ターンアウトに苦戦する理由は、1つではありません。
その上で、大人に多い「傾向」があるのは事実です。
内腿が違う意味で大人にとってキーポイントとなる理由。
保持し続けるという役割。
大人という要素を考慮したターンアウトについてのお話をしましょう。
ターンアウトできない大人の有力原因
ターンアウトできない大きな原因。
大人の場合、骨盤が起こせないことが上位に挙げられます。
それは、股関節の可動ができないことを意味します。
骨盤を立たせる。
大人は、ジュニアやプロのダンサー以上に気を払わなかればならない項目です。
なぜなら、下腹が出やすいからです。
お腹が出ると物理的に背骨が前に引っ張られます。
それだけで、おしりが出たり、タックアンダーしたり、適切な骨盤のポジションを取ることが不可能になります。
小さい子供の[幼児腹]は、内臓と腹腔スペースの関係によるもの。
大人のお腹が出ているのとは状況が違います。
大人の場合は、物理的に出ていれば、それだけで骨盤のポジションが変わり、足を開くことや脚を回すことができなくなります。
ターンアウトしたければ、まずは骨盤を立てる。
この重要性、あなたならわかりますね?
骨盤を起こすだけの股関節の可動域がなければ、骨盤を起こすことはできない。
ここでは、その可動域はあるという前提で話をしているよ。
選択ミスがターンアウトを左右する場合もある
大人における骨盤が立たない原因。
もちろん、1つではありません。
非常に複雑です。
その上で、かなり直接的な原因としてあげられるのが[内腿の固さ=距離が足りない]こと。
大抵の大人は、内腿の長さが足りません。
内腿の筋肉は、骨盤の一部に付着しているため、長さが足りなければ骨盤を引っ張ってしまいます。
例えこうなったとしても、内腿がストレッチされれば正しいポジションに戻すことができますが、距離自体が足りないのですから、それも叶いません。
そうして、股関節も動かなくなっていきます。
にも関わらず、内腿のエクササイズにばかり目がいきやすいのが現状です。
大人の場合は、必ず、内腿の長さを確保してからエクササイズをしなければなりません。
そうしないと、効果が上がりにくいだけでなく、さらに内腿をショートにしてしまう可能性が出てくるからです。
JBPワークショップで取り上げる内腿エクササイズは、こうしたことを考慮し、さらに、エクササイズやストレッチなどを行う順番などにも気を払っています。
ですが、そこまで計算されたものでない場合や、セルフで行う場合、注意が必要なパーツであることは確かです。
話を戻しましょう。
内腿の長さが足りないと骨盤を起こすことができません。
ここで必要なのは、シンプルに[内腿のストレッチ]です。
それも、脚の付け根を前に押し出すことで長さを確保するタイプのストレッチ。
付け根が引けた状態ではターンアウトできません。
これは、レッスンでやることではなく、レッスン外で長さを確保していきます。
内腿とおしり深層部との関係
ストレッチによって内腿の長さを確保できたら、その長さをキープしておく[クリップのような役割]が必要になります。
放っておけば、元に戻ろうとするからです。
そのクリップ的役割を果たすのが、おしりの深いところにある筋肉になります。
このクリップが存在するおかげで、骨盤を起こし、脚を外向きにしたターンアウトの状況を保ち続けることができるのです。
つまり、現実的に立ってバレエを踊るとなった時に、内腿の距離を出して骨盤を起こすことと、おしりの深い筋肉でクリップすることをセットにすることで、持久力をもつけていきます。
ここまでをセルフでやってみよう!:セルフチェック
- 6番ポジションうつ伏せになります。
- お腹をプレスして緊張感を作ります。(このとき腰は変形させない)
- 膝をしっかり伸ばします。
- この姿勢のまま、脚の付け根を床に近づけていきましょう。
- 数回、繰り返します。
慣れてきたら、1番ポジションでも同様にやってみましょう。
6番よりも、膝が曲がりやすいですので注意します。
まとめ
内腿の固さがターンアウトに与える影響がわかりました。
おしりの深い筋肉とセットで考えるとよいいこともわかりました。
内腿の距離を取るためのストレッチ、おしりの深い筋肉を目覚めさせるためのエクササイズをセットにし、骨盤を起こし、ターンアウトするためのプログラムが開催されます。
大人が必要とする内腿の長さとおしりのクリップの仕方をお伝えしますので、骨盤ポジションやターンアウトに関心がある方は、ぜひご参加ください。
ここまでをまとめましょう。
- 大人に多いターンアウトができない原因の上位に、骨盤を起こせないことが挙げられます。
- 内腿の距離がないと骨盤を立たせることができません。適切なストレッチで距離を確保しましょう。
- 骨盤を起こした状態を保持し続けるために、おしりの深いところの筋肉がクリップ的役割を果たすことが求められます。
ファーストステップ♪
次のレッスン「前」にセルフチェックをやってみよう。