しなやかな体に必要不可欠なのが「胸を広げる」ということ。
姿勢も良くなり、可動も上がり、なにより美しく見える。
胸がこわばり、縮こまっていては、背中が丸まって見えてしまう。
とはいえ、大人のバレエクラスで耳にすることは、そう多くないのかもしれない。
誤解を持ちやすく、使い勝手が良い言葉とはいえないからだろう。
だからと言って、諦めるのは早い!
何がOKで、何がNGなのかがわかれば、何も怖いことはないのだ!
胸を広げる。
一緒にやってみよう。
しなやかな体、胸を広げる
大人の美しさを!
バレエをしていて「キレイじゃないけど、正しい」とか、「正しいけれど、あまりキレイじゃない」ということは、ありえない。
キレイじゃない時点で、間違っているからだ。
あなたは、この言葉を流してしまうかもしれないが、ぜひとも、よく覚えておいてほしい。
あなたが美しくなるのか、そうでなくなってしまうのか。
選ぶのはあなた自身なのだから。
「胸を広げる」ことで、あなたが得られるメリットをあげてみよう!
まずは、姿勢がよくなる。
当たり前のようだが、姿勢不良では、とてもじゃないが「バレエをやっている人」には見えないし、キレイでもない。
堂々とした立ち振る舞いになる。
胸が落ち、頭が突き出た格好は、なんだかコソコソしているように感じてしまう。
存在感にも通ずる大事なことだ。
もう一つ、胸元が美しく見えることを加えておこう。
ネックレスをつけていたら、当然、よく広がった胸の方が光り輝いて見える。
これは、私服でも、バレエ衣装でも共通していることだ。
いいことはあっても悪いことはない。
こんなに「お買い得」だったなんて、あなたはご存知だっただろうか?
バレエテクニックの面からみても、背中がしっかりと立ち、体を強く保つことに貢献してくれる。
見た目と機能は、一致するのだ!
これだけは守ろう
胸を広げようとするとき、注意すべきことがある。
”胸を広げる” であって “胸を突き出すではないということだ。
特に、「肋が開いている!」「胸が開いている!」と指摘される場合は、気をつけなければならない。
自分の感覚に頼らず、鏡でチェックしよう。
さて、以前も取り上げたことではあるが、再度、復習しよう。
鏡に対して、90度に立つ。
つまり、横向きだ。
レオタードの縫い目を下からみてみよう。
骨盤位置から縫い目が前方に倒れていないだろうか。
Tシャツなどを着ている場合も、洋服の縫い目を目安にしよう。
レオタードの縫い目は、まっすぐか、大人の場合はむしろ “胸のところの縫い目がやや後ろに倒れるくらい” が良い。
これは、反り返っているのとは全く異なる。
胸の縫い目が前に倒れているなら「肋が開いている、胸を突き出している」ということ。
がっかりする必要はない、それよりも修正しよう!
胸を広げよう!
強ばった胸を広げよう。
[やってみよう!]
①立った姿勢で、両手を頭の後ろで組む。
②一度、肘を前に向ける。
③肘を外側へ向ける。
[ポイント]
①でまっすぐに立っているかを確認、レオタードや縫い目をチェック。
③肘は耳の後ろまでくることを目指そう!
肘のテンションを「外側かつ後ろ」と2方向にするとさらにGOOD。
③までできたら、そっと腕をバレエポジションにしてみよう。
もちろん、胸は広がったままだ。
まとめと補足
胸は、広がっていた方が美しくみえる上に “バレエの立ち姿勢” としても正しい。
その際に、「肋が開いてしまう・胸を突き出す」とは混同しないように注意したい。
[やってみよう]で、脇の下が突っ張るようならば、位置を確認してマッサージなどを取り入れよう。(✳︎1)
[やってみよう]で、肘が後ろにいっても胸が強ばり続けている場合は、胸の筋自体の距離が足りていない可能性が高いので、リリースをしてから、再度、試してみよう。(✳︎2)
胸がこわばった状態が続くと、肩甲骨の位置も外に外れてしまいがちだ。
(大人の姿勢の特徴でもある)
胸が広がることは、バレエに良いだけでなく、心理的にも前向きになれるだろう。
何より、あなたが美しくみえる。
ぜひ、トライしてみよう!
今日は、
[やってみよう]を1回だけ。
できたら、ベリーグッド♪
(✳︎1)17ページを参照
大人のバレエ 踊りやすくするためにカラダを整える[バレエ参考書]
(✳︎2)12、13ページを参照
テキスト『リリースエクササイズ』