「低くてもいいから正しく」と言いたくなる、思いたくなる気持ちはわかるけれど、やはり「量」が必要な場合もあります。
グランバットマンは、その最たる例。
「その動きは、グランバットマンだね」とわかる程度の量は欲しいところです。
“グランバットマンで高さを出すためのヒント”について教えて!
4つの項目について、解説します。
- グランバットマンにおいての捉え方と可動域との関係
- レッスンで取り組むこととレッスン外で取り組みたいこと
- 大人に必要なオペレーション
- オペレーションを体現するために必要な体の機能
グランバットマンの概要と可動域との関係
同時に成立させる必要があります。
▶︎バレエの型
▶︎高さ(量)
この記事で取り上げるのは「高さ」
あまりにも低いと、それはグランバットマンという動きとして成立しません。
やはり、グランバットマンと認識できる高さは欲しいものです。
可動域と実際の可動
もちろん、純粋に可動域が「ない」から脚が上がらないというケースもあるでしょう。
その上で、例えそうだとしても多くの人が忘れていることがあります。
それは、今現在の可動域を使いこなせていないということ。
例をあげましょう。
今現在、あなたの持っている可動域を100%とする。
実際にグランバットマンであなたが活用できる値が2つあったとしましょう。
A:20%
B:60%
当然、Bの方が高く上がるわけです。
ここで1つ、知っておいてほしいことがあります。
ストレッチなどをして可動域が広がるのは、とても素晴らしいことです。(正常な範囲であれば)
一方で、可動域が広がっても、それを活かす術がなければ、グランバットマンの高さを出すことはできない。
開脚はできるのに、グランバットマンは全く上がらないというケースでは、こうしたところが課題になっているのです。
レッスンでやること、レッスン外でやりたいこと
まず、正常可動域を確保できていない場合は、できるだけ早く確保しましょう。
筋バランスが崩れたり、一部の関節に多くの負担がかかる原因になります。
いずれにせよ、ここははっきりさせておかないと、レッスンで本来取り組むべき課題を見落としてしまいます。
- レッスンで取り組むこと
…今ある可動域をフル活用する - レッスン外で取り組みたいこと
…今より可動域を広げること(主に、ストレッチやエクササイズ)
高さを出すためのオペレーション
今日、あなたにお伝えしたいのは「支持脚」についてです。
支持脚の重要性については、きっと先生から聞いていることでしょう。
ポイント
グランバットマンで脚を振り上げるのと同時に、支持脚の太腿を前に押し出しましょう。
ルルヴェで使ったテクニックは、ここでも役に立ちます。
参考
これで立てる!:まっすぐルルヴェ3つのヒント得られること、連鎖反応
支持脚の太腿を前に押し出すことで、高さを出すために必要な骨盤の傾きや股関節の可動を促します。
それらを得ることで、バレエの形式に沿うこともできます。
グランバットマンで脚を振り上げる際におきがちな間違いは、支持脚を引いてしまうことです。
何もしなければ、何も起こらないのではありません。
何もしなければ、支持脚は引いてしまうのです。
しっかり、前に押し出しましょう。
注意点
とはいえ、ただ太腿を前に押し出せばいいというのはなく、そこには「条件」が存在します。
太腿を前に押し出す際の注意点
- 膝を曲げない、緩めない。
- 背は高いまま。物理的に低くならない。
- お腹を緩めない、強く保ったまま。
こうした注意点を守らないと、単なるタックアンダーになるので気をつけましょう。
体の機能を整えよう
太腿を前に押し出すときに、前腿が短い・固いと、適切な運動連鎖を起こすことができなくなります。
骨盤前傾対策やぽっこりお腹対策でも必須項目です。
あなたが知っている前腿のストレッチを行いましょう。
参考
大人のバレエ 踊りやすくするためにカラダを整える[バレエ参考書]⬆︎12〜13ページに前腿のストレッチが掲載されています。
まとめ
グランバットマンで高さを出すためのヒント。
しっかり取り入れて、グランバットマンと認識できる高さまで上がるようにしましょう。
まとめます。
- グランバットマンでは、バレエの型と高さを両立させます。
- あなたが今持っている可動域を活かしましょう。
- レッスンで取り組むこと、レッスン外で取り組みたいことを整理しましょう。レッスン本来の目的を失わないように注意。
- 脚を振り上げるのと同時に、支持脚の太腿を前に押し出すことで、必要な可動を促します。
- 適切な運動連鎖を起こすためにも、前腿のストレッチをしましょう。
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