移動するバレエ動作:概念と動作獲得における重要性

[行き当たりばったり]回転系と移動するバレエ動作では多い模様。

ガイドラインを知って、ガイドラインに沿って、ガイドライン通りに動くことが必要です。

「できれば、なんとなく、できるだけ」この3つの言葉は天敵!

日常とは異なる、バレエの「移動」という概念

移動とは、位置が変わること。

進むべきバレエ動作で必要分進んでいなかったり、出した足を引き込んでしまうようでは、移動したとは言えません。

こと、バレエにおいては「どの程度でもいいから位置が変わればいい」のではなく「その動作にとって適切な移動距離を取ること」が基本になります。

例えば、20センチ進むべき動きがあったとして、2センチしか移動していなかったら「移動している」とは言えない。

こんな感じです。

ここで、あなたによーく知っておいてほしいことがあります!

それは、バレエの場合、移動が求められる動作で[求められる分の移動距離がなかったら、ムーブメントとして成立しない]ということ。

理解しやすいように、日常の動作と比較してみましょう。

例えば、「歩幅75センチで、100メートル歩きましょう」と指示が出たとします。

もし、歩幅が65センチしか取れなかったとしても、その分、歩数を多くするなどして100メートル歩くことを達成するでしょう。

人には、身長・体格の違いがありますが、歩幅の広さや歩数などの調整で同じ距離を歩くことはできます。

一方で、バレエはそういう訳にはいきません。

 ▶︎グリッサードなら、グリッサードに必要な距離の移動

 ▶︎ピケアラベスクなら、ピケアラベスクに必要な距離の移動

これらが確保できていないと、グリッサードに見えない、ピケアラベスクに見えない。

要するに、「動作として成立しない」という事態に陥ってしまうのです。

バレエ動作がうまくいく、そのための土台

さて、あなたは答えられますか?

例えば…

  • 大きいジャンプ前のグリッサード
  • ジュッテアントルラセ前のシャッセ
  • ピケターン、ピケアラベスク
  • ブリゼ、トンベ、

それぞれ、どのくらい移動するのが【バレエの基本】ですか?

 ▶︎できるだけ遠く

ではありません、これでは曖昧すぎます。

バレエ動作には[基本の移動距離]があります。

毎回毎回、機械的なほどに同じ距離が取れるようにしなければ、ステップもうまくいきません。

それらは、ジャンプや回転、バランスが取れない、大きな原因になっています。

ここに関しては、アンディオールをいくら頑張っても、フットにどれだけ関心を持っても、バレエ動作が[動作]である以上、動きの構成を身に付けるのが先です。

動きそのものが成立しないからです。

と言いつつ、あなたにお伝しなければならないことがあります。

ちょっとややこしく感じるかもしれませんが、要は、優先順位の問題であって「これらは繋がっているんだよ」という事実。

先ほどのアンディオールやフットについて。

移動する動作で適切な距離を移動しないと、やはり、ここにも影響が出てしまいます。

  • 内足・内脚
  • 体が前に突っ込む
  • 体がくの字に曲がってしまう
  • エポールマンが取れない
  • 体が引き上がらない
  • 足首やつま先が緩む
  • 膝が伸びない など

大人あるあるがオンパレード!

改善のために頑張っているのに、なかなか良くならない。

その原因の1つは、動きの構成を知らずに、バレエ要素だけでなんとかしようとしていることにあります。

それは、頭痛薬が必要なのに、ひたすら湿布を貼って「うまくいかない」と言っているようなもの。

進むべき動作で進まなないと、脚を外向きにしたり、体をまっすぐに保てるだけの[距離]が確保できないために、結局のところ、こうしたバレエ要素も満たすことはできないのです。

  1. 進むべき動作で必要な距離の移動をしない
    ⬇︎
  2. 上記のようなバレエ要素(アンディオールや引き上げ姿勢、つま先)の消失
    ⬇︎
  3. アンディオールや引き上げ、姿勢やつま先に気をつける
    ⬇︎
  4. 移動が足りないため、バレエ要素が良くならない

ここから先は、適切な距離を取らない限り、延々と①〜④をループするようになります。

結局のところ、バレエ要素を獲得するためにも、【バレエステップの正しい動き方】が必要になります。

「できるだけ」といった曖昧な捉え方ではなく、目安があるものに関しては、ガイドラインに沿った動きができるようにすること。

バレエ要素よりも、動きのガイドラインが先です。

要するに、「できるようになる状況」を作るのです!

セルフでできる準備

目安となる移動距離を知ったときに必要となる動き方です。

  1. タンジュをする。
  2. タンジュのつま先を床に滑らせながら、支持脚プリエをする。

②もし、つま先にペンキや墨がついているとしたら、床に描く線が濃くなったり薄くなることなく、一定の濃さで線を描けるようにしましょう。

正確にできるようになったら、動作脚を45度のアンレールでも同様に行いましょう。

つま先は空中を滑ります。

おニャーさん
おニャーさん

具体的な距離は、WSでお伝えします♪

まとめ

移動について、ガイドラインとなる移動の距離が重要なヒントになることがわかりました。

ということは、まずはガイドラインを知ることが必要です

移動距離の目安を知って、実際に試してみるWSが3月に開催されます。

ただ漠然と動いていたものを意思を持ってやってみましょう。

バレエ要素も獲得しやすくなります。

ここまでをまとめます。

  • 移動を伴うバレエ動作では、目安となる移動距離をとる必要があります。
  • 毎回同じ距離を取れるようにしましょう。
  • 必要な距離を移動しないと、アンディオールや引き上げ、姿勢保持、足首や膝にまで影響でます。
  • 動きのガイドラインに沿って動くことが上達への近道です。

ファーストステップ♪

次のレッスンで、「セルフでできる準備」を試してみよう!

この記事に関連するWS

同日開催のこちらもオススメ

JBP

【はじめての人は必ず読みましょう】ワークショップに参加する前に確認すること 【はじめての人は必ず読みましょう】ワークショップに参加する前に確認すること オンラインアイキャッチ JBPオンラインバレエテキスト【トップ】
JBPタイトル

コメントをする