深けりゃいいってものでも、止まらなきゃいいってものでもありません。
正しいことをやろうとするならば、正しい解釈が必要です。
プリエは、止まります。
プリエを学ぶ
タンルヴェやシャンジュマンといった両足のジャンプ。
この後に続く、小さいジャンプや大きなジャンプに向けて、習得してほしいポイントが3つありました。
今回は、2つ目の【プリエは1つ】2度踏みしないためにはどうしたら良いのかを、一緒に整理しましょう。
ここまでの内容については、以前の記事をお読みください。
【1つ目の項目 あわせて読みたい】
2度ふみプリエって?
ジャンプに限った話ではありませんが、動作を滑らかにスムーズに、そして優雅に軽く見せるために、守るべきお約束があります。
タンルヴェでは、こうしたコネクションとしての役割も兼任するプリエを学びます。
ところが、“ジャンプして膝曲げて、さらに深く膝を曲げる勢いで跳ぼうとする” こうした誤った方法を見かけます。
テクニック的に誤ったいるだけでなく、膝や足首を痛める原因になりますので、心当たりがある場合は、早めに動きの確認をしましょう。
【プリエは1つ】2つの対策
大人が抱える特徴的な問題も加味した対策です。
ほとんど場合は該当しますので、近いうちに、必ずチェックしておきましょう。
対策1
「プリエは止まらない」非常に多くの誤解を生み出しやすい言葉です。
指導者でも正確に把握していないと、ただ、深さや床を押すこと、止まらないことばかりを要求しがちです。
「プリエは止まらない」その真意は、適切な深さまで止まらないという意味です。
適切な深さを通り過ぎてまで深く膝を曲げた状態は、プリエとは言いません。
大人が覚えるべきファンクショナルなプリエには、2つのポイントがあります。
- 適切な深さのプリエに【とどめる】
- 最も深いプリエになったら止まる、膝を伸ばす力を活用して動きを生み出す。
ジャンプの着地以外で、プリエを止めることを覚えておかないと、着地するとそれ以上に膝を曲げてしまいます。
それは、膝や腿が滑り、体が落ちることを意味します。
バーレッスンなどで、プリエを止める練習をして体に覚えさせましょう。
そして、あなたの適切なプリエの深さを把握しておきましょう。
【プリエの役割 こちらもあわせて読みたい】
対策2
空中にある体が落ちる、落下することでプリエしてしまうと、次の動作を生み出すエネルギーがないために、2度ふみプリエをしてしまいます。
物が落下するように、体が落下するということは、重力の成すがままです。
バレエは、重力に抗う芸術。
ジャンプの着地も、重力に抗ってプリエするからこそ、柔らかく、軽い、体重を感じさせない動きになるのです。
このようなイメージを持って、ジャンプの着地をしましょう。
- 最も高く跳んだ地点から
- 最も深い地点までを
- スローモーションにする
②最も深い地点とは、適切な深さのプリエの中で、最も深いという意味です。
スローモーションにしようとすると、イヤでも体は引き上がります。
引き上げとは、引き上げをしようと思ってできるのではなく【引き上がざるを得ない状況になるから引き上がる】ものです。
まとめ
大事なのは「正しくやる」よりも「正しい事をやる」です。前者は自分が思う正しい。ということで、バレエとして正しいかどうかは別の話です。後者はバレエでの正しい。この違いがわかるようになると、次のステップへと進む事ができます。まずは、知るところからはじめましょう。
— 大人のバレエ上達 JBPおニャーさん (@junkotomono) December 13, 2021
今日もありがとう🍀
2度ふみプリエをしていると、2つの動きを繋げることを覚えられません。
特に、アレグロが苦手なケースでは、余計な予備動作が多く見られ、動きが速さに追いつかなくなってしまいがちです。
2度ふみプリエを改善することは、そのものをよくするだけでなく、関連するバレエ動作の改善や要素の獲得にも直接影響します。
体の落下、膝を曲げるだけから、適切なプリエへと移行していきましょう。
- 【プリエは1つ】を意識しましょう。
- あなたにとっての適切なプリエの深さを把握し、実行しましょう。
- ジャンプ以外で、最も深い適切な深さに到達したら、プリエを止める練習をしましょう。
- ジャンプの頂点からプリエの最も深い地点までを、スローモーションで動いてみましょう。
ファーストステップ♪
スローモーションのイメージを3回、やってみよう。
【Thank you】
JBPでは、大人の方が最適に踊れ、かつ、今後の日常生活にも望ましい基準を定めています。
あなたが基準に沿ってレッスンすることは、バレエを愛する全ての大人に向けて、本当のバレエを、安全で適切な基準と方法を提供することにつながります!