2022年8月2日開催 JBP大人専用バレエワークショップ
”美しい5thの必須条件”縫工筋の必要性~脚を整える~
「わからない、できない」
そんな顔を見ることになるのだろうと、心して臨んだWS。
確実に“受講者の力“となるように、課題をそれぞれに分けました。
結果、指導者サイドとしては、思っていたよりも良い方向に進んだと感じています。
課題にはそれぞれ「これができていないと、実際問題、良くならない」といった項目が含まれています。
今回でいうならば、このようなことが言えます。
動きとポジションの関係
- 全ての動作は5番の延長にあると言っても過言ではない
- つまり、5番のアテールができいていれば
- 脚や足をそのまま出すだけで済むが
- ここができていないからこそ、余計な操作が増える
- “動き終わり=次の動作の準備や動き始め“
- 動き終わりの5番が入っていなければ、次の動きもできないということ。
縫工筋をメインに考えてみましょう。
- 縫工筋の長さが足りないと
- 正しい5番ポジションが取れない
- だから、縫工筋の伸長することが必要「だが」
- そもそも、縫工筋が骨盤に付着している以上
- 骨盤の安定と正確なポジショニングが必要となる
骨盤が安定せず、動いている脚について行ってしまったり、逆に引き込んでしまうようでは、縫工筋を長くすることはできません。
また、膝が曲がっていると、それだけ起始停止の距離が短くなりやすいですから、ここも“そもそも項目“になります。
最も向き合うべき課題というものは、目を逸らしたくなるものです。
その気持ちはわからなくもないのですが、バレエの場合どうしても「積み重ね」要素が強いですから、無視できないことも多いわけです。
できてもできなくてもいいことは、本当にそうなので、ご自身の選択や好みでいいと思います。
一方で、骨盤の安定や膝を伸ばすのように、積み木の土台となるものは、どうしても無視することはできないのです。
今回のテーマは、5番ポジションを構成する要素だけあって、そうしたことと強く関連しています。
無視することはできない。
そうしたこともあり、それぞれの課題に【正直に】向き合っていただきました。
人によっては、つまらなかったり、退屈だったりしたかもしれません。
それでも、とても良く向き合ってくれました。
いつもよりずっと骨盤が安定し、膝も伸びてきて、人によっては腰が上がって、体全体が一回りしぼれたようにスッキリと見えたケースもありました。
これを毎回、レッスンのスタートからできるようになることを期待しています。
その心がけで、縫工筋のコンディションは良い方向に向かうことでしょう。
また、直接的な縫工筋のアプローチをしていた方は、アラセゴンや動きのトリックに挑戦することに(先行やより強調されたアンディオールなど)チャレンジしました。
普段のレッスンにもどんどん取り入れて、よりクオリティの高い動きを目指してみましょう。
この縫工筋の張りをいずれ、アチチュードデリエールにも応用していきます。
1つ1つ、身につけていきましょう。
それぞれの課題に向き合ったWS。
その姿は、大変立派だったと思います。
他人と比べるのではなく、課題と向き合う。
「大人の学び方」を身につけられたら、まだまだ、できることがたくさんありますよ。
とても暑い中での開催でしたが、よくがんばりました。
実りの多いWSだったと思います。
ありがとうございました。
JBPインスタグラムにこの日の様子をアップしています。
ぜひ、ご覧ください。