バレエに[だけ]関係していると思えるものをやりたい、優先させたい。
その気持ちはわかります。
ですが、そのまま放置していると、必ず、それがフックとなり行き詰まります。
それが、姿勢。
基本や基礎を大事にしたいというけれど、それならば、ターンアウトや引き上げ、つま先どうこうの前に[姿勢]です。
その実態とホントのこと
バレエにおいて「まっすぐな姿勢」は基本です。
全てはここから始まります。
ですが、まっすぐ姿勢は決して簡単なことではありません。
その代わり、できるようになると様々な問題が一気に解決します。
それだけ効果抜群なのです。
「まっすぐな姿勢」をもう少し解説しましょう。
まっすぐな姿勢とは、
▶︎見た目のことであって
▶︎体感を言っているのではない
ここを間違ってしまうと、全てが台無しです。
▶︎まっすぐではない姿勢を「まっすぐ」と体感している場合
▶︎まっすぐな姿勢を「まっすぐではない」と体感してしまうケースがほとんど
体感をアテにしていいのは、すでに[完璧な]技術を身につけた場合だけ。
感覚と実際が一致しているからです。
でも、人間である以上[完璧]というのはありません。
だからこそ、完璧にさえ見えるダンサーでさえ、日々の研鑽を欠かさないのです。
ここまでで、まっすぐな姿勢は絶対に身につけたいことではあるけれど、あなた自身の体感をアテにしてはいけない、ということがわかりましたね?
最も確実で、最も効率良い方法
では、何を[アテにするのか]になります。
これは、バレエの場合は基本的に鏡です。
鏡を上手に活用することは、バレエ上達への大きなポイントになります。
では、ここからは“まっすぐな姿勢を取るために、鏡でチェックしたいこと”についてお伝えしましょう。
- 肋が開いている
- 反り腰
- 骨盤に関すること
- 肩の位置
- 首に関すること など
レッスンで注意されやすいこれらの項目は、全て[姿勢]に関することです。
では、どうしたらこれらの問題を解決でき、まっすぐな姿勢にすることができるのでしょう。
それは、「●●しない」だとか「こんな感じ」といった抽象的なことではありません。
▶︎まっすぐな姿勢とは
▶︎このパーツとこのパーツが縦に揃う
というように、具体的に理解していないと、ただ勘で動いているだけになってしまいます。
- まっすぐな姿勢について具体的に知り、理解する
- 実際にやってみて鏡を見る
- 違っていたところを修正する
最も確実で、最も効率良い、問題解決の方法です。
まず、具体的に知ることから始めましょう。
姿勢判断
ここからは、どこから見直していくのか、何を優先したら、姿勢改善になるのかを解説しましょう。
2つの姿勢をとってみます。
「姿勢判断」をしてみましょう!
- 日常的な姿勢
- バレエポジション 1番や5番
前者は、あなたが普段とっている姿勢で構いません。
2つの姿勢の[体側面]を比べてみましょう。
例えば「肋骨が開いている」、例えば「反り腰」どうなっていますか?
▶︎日常的な姿勢では出ていないが、バレエポジションをとると表れる
▶︎どちらでも表れている
どちらに該当するかでわかることがあります。
では、姿勢判断とまいりましょう!
姿勢判断 結果
同じ問題でも、前者“日常的な姿勢はOKだが、バレエポジションだとNG”という場合は、脚や足を開くというのが1つのポイントになっています。
バレエポジションは、日常的な立ち方よりも不安定です。
その不安定さに耐えるだけの筋力がないと、日常では取れたはずの姿勢は崩れてしまいます。
この場合に必要なのは、正しい姿勢を知り、理解した上で、それが可能となり持続できるだけの筋力です。
引き上げがなぜ必要なのかについて、述べられています。
つまり、ターンアウトがネックになっているということ。
だから、姿勢を取れる範囲でしか開かないのではなく、足りない部分の補充をするのが正しい選択。
一方で、バレエで先生に指摘されていることが、実は、日常の姿勢でも行っていた場合。
これは、脚や足を開くというバレエ特有のバレエポジションによる影響とは言えません。
むしろ、普段とっているあなたの姿勢がバレエに影響を及ぼしているのです。
この場合、「バレエでなぜできないのか」と悩んでも答えは出てきません。
まずは、新たなデータを入力する必要が出てきます。
基本的には、バレエポジションよりも、日常の立ち方の方が体は安定します。
ですから、日常の姿勢で先生に指摘されることをクリアしておくことが大切です。
例えば、頭が前に出ているのであれば、普段とっている姿勢で頭をまっすぐに立てることを意識する。
バレエポジションでは体が不安定になるため、さらに厳しくなりますし、レッスンでは他にも慣れていないことを考えなくてはなりません。
まずは、日常の姿勢で取れるようにしておきましょう。
ここまでを整理します。
同じ「できていない」でも、前者と後者では中身が異なります。
▶︎前者は、データは体にあるが、バレエに反映できていない
▶︎後者は、体にデータそのものがない
効率的な対処法は、それぞれ違ってきます。
バレエで注意されることが、必ずしも、バレエだからできないとは限りません。
最短で問題改善するためにも、あなたがどちらのタイプなのか、しっかり見極めてくださいね。
適切な対処が最も近道だよ。
まとめ
姿勢戦略の概要がわかりましたね。
ここまでをまとめましょう。
- レッスンで注意されることが、バレエで問題なのか、そもそも体にデータがないのかの判断が必要です。
- バレエでの問題なのであれば、ターンアウトに耐えれるだけの体の強さ、足りない場合は可動域の確保をしましょう。
- 体にデータがない場合は、データ入力が急務です。バレエだからできないのとは別です。日常から心がけましょう。