膝を折りたたむ「プリエ」というバレエステップはあっても、膝を伸ばす動作に名前はありません。
そのくらい、膝を伸ばすというのは[曲げていないときは、伸びているのが当たり前]であるのがバレエです。
膝を伸ばすときに伸びていないと、見た目が良くないだけでなく、ケガなどの心配も出てきます。
伸ばす意思はあるのに、うまくいかない。
そんな場合は、大人あるある問題に目を向けてみましょう。
膝を伸ばそうとする意思はあるし、できることを実行している。
膝をしっかり伸ばそうとするときに、まず、チェックしてほしいのが「筋肉の働きによって動かしているか」ということ。
悪い意味での「膝のロック」という言葉があります。
膝の押し込みを意味しているのですが、この対処法が「膝にロックをかけないこと」ではどうしようもありません。
また、「膝を伸ばさないこと」が解決を導くのでもありません。
膝のロックがなぜ起きるのか。
それは、筋肉を活動させることで骨を動かし、膝を伸ばすのではなく、膝に重さをかけることによって伸ばそうとするとロックがかかってしまうのです。
膝が伸びにくい人にとっては、膝を押し込んだロック状態は相反することのように感じるかもしれませんが、実は[重さをかけることで膝を伸ばそうとしている]という点においては、共通したものがあります。
ただ、表れる形として違うのには、やはり原因があるわけです。
大人で、膝が伸びない人に多いのが、ふくらはぎがパンパンだったり、タルタルで機能していないという点です。
そういうケースの場合、膝下の下3分の1ほどのゾーン(足首周辺から上)がぼやっと太く、膝下の形にメリハリがないケースが目立ちます。
ふくらはぎの距離が足りない、活動する(収縮できる)だけの長さがない場合、膝は伸ばし切ることができません。
これは、大人に多い課題の1つです。
膝を伸ばすというと、膝周辺、つまり太腿のことを考えます。
それは、正しいことです。
ベーシックな見方として。
その上で、[ふくらはぎの長さが足りない→その状態で固まってしまう]場合、膝を伸ばそうとしても、ふくらはぎがそれを許さず、曲げる方向に力が働いてしまいます。
(邪魔をしている要因➡︎阻害因子)
阻害因子は取り除いてあげないと、効果が上がりにくくなってしまいます。
ふくらはぎのストレッチをしましょう。
今現在、膝が伸びている人も、ふくらはぎのストレッチをしっかり取り入れることで、伸びやすくなります。
また、バレエではルルヴェやジャンプなど、ふくらはぎが活発に活動する動きがたくさん含まれています。
形の良い膝下を手に入れるためにも、こまめにストレッチすることをおすすめします。
参考
バレエの体作りをしましょう
『体を伸ばして使う』“バレエに機能性と体感をプラスする” 『ストレッチ&コンディションEx.』“体作りのワークショップ”