“あなた” と “おニャーさん” が、お茶会をする「エッセイ」。
ご近所会議でもするかのように、座談会にお付き合いください。
好きなお茶のイメージはできましたか?
お気軽に読んでみてください。
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今朝は、ブラックコーヒーを用意しました。
少しの時間、あなたとお話ししたいと思います。
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「身につける力」について、3回に渡っておしゃべりしています。
前回の記事は、こちらです。
さて、続きをお話ししましょう。
この表で言うところの「できる、馴染ませる、身に付く」です。
ここから、体を動かすようになります。
③できる
ここでは、常に「できる」ことを求められているわけではありません。
たった1回「偶然かな?」でもいいので「成功体験をすること」が最も大事なことです。
そして「これなんだ」と、情報を入力することで、その後の行動が、この成功体験に向かうようになります。
ここに持っていくことには「レッスンでの実験」が必要になります。
レッスンで大事なのは「たくさんの実験をして、たくさんの失敗をすること」です。
上手な人は、あなたの目からは「常にできているように見える」かもしれませんが、本人の中ではそうではありません。
なぜなら、常に実験をしているからです。
この「実験」をすることが、「できる」への第一歩です。
”失敗恐るべからず” には、確かな理由があります。
④馴染ませる
ここが「できる人とできない人」の最も違うところです。
できない人の場合、ここを馴染ませるではなく「汗水垂らして、長時間に渡り、ちゃんと練習しなければならない」という思考が働きます。
だからこそ「スタジオでなければできない、床が、シューズが、服装が」と環境にも完璧を求めます。
そして、環境が揃わないことで、だんだんとやらなくなってしまう。
馴染ませるというのは、それこそ、字の如く「馴染ませるだけ」なのです。
工程③で「こうかも!できたかも!」ということを、しっくりくるようにするだけです。
ここでのポイントは「ちゃんとでなくていいから、頻度を上げる」ことになります。
例えば「ピルエットでは、4分の1のところでまっすぐになっているといい」ということを知り、理解できたとします。
自分でやってみて「もしかしたらこうかも!」ということが出てきました。
多くの人が次に行動するのは、ピルエットを実際に回ってみる中で「4分の1でまっすぐになることを意識」すること。
だからこそ、回れる環境を求めるのです。
できる人は違います。
4分の1でまっすぐ立つまでを、こまめに実験してみます。
そうしているうちに「ああ、私はこのとき、頭が曲がっているからまっすぐじゃないんだ」と気づくと、今度は、体の向きと頭の位置だけに絞って馴染ませます。
脚の動きを省き、体の向きと頭の位置を徹底するのです。
こうして、焦点をどんどん絞っていきます。
おおごとな練習ではなく、1週間だけ、1日3分くらいやってみるとか、汗が出るまでではないことを「こまめに」やっています。
だから続くし、体に入るのです。
⑤身に付く
もうこれは、馴染ませたものが「熟成」するのを待つという、時間の問題に近い。
特にすることはありません。
身につくというのは、無意識・無自覚でもできるということ。
今、あなたが着ている洋服と同じです。
朝、あなたが今日着る服を選ぶ段階では、どれを着るのかを考えるでしょうし、今日の予定だとか、人の目なども考えるでしょう。
それが過ぎたら、今日寝るまで着ている服のことを考えているわけではありません。
それでも、服を脱ぐまで、服は着たままです。
これが「身についている状態」。
「意識しないとできないんです」という状態は、まだまだ身についているとはいえません。
「身についている」とは、どんな状態でしょう。
意識すればできる段階を経て、もう他の課題に取り組んでいる。
先生に「ここがよくなったね!」と言われて、「そういえば、前はここを気をつけてやっていたんだっけ」と思い出す。
忘れた頃に、身についたことを認識します。
これが「身に付く。」
ここまでくれば、もう大丈夫でしょう。
さて、5工程についてお話ししました。
“5つも大変だ!” と思うかもしれませんが、大半の大人の方が意識したらいいことは、実際には2つに絞ることができます。
この続きは、次回。
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今日は、このあたりにしましょう!
お付き合いいただき、ありがとうございました。