器用に動く腕だから、バレエではちょっと守ってもらいたいルールがあります。
ここが、バレエらしさのカギ。
セルフでできることで、予習をしておきましょう。
関連:https://juncotomono.info/20231107-arm/
*この記事は、2023年11月7日開催予定「上腕内旋と脇を上げる」予習用記事です。
大人に必要なことをやれば良くなる
必要なことを、正しく、適切にやれば、よくなるものです。
問題は、その「対象」が誰かということと、どう「対処」するかということ。
知っておいた方がいいこと、セルフでできること。参考にしてみてください。
似てるけど違う
腕の操作をする準備として用意したいのがアームスの独立性です。
例えば、この2つ。きっと似たような動きに見えるでしょう。でも、見る人が見れば全く異なる動きに映ります。
- 腕を動かす
- 肩甲骨が過度に動いた結果、腕も応じて動く
バレエの正解は、①
大人のクラスでよく見かける光景は、②です。とにかく、肩甲骨が不要に動きすぎる。
ですから、不要な動きがおさまるまでは、肩甲骨を止めておく・動かさずに腕を動かす練習が必要になります。
バレエの本などに「肩甲骨は動きます」と書かれているものも多いかと思いますが、それは不要に動くのとは話が別です。
不要な動きを抑えることを覚えたら、肩甲骨を「必要に応じて動かす」に移行します。
本などに書かれていることは、正解か不正解かというよりも、誰に向けてのものなのかをはっきりわかっていないと、正しい情報だったとしても、あなたにとっては「間違い」になる場合もあるので注意が必要です。
どの年齢を対象に、どのレベルを前提としているのか。
趣味なのか、プロを目指しているのか。
週に何回レッスンしているのか、レッスン外で体作りをしているのか。
体の機能面はどうなのか?バレエの知識はどの程度のものなのか。
姿勢がとれているのか。
スタート/ゼロポイントにいるのか、マイナスからのスタートなのか。
ちなみに
①は、腕が主体となって動いている状態
②は、肩甲骨が動くから、ついでに腕も動いている状態
同じ“腕が動く”でも、内容が違うことを認識しておきたい。
セルフで準備できること
腕の独立性をつけるためにセルフでできることがあります。それは、胸を広げること。
胸が広がっているかどうかは、バレエを知らない人でも「印象」としてわかるほど、重要な項目です。
にもかかわらず、肋が開いたり、のけ反ってしまうのを怖がるあまり、日常の姿勢より胸が縮こまっている人を多く見かけます。
バレエを踊っている時は、胸が落ち、姿勢不良。なのに、私服に着替えると、胸が広がっていい姿勢に近づく。
JBPに慣れていない人に多い傾向です。(もちろん、全員ではありません。私服でも姿勢不良の人が多いですので、むしろ、良いパターンかもしれません)
胸が縮こまり、落ちてしまうと、美しく見えないだけでなく、機能面でも良いことはありません。もちろん、腕の独立性に欠けるため、②の動きになってしまいます。
それだけではありません。呼吸が浅くなり、体力も落ち、バイタリティも出ない。
可動域も広がりにくいし、筋力もつきにくい。なんとなく、頑張りきれない。やりたくない病に襲われてしまう。心理面にまで影響します。
肋が開いてしまったり、のけ反ってしまう方が、ずっとマシ。ここまでのデメリットはありませんから。
セルフでやってみましょう。一度やってみて、うまくいかない場合は、目線を上げて、もう一度トライ!
少し、胸を張るようにして、胸を外へ外へと広げる。
ここで深呼吸。
吐いた時に胸を閉じず、広げたままやってみよう。
このまま、歩き出す。
いつもより、視界が広がっていることを感じられるはず。
続きは、ワークショップで!
『上腕内旋と脇を上げる』[BALLET WORK SHOP]緩めて動きやすく
胸が広がっていると、胴体と腕の独立を持ちやすくなります。つまり、エクササイズやストレッチの効果が出やすく、正しいバレエポジションや望ましいポールドブラを体現できるということ。
「もうちょっと、動きやすくしておきたい!」という方は、こんなマッサージをプラスしてみてください。
血流が良くなり、胸があたたまり、筋肉が緩みやすくなり、動きやすくなります。特に女性の場合、胸には多くの脂肪があるため、冷えやすい(固くなりやすい)エリアです。
特に、気温が低くなる時期、積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
胸を広げて、姿勢をとる。
鎖骨の下に手のひらを当てる。
そのまま、左右に小刻みに揺らす。
力を込めるのではなく、まるで皮膚と筋肉をずらしていくかのように、軽く、優しく動かすのがポイント。
まとめ
上腕のオペレーションをする前に、準備したいことについてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
腕や手は、日常生活でも脚や足よりも器用に動かしています。複雑な動きにも対応できる分、バレエで言うと、余計な動きを無意識にやってしまいがちです。
まずは、余分な動きを抑えましょう。
「抑える」とは、何もしないことではなく、抑えるためのアクションを起こすということ。
今回ならば、胸を広げることでした。バレエだけなく、日常でも美しく見えます。ぜひ、取り入れてみてくださいね!
ワークショップでは、ここから先、上腕のオペレーションに挑みます。バレエらしい動きに変えていきましょう。
ワークショップは、こちら
『上腕内旋と脇を上げる』[BALLET WORK SHOP]JBP バレエワークショップ
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