パンドラの箱でさえも、鍵がなければ開かないものです。
鍵を持ってさえいれば、宝箱を開けることも、しまうこともできます。
目の前にある鍵を手に入れるかは、あなた次第。
エポールマンだけに終わらない
「クラシック舞踊の形態の豊かさは、このクロワゼやエファッセから引き出されている。やや退屈で単調なファスしかなかったならば、それがこれほど華やかに開花することはなかっただろう」
アグリッピナ・ワガノワは、このような言葉を残しています。
エポールマンは間違いなく、バレエを発展させた主役の一人です。
エポールマンで得られること
ここに宝箱があるとしましょう。
宝箱の中には、たくさんの「宝」が入っています。
- 回転でのスポット、首の「可動域」
- 体や動きの立体感を出す「奥行き」
- 体のラインを形成する「スクイーズ(絞り)」
- 回る、体を切り替える動力としての「ローテーション(回旋)」
- 情景や心情などの「表出」
これらは、「エポールマンという鍵」を使って、宝箱を開けることで手に入る「宝」です。
エポールマンのルール
さまざまな表出方法があるエポールマン。
とはいえ、どうするにしても守るべき【ルール】があります。
ルールを守っていなければ、エポールマンと呼ぶことはできません。
レッドカードをもらう前に、あなたからチェックしましょう。
ルール1
スポットをつけるのが苦手な場合は、エポールマンではっきりと顔をつける習慣をつけましょう✨アンファス以外、体と顔の向きが【一致しないこと】が大切。少しずつ慣れましょう。注意点は、目ではなく「顔」を向ける事。この時、肩が向いた方向に回ってこないよう、しっかりキープする事がポイント🌼
— 大人のバレエ上達 JBPおニャーさん (@junkotomono) November 23, 2021
アンファス(正面)では、胸と顔は同じ方向を向きます。
“アンファスでとったポーズを45度、方向を変えただけ” これは、エポールマンではありません。
クロワゼとエファッセでは、胸と顔が同一方向を向くことはないからです。このルールを守らないと「なんか、変」ということになります。
「クロワゼでは顔はこっち、エファッセでは顔はこっち」というように、エポールマンでの基本的な「型」を身につけましょう。
もし、どこを向いたらいいのかわからない場合は、とりあえず “胸は斜め+顔は正面” につけましょう。
エポールマンで顔がどこを向くのか。
意外ときちんと教わる機会がないものだね!
ルール2
“のぞく” など、いわゆる「顔をつける」と途端に起きる誤りが、首が頭を支えられずに頭が垂れてしまうこと。
生気がなく、老けてみえ、不自然で、やる気がなく、そして感じ悪く映ります。
正しくは、【頭や首の後ろを立てたまま顔をつける】です。
また、首の可動域が足りない・動かし方が悪いと、あなたの意に反して同じ状況を生み出します。
大人の9割以上は、首の可動域が足りません。正しく、美しく動かすためにも、可動域を確保しましょう。
これは早めになおさないと、誤解を招きやすいね。
まとめ
バレエの鍵であるエポールマン。
正しいエポールマンを実施することは、宝箱の宝を手に入れることとイコールです。
- 正しいエポールマンができるだけの首の可動域を確保しましょう。
- 胸と顔が同一方向を向いてはいけません。
- 頭は首の後ろは立てておきましょう。
- 基本的なエポールマンのパターン(顔の付け方)を身につけましょう。
- 正しいエポールマンは、美しい動きにするだけでなく、テクニックに直結しています。
- バレエと言わしめるほどの項目です。必ず、できるようにしましょう。
ファーストステップ♪
クロワゼとエファッセを整理しておこう!
【Thank you】
JBPでは、大人の方が最適に踊れ、かつ、今後の日常生活にも望ましい基準を定めています。
あなたが基準に沿ってレッスンすることは、バレエを愛する全ての大人に向けて、本当のバレエを、安全で適切な基準と方法を提供することにつながります!