指導言語としての「つま先を伸ばす」額面通りに受け取ってしまうと、先生の意図が理解できていない可能性大。
ここでは、バレエが、先生が求める「つま先を伸ばす」を形式と体の機能の両面から解説します。
アンディオールや引き上げとといった指導言語。
これらと同様に「つま先を伸ばす」も、複合的な意味を持ち合わせています。
先生は、つま先を伸ばすことだけを求めているのではありません。
- バレエや先生が求める
- 「つま先を伸ばす」という指導言語に含まれる全ての項目を
- 一度に、同時に、クリアできている必要があるということ
ここは、忘れないようにしましょう。
つまり、今からお伝えすることは、どれか1つでもできていれば良いのではなく、全てできている必要があるということです。
「つま先を伸ばす」を構成する要素
「つま先の伸ばし方」実は、正解は1つではありません。
スタイルによって、若干方法が異なります。
その上で、ここでは「どんなスタイルでも、どんな先生でも」バレエなら共通している“つま先を伸ばすを構成する要素“をお伝えします。
スタイル別の伸ばし方の違いは、この先にあることです。
まずは、共通項目を必ずできるようにしておきましょう。
先生が重視していることが異なる場合は、お家でタンジュをする、座位でエクササイズをするなどをして、できるようにはしておこう。
そうしないと、バレエテクニックにも、体の機能としても、必ず行き詰まるし、怪我にもつながってしまうよ!
その1:足首を伸ばす
「つま先を伸ばす」と言っても、足首が伸びていないようでは、他がどんなに良くても「伸びた足」にはなりません。
足首に関しては、日常生活レベル以上の可動域が必須です。
これは、見た目の問題もありますが、ケガを予防するためにも必要なのです。
その2:“足(フット)“完結する筋肉が働いている
足裏がペラッペラで筋肉がない状態は、一刻も早く卒業しましょう。
日常生活においても、疲れやすく、衝撃を分散できず、痛みが出るなど支障が出るケースも。
バレエ的なことを言うのであれば、足指を伸ばして動かすと、足で完結する筋肉が活動しやすくなります。
最も効果的なのは、日常、きちんと足に体重がかかる立ち方をすること。
ただ立っていれば、適切に足に体重がかかるわけではないんだ。
“きちんと“立つことが必要だよ。
その3:甲を張る
認知が薄いように感じますが、バレエとしては非常にベーシックなエレメンツです。
足指の骨と骨の間はできるだけ広くしたいものです。
ここが狭いと、正しい方法がわかったところで、足が思うように動きません。
マッサージなどをして、できるだけ広げておきましょう。
その4:足指を伸ばす
足指をどう伸ばすのかは、先生によって変りやすいことの1つです。
まずは、ベーシックにまっすぐ伸ばせるようにしましょう。
ここが基準になります。
より内に入れるのか、足指によって伸ばし方を変えるのかは、この先にあることです。
足指が丸まってしまう、曲がってしまうのと、内に入れるのは異なりますので、ここはしっかり整理しておきましょう。
その5:踵が必要量可動する
恐らく「踵を遠くに押し出したまま、つま先を伸ばす」を体が勘違いしているのでしょう。
大人に多いのは、踵が必要量可動していないこと。
すると、その1〜その4全てが、問題となって降りかかります。
つまり、大人にとって踵は「つま先を伸ばす」ことの【キーポイント】になります。
正常可動域を確保し、正しく踵を動かしましょう。
複合的な意味を持ち合わせる「つま先を伸ばす」
全てを同時にできることが、スタートになります。
まとめましょう。
- 複合的な意味を持ち合わせるため、つま先だけを伸ばすものではありません。
- スタイルや個々の先生に関係なく、バレエなら必ず押さえておくべきことは、できるようにしましょう。
- スタイルや個々の先生の方法は、この先にあることですので、レッスン外でできるように努力する必要があります。
- 踵を可動させよう
- 正しいデミポイントで足を強く
- 足首と足指を網羅する
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ファーストステップ♪
3日以内に、「横タンジュ」で確認しておこう。