今日は、アントルラッセのポイントをお伝えします。
レッスン終盤での大きなジャンプ。
要点を押さえて、華やかに跳んでくださいね。
言葉で説明できる範囲のポイントを3つのシーンに区切りました。
- 踏切(動作はじめ)
- 空中姿勢
- 着地
「言葉だけだとわからない!具体的な確認をしたい」という場合は、WSなどで直接お聞きください。
まずは、やってみよう♪
順序通りがオススメです
アントルラッセは大きいジャンプになります。
従って、“最低でも、アントルラッセができる必要量は跳んでいる“ ということが前提となります。
特に高さに自信がなかったり、十分でない場合は、気になる項目からではなく、ここに記した順序通りに身につけることをオススメします。
①踏切:腕を下げない
アンバー
⬇︎
アンオー
踏切のアームスを、反動をつけようとしてこのようになりがちです。
これをやると腕を振り回すことになるので「やっている気分、跳んでいる気分」を味わう事ができますが、実際には高く跳ぶことも、高く跳んで見せることもできません。
なので、こちらに変更しましょう。
アンナヴァンの高さ
⬇︎
アンオー
絶対にアンナヴァンの高さよりも腕を下げないことがポイントです。
腕を高く保つ:三角筋の活躍が欠かせない
体作りのワークショップ ”背中と三角筋”②踏切(動き始め):単独のデヴァンではない
最初に振り上げるデヴァン(前方)の脚は、バーレッスンなどで行う単独のデヴァンとは異なります。
- 前方に振り上げる脚(足)は進行方向に
- 体はすでに回転し始める
外側荷重改善で正しい踏切
荷重を変える 全身へ波及する ”目指すべきは【最適化】”③踏切:上体は後ろに保つ
助走のステップ〜脚を振り上げるまで
ここで気をつけたいのが上体の突っ込みです。
特に大人に多いのがこれ。
- 上体を突っ込む=筋肉主導ではなく、体重のかかる位置を変えることで動いている
- 体重という重さで動く=重い方が動き自体は大きくなる
- 筋肉を使わなくても動くことはできる“動いている=筋肉を働かせている“とは限らない
- 筋肉主導によって動きを生み出す“正しい方法“は楽ではない
- 重さによって動くことで、リラックスできている、力づくで動いていない、余剰な力を発生していないと勘違いしやすい
上体を突っ込みやすい理由です。
頭と上体は後ろに保ちましょう。
振り上げる脚は変形しない
変形しない『強い脚』”剛性を高める裏腿の役割”バレエもそうだけど、動作や運動の基礎が抜けていると、全ての運動連鎖が台無しになるよ。早めに取り組もう!
④空中姿勢:両脚の目指すポジション
師匠に教えていただいたことをお伝えしましょう。
同じバレエ動作でも、男性と女性で方法が変わる場合があります。
大きなカブリオールやアントルラッセ、ピルエットなどが代表的です。
これは、筋肉量や関節可動域などの身体的違いとそれぞれのバレエにおける役割や見せ方の違いによるものです。
A=男性が目指す形
B=女性が目指す形
イメージが違っていたら、修正しましょう。
もちろん、これが「絶対」というわけではありませんが、あなたがプリセツカヤ並みの「超人的なジャンプ力の持ち主」ではないのならば、Bの方がエレガントで軽やかに見せる事ができます。
ジャンプに関わる体の浮かせ方
肋間リリースと姿勢 ”体を上げてバレエにすぐ反映 ”⑤空中姿勢:最も高いところでは、アンオーではない
最も高い位置に跳び上がっとき、腕はすでにアンオーよりもやや開いた状態にあります。
完全にアンオーに閉じてしまうと胸が落ちてしまうため、最も高い位置に到達した時に、体を上げ切る事ができません。
ただし、アンオー自体は通過しますので、腕を上げる速度やタイミングを正しいものに変更しましょう。
空中では、伸びた足首とつま先で
足首の正しい動かし方と足趾の繋がり ”デミポイントはきちんとやろう”⑥着地:腕の位置に注意
腕が率先して体を下げることがあってはなりません。
両腕アラセゴン
↪︎基本的なアラセゴンより、やや高い位置で着地
第1アラベスク(片脚着地、ポーズを取る場合に多い)
↪︎前に出した腕はプリエの脚に揃える。これ以上、外側に出さない。
“片脚着地+ポーズとして静止“ の場合、脚と腕を揃えず外側に出してしまうと[支持脚がイン→体が流れる→上げている足が落下してしまう]という流れになってしまうので注意。
両腕をアラセゴンより高くするのは、体が落ちてきたという印象を与えないため、アラセゴンという指定の形式を守るということを、両立させるためです。
着地の基本
苦手克服プロジェクト ”着地のアンディオール”腰や膝、足首への負担も減らせるよ。
美しいアントルラッセへの道。
まとめましょう。
- 踏切、空中姿勢、着地。それぞれのポイントを押さえましょう。
- 実際に高さを出すことと、高さが出ているように見える見せ方を両立させましょう。
ファーストステップ
次のレッスンで「実験してみたいこと」を1つ選んでおこう♪