おニャーさんが思ったこと、感じたことをお伝えするエッセイ。
今日は、上達する人が持っている【上達サイクル】について解説します。持つことができれば一生モノ。
バレエ以外にも、お仕事などにも活用できます。
So what?
「だから何?」
人に対しては使わない方がいい気がするこの言葉ですが、上達思考を作る上では非常に便利です。
あなたも、一緒にやってみましょう。
例題:天気予報
天気予報を伝える方というのは、とても参考になる言い方をしています。
これは、バレエを掘り下げるためのとても良い教材になります。
例えば、こんなことを伝えたとしましょう。
- 外は曇っています。
こんなときにこの言葉を使ってみます。「So What?」(だから何?)
すると、こんな風に続きます。
- 外は曇っています。
- 雨が降りそうです。
「So What?」(だから何?)
- 外は曇っています。
- 雨が降りそうです。
- 傘を持っていくといいでしょう。
ここでやっと、何をするべきかが出てきました。
①と②は、事実を伝えてはいますが、何をするべきかわからないままです。
分析してみよう
先ほどの天気予報の例題を、もう少し詳しく分析してみましょう。
- 外は曇っています。
➡︎問題提起 - 雨が降りそうです。
➡︎予測 - 傘を持っていくといいでしょう。
➡︎問題解決のために必要な行動
バレエにも応用できそうな雰囲気になってきました。
使い方さえわかれば、テンプレートとして使えそうです。
実際に使ってみましょう。
バレエへの応用例
例えば、「アッサンブレで支持足のつま先を伸ばしなさい」と指示を受けたとしましょう。
最初の【問題提起】は、もちろんこれです。
- アッサンブレで支持足のつま先が伸びていない。
ここでこの言葉。「So What?」(だから何?)
- アッサンブレで支持足のつま先が伸びていない。
- 支持足のつま先を伸ばせるだけの床からの距離(スペース)がないみたいだ。
もちろん、つま先を伸ばそうとしているのが前提の話。
つま先を伸ばそうとしているのに伸びて見えない場合、何が原因なのかを予測します。
もう一度、この言葉。「So What?」(だから何?)
- アッサンブレで支持足のつま先が伸びていない。
- 支持足のつま先を伸ばせるだけの床からの距離(スペース)がないみたいだ。
- 今よりも、実寸での高さが必要だ。
ここで導き出した問題解決のために必要な行動は【今よりも高さを出すこと】でした。
コインの裏返しで終わっていませんか?
よくあるのは、①でとまってしまうこと。
つまり、こういうことです。
- アッサンブレで支持足のつま先が伸びていない。
⬇︎
アッサンブレで支持足のつま先を伸ばそう。
これは、とても多い発想ですが、これだと【バレエ上達サイクル】に入ることができません。
まるで、コインの裏返しのように、物事の言い方を変えただけです。
本質的には何も変わっていません。
こんなとき、「So What?」(だから何?)を挟むと、理解が深まります。
先ほどのテンプレートを活用して、あなたに必要な行動がわかるまで掘ってみましょう。
SO WHAT
マイルス・デイヴィスによる名盤「カインドオブブルー」に収録された名曲です。
マイルス、エヴァンス、コルトレーン、キャノンボールなど、神様揃い。
飾り立てた美しさではなく、削ぎ落とされた芸術という点において、バレエの技術と通ずるものがあるのではないかと思います。(演出ではなく、あくまで技術面において)
ちなみに、「So What?」(だから何?)とは、マイルスの口癖だったよう。
あのオーラ全開でこれを言われたらと考えるだけで、恐ろしいものです。
一度、耳にしてみてはいかがでしょう。名曲です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました♪