アラベスクをすると腰が痛くなる。この症状の深刻さは、ダンサーや教師よりも、大人から始めた方のほうが理解できるかもしれません。
この記事では、腰の安全を確保しつつ、美しいアラベスクを作る方法について解説します。あなたが思っていた「正しい」と合っているか、照らし合わせましょう。ぜひ、参考にしてください。
大人に多いアラベスク
大人に多い傾向をピックアップ。該当するものがあるならば、自覚があるということ。あとは、正しい方法に変えて腰への負担を軽減し、美しいアラベスクにしましょう。
骨盤の傾きが変わらない
タンジュ・デリエールでの骨盤のまま脚をあげようとするのは、身体の構造上、無理があります。踊っている人の感覚として「前傾させているつもりはない」場合だったとしても、実際には前傾しています。
ここに関しては、別の記事で解説していますので、そちらをお読みください。
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お腹が上がればアラベスクも上がる!大人にマストな動き方をおニャーさんが解説腰が縮んでしまう
骨盤が適切に動かないと腰の部分が短くなり、不要な圧がかかりすぎてしまいます。これが痛みの原因です。解決には2つのエレメンツを活用しましょう。
1つ目は、腰が縮んでいるのか、伸びているのかに気づくこと、気づこうとすること、身体に耳を傾けること。2つ目が、骨盤の「正しい」プレースメントです。
骨盤の向き
ジャスティン・ハウスとモイラ・マコーマックは、著書「ダンステクニックとケガ」で次のように述べています。
寛骨臼の向きは側方下方、そして少し前方であるため、デリエールに上げた脚のラインを美しく描くには、骨盤は上げたほうに回旋しなければいけません(解剖学的に必要とされる分だけです)。
ジャスティン・ハウス+モイラ・マコーマック著「ダンステクニックとケガ」
とても多い誤解ですが、アラベスクにおいての正しい骨盤の向きとは、「まっすぐ前」ではありません。時々「上げている脚が下を向いているけれど骨盤を譲らず、まっすぐ前を向いていて正しい」と解釈しているケースがあるようですが、これは間違いです。ケガのリスクが高い動き方ですので、今すぐ改善しましょう。
また、ジャスティンとモイラは、次のようにも述べています。
骨盤が回旋しないで水平なままだと、動作脚がターンインして腰椎の負担が増えるでしょう。
ジャスティン・ハウス+モイラ・マコーマック著「ダンステクニックとケガ」
JBPバレエWS
アラベスクは重心を大きく移動させるため、グラグラとバランスを崩しやすい動きです。このグラグラを抑え、バランスを取る役割を担っているのが「内転筋」です。
専門家監修の内転筋のエクササイズをしましょう。内腿を引き締め、骨盤の地盤沈下も防ぎます。
まとめ
腰への痛みや負担を減らし、美しいアラベスクを作るポイントは、骨盤と腰椎にあります。
常に腰を引き伸ばし、身体の機能に対応した正しい骨盤の位置と向きを取りましょう。
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