バレエの基礎というと、動作の方法や体の動かし方ばかり思い浮かべがちです。
しかし、最も大事な基礎は音楽です。
バレエだけでなく、世界のあらゆるダンスには、そのダンスにおいて共通した音楽の捉え方があります。
それこそが、体を動かす、運動の原理を作り出しているのです。
音楽を表現するとは、感情的になったり、何かになりきることではありません。
ここでは、バレエにおいての音楽の捉え方について具体的にお伝えします。
まずは、捉え方の概要を解説します。
続いて、実際にシンプルな動きを例題にして、具体的にみていきます。
順に読み進めていただくのがおすすめです。
バレエにおいての音楽、その概要
シンプルな動きを例題にしましょう。
- 第1ポジションアテールから
- ルルヴェになる
言葉になると2つですが、実際には「アテール〜ルルヴェに到達するまで」という間の動きが含まれます。
ここで指定が出たとしましょう。
「カウント1でルルヴェ」
つまり、この動きでの指定はこうなります。
- 第1ポジションアテールから
- カウント「1」でルルヴェに到達する
わかりますか?
「到達する」です。
カウントの指定がある場合、この「到達する」を必ず入れましょう。
ここが、バレエの取り方なのです。
そして「到達」だからこそ慣れていない人にとっては難しい。
これは、あなたが思うより1億倍重要なこと。
しっかり覚えておきましょう。
カウント「1」でルルヴェとは、こういう事です
1と2と3と4と5と6と7と8と…とカウントしているとしましょう。
数字部分と「と」で分けます。
これから、2つの取り方を解説します。
カウント1でルルヴェをする:その1
カウント1でルルヴェをするように指定された場合、多くの人はこのように取ります。
「1」で動き出しています。
つまり、踵が床から離れ出すのが、カウント1。
実際に最も高いルルヴェに到達するのは、カウント1のトップ(頭)を過ぎてからです。
確かに、カウント1で体は動いています。
ですが、ここで動き出したのでは「音を外して」います。
つまり、音が取れていない。
カウントはあっているはずなのに、「あってない!音!」と言われる場合は、ここに該当します。
カウント1でルルヴェをする:その2
これが、バレエの捉え方・取り方です。
「カウント1でルルヴェ」それすなわち「カウント1の頭でルルヴェに到達」
なので、最も高くなる出来上がりが「1」になります。
バレエの場合、指定カウントで「到達」ですので、ここから逆算しなければなりません。
例えば、図のように指定カウント「1」の前、カウント8の「と」から動き出す。
そうすると、指定されたカウント「1」でルルヴェが出来上がります。
動きが速くなると、指定カウントの直前からでも音に合わせることができます。
これをするには、瞬発力・スピード・パワーが必要です。
まずは、半拍前から入るようにし、段々と直前からでも動けるスピードと強さを身につけましょう。
“写真にできる形”の最終系が、動きの出来上がりだよ。
バレエにおいての音楽の取り方・捉え方は【基礎】です。
運動の法則も変わってしまいますので、必ず、できるようにしましょう。
ここに関しては、知っているだけではNGです。
一日でも早く、適切な取り方ができるようにする必要があります。
レッスン以外でも、音楽を聴いて、動きはめをしてみるなどの工夫をしましょう。
動きのタイミングも変わるよ。
必ず、取り組もう♪