バランスを取ろうとすると表れる「癖」
大人は特に多い傾向にあります。
テクニックだけでなくボディデザインに与える影響もあり、早く修正したい項目!
窮屈な印象から、広がりのある印象へと変わります。
バランスを取る際の腕の働きについて復習しましょう!
“癖” がつく過程とそのルート
- 体がぐらつく
- 不安なステップがある
- 今取り組んでいることに余裕がない
- 動きに対しての可動域や筋力が足りない
要するに、こうした状況は[体が不安定]ということができます。
言い方変えると、体が安定していない。
とはいえ、バレエそのものは、わざわざ体を不安定にしているものです。
だって、バレエポジション。
あれは、わざわざ支持基底面というものを狭くしているんです。
そして、必要になるのが引き上げ。
この辺に関しては、専門家がテキストでまとめていますので、ここでは省略します。
ある種、バレエでは体をあえて不安定にすることによって、あの美しさを表現しているわけですが、その不安定と先にあげた項目による不安定では中身が全く異なります。
▶︎良い意味での不安定は、より体を高く長く動かそうとする。
その一方で、好ましくない理由を抱えていると、最も動きやすい部位でなんとか処理をしようとします。
いわゆる「代償運動」です。
この行為がずっと続いてしまうと、「癖」へと変わります。
▶︎自分で意図していない
▶︎無意識に行ってしまっている
▶︎好ましくない行為
意図的でないからこそ、先生に注意されていても他の人のことだと思ってしまいがち。
すると、先生も段々と言わなくなり、そのまま放置になってしまう。
よくあるパターンですが、これ、先生が悪いわけではありませんよ!
自分のことだと思っていなくても「もしかしたら」と疑いを持って確認していたら、チェックしていたら、気づいたかもしれませんから。
心当たりがある場合は、今からでも良いですから意識してみてくださいね。
あなたのバレエが良くなるだけでなく、先生との関係性も良くなると思いますよ。
大人に多い癖
さて、体が不安定なときに表れる「癖」
それは、これ。
▶︎末梢を体幹部に向かって引き寄せてしまう
▶︎体に向かって力をかけてしまう
足指にしても、手指にしても、この辺りの改善が難しいのは、大人の場合、この誤った方程式を無意識に作り上げてしまっているから。
さらに、[前腕・手首・手・手指]に関しては、機能面でなく、見た目に大きく影響を与えてしまいます。
つま先がシューズに覆われているのと違って、これらのパーツは丸見えです。
もう1つ、力のかけ方について。
▶︎内側から外側へと力をかけ続ける
これは、バレエの基礎にあたります。
どこのバレエスタイルで踊っても、力を内側に向かってかけ続けることはありません。
なぜなら、バレエは常に、第3者に向かって【届ける】踊りだからです。
自己内面だけで完結するものではありません。
この辺りもしっかりと理解できると、大人のバレエとしての楽しみが広がることでしょう。
大人が知っておくべき解決法と確認、ステップアップ
そうなると当然、今よりも末梢を遠ざけることが必要になるわけですが、その際に気をつけなければならないことがあります。
[大人の行動パターンを考慮してポイントとなること]
- 末梢を遠ざけることによって、腕の形を作るのではなく
- まず、適切な形・ポジションをとり
- その形を変えずに
- 内側から外側へと力をかけ続ける、または、外側にかける力を強める。
これらを踏まえた上で、確認してみましょう。
- 腕のバレエポジションをとる。
- その形・位置などは変えずに肘や手首を体幹部から遠ざかる力を働かせる。
不安定な状況になると、末梢引き寄せの癖が出やすくなります。
ルルヴェやルルヴェしたままの片足バランスなどでも確認しておきましょう。
[ステップアップを目指すあなたへのクエスチョン]
- 鎖骨の位置・高さは正しいですか?
- 肩鎖関節の位置は正しいまま保っていますか?
- 体がグラつく動きで手首や手はどのように働いていますか?
まとめ
体が不安定な状況で出やすい大人の癖について学びました。
本文にもありますが、まずは疑いを持つこと。
無意識にしている行動があるということを受け入れましょう。
それができれば、スタートを切ることができます。
ここまでをまとめます。
- バレエでは、力は内側から外側へとかけ続けます。
- 末梢を引き寄せたり、力を引き寄せてしまう癖は、バレエの基礎からは逆行しています。
- 適切な形を作った上で、力の流れる通り道を内側から外側に変更しましょう。
ファーストステップ♪
次のレッスンまでに、チェックしておこう!