今回は、バレエのプレパラシオンについて、全体像と基本をお伝えします。ご紹介する内容は、メソッドやお教室に関わらず全ての大人の方に該当しますので、必ず心得ておきましょう。
全体像をおおまかに掴もう
STEP1では、まず基本知識と全員共通の概念をまとめていきます。知っている方ももう一度整理をつけて、理解しておきましょう。
プレパラシオンを言葉にすると『準備・用意』になります。【プレパレーション】【プレパ】などと呼ばれることもありますが意味は同じです。動き出す前に・踊り始める前にあらかじめ体と心の準備をしておくことで、クオリティを高める行いになります。
バレエの世界では、音が鳴る前にピタッと止まっておくという暗黙のルールがあります。技術的な側面はもちろんありますが、それ以前に、先生に「私は踊る準備ができています!」と姿勢で表す手段として、プレパラシオンの存在はとても大切です。
プレパラシオンを高めると【踊る前からテクニックや力量、雰囲気、オーラ】までが姿勢に表れてきます。あなたが憧れているダンサーも必ずプレパラシオンを取っているはずですよ。
プレパラシオンは、バレエのお行儀に通ずる、きちんとした印象に繋がりますね。
プレパラシオンの基本
プレパラシオンの基本は、厳密に言うとポジションではありません。では何が重要なのか?実際のレッスンでやってしまいがちなことや光景を思い浮かべると分かりやすくなります。
先生がアンシェヌマンを説明しているときはバーから離れていますね。そのあとにバーに着いたらすぐプレパラシオンを取りましょう。当たり前でしょ!と人は思いますが、実は意外とできていないので、次の項目をもう一度チェックしてみましょう。
プレパラシオンができていないと見られる1番の原因は『静止していない』ことです。プレパラシオンは「準備ができています」ということの証明になりますので必ず『静止』しましょう。
プレパラシオンができていないもう一つの原因は『姿勢が作れていない』こと。ここでのポイントは”作れていない”という言葉。つまり、あなたができる[姿勢]をきちんと作ろうとして形にできれば、それは正解です。
ビシッと立ったうえで静止をする、毎回取り組むことが大切!
お教室の広さにもよりますが、グループに分かれて踊ることも多くあります。ここでは【曲の途中で自分が所定の位置に移動して踊り始める】ことを想定します。よくある間違いを知っておきましょう。
自分の順番の前グループが踊っている時間は、あなたが踊る準備をする時間です。いつでも踊れるように体と心の準備をします。
ポーズを作りながら踊り出すのももちろんNGです。プレパラシオンの基本の『静止』を思い返しましょう。
自分の踊る位置にスムーズに向かうには、他の人が踊っている進行方向に邪魔にならないよう移動することも大事だよ!
バレエではできる限り動きの無駄を減らします。その発想では、プレパラシオンを微妙に変化させることも技術です。
ただし、これには動きの構造やステップの理解が必要なので、どうするかはその場での判断になります。
このレベルの言及をされない大人のクラスも多いと思いますが、JBPのレッスンでは可能な場合はタイミングを見てお伝えしています。
まとめ
※プレパラシオンの基本
- 【プレパラシオン】【プレパレーション】【プレパ】呼び方が異なることもあるが内容は同じ
- プレパラシオンをきちんと取ることは、バレエレッスンのマナーになる
- 基本は『静止』であり、毎回プレパラシオンができるようにまずは意識をする
- 足元・姿勢、バーに触れる前にビシッと作ろう
- センターでは自分の順番が始まる前から”プレパラシオン”は始まっている
プレパラシオンでは「足・腕・顔」のポジションを取ります。どんなポジションかは細かな差が出てきますが、【その前に知っておきたい思考・考え方】はバレエ共通です。
ポジションの正解や、プレパラシオンの技術面への影響などは、STEP2以降でご紹介できればと思います。
まずは、良い姿勢を作り『きちっと静止する』ことを心がけて、バレエレッスンを受けてみましょう!