グランワルツ、グランアレグロといった大きなジャンプのコンビネーションで、耳にしたことがあるのではないでしょうか。
「その場で跳んで!」
これも、言葉そのままやってしまうと「ちょっと違う」になってしまう指導言語の1つです。
どのような真意が隠されているのか、どのようなアクションを起こしたら良いのか。
わかりやすく解説します。
“「その場で跳んで!」真意と対策” について教えて!
「その場で跳んで!」と言う指導言語が出るには、理由があります。
真意については無自覚かもしれませんが、先生も意味もなく言っているのではありません。
バレエとしてのあるべき形と、その時のあなたのフォルムの形の違いを認知できるようになりましょう。
全てはここからスタートします。
どんなステップで、どんな動きに着眼し、違いを見つけるのか。
さあ、始めましょう!
指導言語が出現するシーンとその真意を知ろう
「その場で跳んで!」という指導言語が登場しやすいステップを整理しましょう。
- グランパデシャ
- グランジュッテ
- ジュッテアントールラセ など
この3つには、共通点があります。
大きなジャンプ+移動を伴う
大きなジャンプで見逃してはならないことがあります。
大きなジャンプ=高さを必要としている。
つまり、ここで大事なのはこれです。
- 【高さ+移動を伴うジャンプ】で、
- 今現在のあなたが
- どちらを優先するべきなのか?
「その場で跳んで!」で優先したいのは、もちろん【高さ】です。
類似した指導言語に「幅跳びではなく、高跳びで!」という言い回しがありますが、これはまさしく優先順位を指しています。
「今現在のあなた」というのがポイントだよ。
あなたの進み具合によって、優先することは変わってくるからね♪
大人に多い誤った方法や考え方
この場合に限った話ではありませんが、大人に多い「バレエには適さない選択」があります。
それは、「0か100」にしないと納得できないこと。
無自覚にここを求めてしまう場合も同様です。
算数のような答えが欲しい気持ちはわからなくもありません。
その上で、体を動かすものに「0か100」というのはありません。
この発想はなるべく早く切り替えましょう。
さて、次の場合も同様です。
- 大きく移動する
- 高く跳ぶ
どちらを【優先させたいか、印象として残したいか】という話であって、高く跳ぶことで、移動を「0」にするということではありません。
ここは、注意が必要です。
高く跳びやすくしよう!先生からのオーダー対策
5つのポイントは、どれから対策してもOKな順不同タイプです。
脳内バレエからはじめて、心当たりのある項目からトライしましょう。
最初の脚を振り上げる
ある程度の脚の高さがないと、腰が上がらないためにジャンプ自体の高さが出ません。
最初にデヴァン(前方)に上げる脚を、しっかりと振り上げましょう。
ここで大事なのは、正確性よりも「高さ」です。
高さを優先することが、最終的には「正しいジャンプ」へと導くことになります。
いつもより、背中を後ろにして脚を上げると高さが出やすくなるよ!
デヴァンはエファッセ
大きなジャンプでのデヴァンは、全て構造的には「エファッセ」です。(✳︎)
構造的には…ちょっと難しいですね。
もっと、あなたがセルフで確認しやすい言葉にしてみましょう。
まず、デヴァンの脚をクロスしすぎないこと。
決して、おへその前ではありません。
目安は、腰骨の延長にしましょう。
✳︎エポールマン体の向きのことを指しているのではない。
脚をクロスしすぎると、骨盤を引き込みやすく、腰が上がらないんだ。
結果、距離だけが目立ってしまうよ!
ほんのちょっとのキープが明暗を分ける
せっかくあげたデヴァンの脚を早々に下げてはなりません。
まして、デヴァンと入れ替えに次の脚が上がるのではありません。
一度振り上げた脚(特に、太腿の高さ)を、一瞬でもいいですからキープし、次の脚を動かしましょう。
一度下がった体が、そのジャンプの最中に上がることはないんだ。
ちょっと長めに「ガマン」してみよう♪
やっぱりだけど大人の定番、助走
グリッサードやシャッセ、その後のステップで入る場合にとても多い、上体のツッコミ。
動きに弾みをつける段階で、上体が前に突っ込んでしまうと、弾みをつける術がなくなります。
頭と胴体は、ここではまだまだ「後ろ」のままです。
普段から「タンリエ」などで、修正しておこう。
腕は、体を助けるために動かすもの
アームスは、単なる装飾ではありません。
体を動かすための先導をし、助け、動きの強調をします。
このパーツこそ、バレエの特性と言ってもいいくらいです。
脚をデヴァンに上げるとき、腕を反動で動かしてしまうと、肝心な体を持ち上げたい時に腕を活用することができません。
腕は振り回すのではなく、【低めのアンナヴァン〜高めのアンナヴァン】を意図的に通過させましょう。
大人の場合、アンバーに下げると姿勢が崩れますので、それ以上、体が上がることはありません。
必ず、アンナヴァンの位置を意識しましょう。
勢いだけ元気よく、肝心なジャンプで跳べていない。これは、もっとも避けるべき。
バレエで美しいとされていることからは、真逆だよ。
美しいジャンプを目指すなら、自分の満足度と実際は、分けてレッスンしよう!
まとめ
「その場で跳んで!」の真意と対策。
まとめましょう。
- 高さを優先させましょう。
- 優先であって、移動を「0」にする、実際に移動しない事ではありません。
- 最初の脚の高さを出しましょう。
- 腰骨の延長に足を出しましょう。
- 最初に上げた脚をキープしましょう。
- 助走では、背中を後ろに保ちましょう。
- アンナヴァンの腕を活用しましょう。
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