11月ワークショップ発表!

筋を長く使う為に必要なこと

 

ファクトを受け入れる事が出来れば
道は拓ける。

 

序論:耳にタコな言葉たち

筋肉を長く使って!

ギュッと固めないで!

 

こうした言葉を耳にしたのは、一度や二度ではないだろう。

バレエ教室で “耳にタコ” な言葉たちである。

 

ちなみに「固める」と言う言葉、間違った意味で使われる事が定着していて、非常に困っている。

定着してしまうと、何かと不便だ。

 

正しく「固める」のは簡単ではなく、特に大人にとっては、かなり難易度が高い。

とはいえ、本来、入門、遅くても初級の段階で身につけておかねばならない事なのだが…。

 

話が脱線したが、ここでは分ける為に、「ギュッと固めて」ではなく「ギュッと縮めて」と表現する事にしよう。

 

本稿では、筋を長く使う事について述べる。

 

 

本論:筋を長く使う為に必要なこと

本論1:昔からある勘違い

そもそも、なぜ、筋をギュッと縮める事を嫌がるのか。

 

恐らく、短距離走の選手のように、肥大した筋が付くのだと勘違いしているのだろうし、恐れているのだろう。

脚で考えると分かり易いが、要は、”たくましい、ゴツゴツとした硬い筋が付き、その結果、外観的にも太くなる” 印象なのである。

 

その証拠に、「太腿を使い過ぎなんです」とおっしゃる人のほとんどは、筋を使っていない時間が長く、硬化してしまい、機能不全に陥り、引き締まっていない状態なのにも関わらず、「使い過ぎ」と言うのだ。

要するに、使いすぎているから脚が太くなった、と言いたいらしい。

 

この場合の硬化、硬くなるとは、意図的な「固める」とは、全く異なる。

長い期間、望ましい活動をしなかった為に、筋の弾性が失われていると言う意味である。

寄りかかり現象は、大人バレエに最も多い硬化の原因である事を記しておく。

 

 

 

 

本論2:内容が異なることを受け入れる

一つ、考えて欲しい。

短距離走の選手のように、ある種、脚が太くなるのには条件が揃う必要がある。

 

▶︎競技に適していると思われる選ばれた人材が

▶︎記録を出すためのハードな練習と

▶︎その為に必要なハードなフィジカルトレーニングをする

 

こうした条件が揃わないと、「太い」と言うほど、筋は発達できない。

まさしく、努力の証としての「太さ」である。

特に女性においては、並大抵の努力では「太い」と言うほど、筋を肥大させるのは難しい。

 

”太さ”だけをとって、問題をすり替えるべきではない。

例え、同じ太さであったとしても、機能的な役割を果たす”太い”と、機能不全である”太い”では、内容が異なる。

 

 

 

 

本論3:バレエの特徴

ここでは、専門用語や難しい言葉を省いて説明したい。

 

伸ばして使うと言っても、この場合、実際には筋は収縮している。

ゴムが縮もうとする時、抵抗を感じると思うが、あの状態である。

あれが「力を生み出している、パワー」である。

 

”伸ばして使う、長く使う”=筋が長くなりながら収縮をする、言葉にすると、ちょっとおかしな感じがするかもしれない。

ゴムを引っ張ると長さ自体は長くなるが、その分、縮まろうとする。

あの状態を思い浮かべよう。

 

 

 

もう1つ、説明しておきたい事がある。

筋A・筋Bという組み合わせがあるとしよう。

 

筋Aが収縮した時に、筋Bが弛緩するというメカニズムがあり(相反神経抑制)、動きはこうして生み出される。

まず、メカニズムが正常に働くようにせねばならない。

例えば、プリエやフラッペ、プティバットマン、ロンドジャンブアンレールは、このメカニズムが働かないと、その形を成す事が出来ない。

 

 

一方でバレエでは、もう1つ必要なのが「筋Aが収縮、筋Bも収縮」というシステムである。

ここが、トレーナーや治療家、医師等が見落としがちな事なのだ。

なぜなら、他のスポーツやダンスと比べても、バレエほどこのシステムが主となり、成立しているものはないからである。

つまり、バレエの特徴と言ってもよいほどのシステムである。

長く使うとは、このシステムに該当する。

 

 

 

結論:力が入ること自体は、良いことです

長く使うと言っても、実際には筋が収縮するのだと、ご理解頂けたかと思う。

 

ギュッと縮められるのは、それ自体は良い事である。

力を入れる事が出来ない大人が多い中、なかなか立派だ。

指摘されたとしても、ガッカリしないで欲しい。

次の段階へと進もう。

 

力を発揮できるのであれば、ペアになる筋も力を発揮できるようにしよう。

 

そこまで出来たら「配合」の問題だ。

”A:B”をどの割合で力を発揮するのが、適切かという事である。

これが、形にも、筋バランスにも、大きく影響するのである。

 

同じ筋を使うと言っても、様々なパターンを必要とする。

運動パターンは豊富な方が良い理由の1つである。

知れば知るほど、面白く感じるかも知れない。

 

 

▶︎参考

○筋システム、配合を知る
https://juncotomono.info/program/20201209-wbp-trunk/

 

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