまでのレッスンでの先生からの提案を整理してみよう!
【Thank you】
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あなたが基準に沿ってレッスンすることは、バレエを愛する全ての大人に向けて、本当のバレエを、安全で適切な基準と方法を提供することにつながります!