これが正解!第1アラベスク:美しいフォームのためのバレエルール

2022/12/02

通常、バレエレッスンやバレエ作品に登場するアラベスクで「番号」がついているものは4つ。

あなたは、全て覚えていますか?

これ、覚えるまではちょっと大変でも、覚えてしまうととても便利です。

今日お話しするのは、“ただアラベスク” ではなく、番号つきのアラベスクについて。

つまり、番号がついている分、かなーり使用頻度が高いってこと。

さあ、一緒にアラベスクについて知りましょう!

今すぐチェックしよう!

番号つきと番号なしのアラベスク

膝を伸ばし、デリエールに脚が上げられたアラベスク。

番号つきと、番号がなしがあります。

 ▶︎第1〜第4アラベスク

スタイルによって番号と形は変わりますが、現在、用いられるのは次のパターンです。

  • 第1:エファッセの状態で支持脚側の腕が前
  • 第2:エファッセの状態で上げている脚側の腕が前
  • 第3:クロワゼで上げている脚側の腕が前
  • 第4:クロワゼで支持脚側の腕が前

細かい指示や特質はありますが、超ざっくりと分類するとこんな感じになります。

一方で、番号がついていないアラベスクにどんなものがあるかというと…

  • 両手アンオー
  • 片手アンオーからのアロンジェ
  • アンオーとアンナヴァンをアロンジェ

先に上げた番号を採用している場合、これらは番号ではない形で言い表されます。

スタイルによって番号や形の違いはあるけれど、今ではほとんど紹介した番号が採用されているんだ。

まず、ここに取り上げた第1〜第4アラベスクの番号と形を覚えよう。

最も使用頻度の高い[第1アラベスク]

第1〜第4アラベスクの違いを決定するのは【上体と方向】です。

特に、腕には大きな違いがあります。

ここでは、第1アラベスクの上体を整理してみます。

意外と勘違いしている方が多いのですが、きちんと決まり通りにすれば、グッとバレエらしいポーズになります。

センター、真横に第1アラベスクをしているとしましょう。

  • 例えば「3」の方向に向かって
  • 右足を支持足、左脚を後ろに上げる。
  • 右手が前、左手は横に差し出す。

このとき、横に差し出した左腕(左手)を通常のアラセゴンにすると、指先が正面を指差してしまいます。

これは、第1アラベスクとして正しくありません。

アラベスクの広がった胸が見えないですし、形としてのバランスが悪い。

正しいアラベスクは、この横に差し出した腕をやや後ろに引きます。

そうすると、真横にアラベスクをしても、胸が隠れることなく正面から見ることができるのです。

先生には「アラセゴン」になおされるのだけど?

第1アラベスクの横に出した腕は、やや後ろに引く。

これを実際にやったときに、先生にアラセゴンの位置になおされる場合があるでしょう。

それには理由があります。

 ▶︎腕だけを単独で後ろに引こうとしてしまった結果、肩がねじれ、前に被ってしまう

これはNGです。

 ▶︎胸椎の回旋や肩甲骨の内転を伴いながら腕をやや後ろに引く

これが正解。

特に、胸椎の回旋が入らず、腕だけを後ろにしようとしてしまうと、腕が外れてしまいます。

この動作に必要なのは…

  • 胸椎の回旋、可動域
  • 肩甲骨の内転、それに関わる筋収縮
  • 胸を広げられるだけの可動

これらが1つでも欠けると、正しい第1アラベスクを作ることはできません。

その場合、

 ▶︎腕の位置は本当は違うけれど、肩はとりあえずねじれていない

 ▶︎肩はねじれてしまうけど、腕自体の位置はやや後ろになっている

先生は苦渋の選択をせざるを得ません。

ここが大人を指導する難しいところです。

この場合、ほとんどの先生は前者を選択することでしょう。

ただ、本当はこの位置ではありません。

正しくは、アラセゴンよりやや後ろです。

アラセゴンではありません。

ここを、誤解してはならないのです。

苦渋の決断だということを忘れてはならないよ!

あなたに持ってほしい第1アラベスクへの意識

胸椎の回旋や肩甲骨の内転をセルフで行うのは難しいので、ここでは【バレエ脳】を育てましょう。

セルフでもできる第1アラベスク、腕のイメージ。

横に差し出す腕は、次のように捉えましょう。

 ▶︎腕だけを後ろに引こうとするのではなく

 ▶︎胸骨(体の正中線でもOK)から半身をやや後ろに引く。

胸と腕を一体化させ「半身」の意識を持とう!

真横にアラベスクしたときに、横に差し出した指先が正面を指さしてはいけません。

半身引くことができれば、肩を捻らずに、やや後ろに引くことができます。

やりにくい場合は、胸を広げるストレッチをやろう!

姿勢も良くなるよ。

まとめ

正しい第1アラベスクの腕の位置は分かりましたか?

意外と、通常のアラセゴンだと思っているケースが多いですので、正しい情報を更新しましょう!

また、先生による指導理由を正しく知り、目指す方向を見失わないようにしましょう。

JBPでは、アラベスクの状態に必要な正しい胸椎の回旋・腕の位置を1月WSで取り上げます。

セルフではできない内容、分解して少しずつ進めますので、一緒にやってみましょう。

関連

2023011119 『回旋を出す』“胸椎の可動 アラベスクへの発展”

ここまでをまとめましょう。

  • 第1アラベスクでの横に差し出した腕は、アラセゴンより、やや後ろに引きます。
  • 正しいアラベスクを実現するには、胸椎の回旋・肩甲骨内転・胸を外に広げられる柔軟性が必要です。
  • 半身から開くようにしましょう。
  • 先生の指示にある真実を知りましょう。

あなたにクエスチョン♪

第1アラベスクの横に差し出す腕は、アラセゴンより、やや●●に引く。

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